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松本真結子「海の落とし物ー竹の琴ー」(5日目)
志津摩海岸には、海の落とし物がたくさんある。
無数に散らばった竹を見つけた。
竹と竹をぶつけて叩くと、
「カン」
硬質の高い音がする。
海岸の辺りに、木琴のように並べてみる。
何だかいい感じ。
近くに落ちてる木の棒と竹の破片を、マレットの代わりにして、
さぁ、音楽のはじまり。
@志津摩海岸にて
いくつかの竹は、持ち帰った。
改良したら、もっと面白くできそうだ。
自然に導かれ、自然に倣い、
自然とともにある「音」を見つけていく。
これはきっと、
本質的に、遊びの場。
竹による楽器は、アジア圏の民族楽器に多くあるみたい。
例えば、ベトナムの民族楽器トルン[Đàn T'rưng]は、木琴のように竹で音階をつくって演奏される。
遠い昔の人の心の内にも、
環境から「音」を見つけていくことには、
きっと、遊び心があったにちがいない。
海の波を背後に、奏でてみると、
どこか太古の「わたし」に繋がったような気がした。