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町田有理「is 稲取(1日目)」

今日から1週間、伊豆稲取に滞在します。

ホストのみなさんにご案内いただいた伊豆稲取を思い返しつつ、10秒ほど熟考した末、今日は「これも伊豆稲取のプロフィール」という「is 稲取」な出来事や言葉を、私の日記の断片とまぜこぜで記すことにします。

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【is 稲取_000】
1991年に日本に上陸した台風Yuriが、私の名前の由来になっている。
だから「風待ち港」の伊豆稲取を、台風の名前を持つ私が旅すれば、何かしらのセレンディピティ※があるのではないか、というようなことを書いてMAWに応募した。

※1:セレンディピティ(英語: serendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。(wikipediaより)

真面目に地域に携わっている方々からしたら、「何故そんなどうしようもない動機で旅をするのか」と思われるかもしれない。
私は小さい頃から住む場所を転々としてきたので、どの地域のことも、自分の故郷だと言い切ることができなかった。けれども最近、もしかすると移動している時の感覚こそが自分にとっての故郷なのかもしれない、と気づいた。

だから、伊豆稲取の方々の故郷と私にとっての故郷が、僅かな接点で重なるこの旅をとても楽しみにしている。

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【is 稲取_001】
出発前に「えきねっと」で、伊豆稲取駅11:31着の「踊り子」を予約。
品川駅で発券する必要があったのだが、発券機を発見することができず、「まぁ、車内でできるだろう」と高を括って乗車。
車内で車掌さんにスマホの画面を見せて、「すみません、このチケットの発券をお願いします」と言うと「踊り子なので、発券出来ません」との返事。

そうか、この車掌さんは、車掌さんに見えて踊り子だから発券はできないのか、それは申し訳ないことをした...と思っていると、「伊豆急行でJR東日本のチケットは発券出来ないのです」と説明してくれた。

なんでも発券せずに乗車した場合、チケットを紛失したのと同じ扱いになるため、代わりのチケットを買い、下車後にえきねっとの事務所に電話してチケットを郵送・返金依頼をしなければいけないのだという。

何だか大変なことになってしまったと、狐につままれたような気持ちで踊り子に揺られた。狐の踊り子が、車掌さんごっこをしているのではないか、とすら思った。

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【is 稲取_002】
細野高原にて、町役場で入籍してから駅に迎えにきてくれたホストさんから伺ったホットワード。物語になりそうな、ユニークなエピソードばかり。

・ゴルフが日本一上手い町1位:東伊豆町
・草原サミットシンポジウム
・死滅回遊魚
・ナンバンキセル(ススキの根に寄生)
・カヤネズミとセッカ(茅で巣を編む動物)
・ぬき柿(ヘタをとって酒を塗ると柿が甘くなる)

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【is 稲取_003】
ふと、「かつて稲取を旅した方々の旅路をなぞってみるのも面白いのではないか」ということを思いつく。車内でホストの方に、今までの宿泊客の方々はどんな旅をされてきたのかを尋ねた。

あるお客さんは、ハイシーズンにたまたま宿が空いていたので伊豆稲取を訪れたところ虜になってしまい、「伊豆稲取に友達を100人呼ぶまで帰れません企画」を決行。なんと、見事クリアされたのだという。


稲取は何か風穴のようなものに吸い込まれてたどり着く、ワームホールのような場所なのかもしれない、という仮説が立ち上がる。

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【is 稲取_004】
記事を書くにあたり、アーツカウンシルしずおかさんからは「写真1枚でも構いません。記事の執筆よりも、交流を優先してください」と言っていただいている。

しかし、写真1枚で1日を語れるような写真を撮る方がハードルが高い。それに、今日のガイドツアーの中で伺ったお話しは、過去や別の場所、見えない動物の話など多岐にわたったため、滞在1日目の記事は、このような形になった。

滞在中のどこかで1日、写真しかアップしない謎かけのような投稿にも挑戦してみたい。かえってその方が、こうやってテキストにする以上に「is 稲取」な投稿になるかもしれない。

そうなったらいい、と思う。

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最後になりましたが、1週間よろしくお願いいたします。