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豊永純子「世界の中の蒲原(2日目)」

こちらの写真をご覧ください。

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どこのお洒落カフェですか?
と聞かれそうですが・・この写真は、昨日から宿泊させていただいている「旧岩邊邸 離れ」の朝の一枚です。
さらに驚くべきは、このパン、真奈美さんの手作りなのです!

「朝食はパン切って焼いて食べてね〜!」と昨夜お優しいひとことをいただきまして。朝、パンが食べたいあまりスマホのアラームが鳴る前に起床。パン!真奈美さんの手作りパン!!

昨夜教えていただいた通りに、焼いてみました。

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フタ①

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フタ②

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そしたらもう、こんなに完璧な焼き目がつきました。香りも最高。思わず台所で声をあげて喜びました。

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ほんっっとに美味しいのです。私が人生で食べたパンの中で間違いなく一番美味しい。世界中の人に食べてもらいたい!
パン生地がもちっとしたかと思うと、咀嚼2・3回後にねばりが出て、ふわっとして、あっという間に溶けるんです。5秒くらいの出来事です。口の中にゴマの香ばしさとパンの甘みが残ります。ひと口かじる毎にその出来事が起こるので、朝から天国かと思うくらい幸せな気持ちになりました。

真奈美さんは「かえるの庭」という名前のパン屋さんを構想・準備中で、色々と試作パンを作られているとのこと。旧岩邊邸庭園のカエルの大合唱にヒントを得て、命名されたそうです。すっかり私は「かえるの庭」のファンになりました。

こうして最高の朝食と共に、静岡市清水区蒲原地区の旅人・2日目がスタートしました!まず向かったのは、蒲原由比地域包括支援センター。「蒲原応援隊」の活動が毎週水曜午前9時〜12時とのことで、ご挨拶がてら活動場所を訪問させていただきました。

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こちらで2時間みっちりと、活動内容を伺ったりお話したりと充実した時間を過ごさせていただきました。「蒲原応援隊」は、主にご高齢の方の困りごとを解消するための取り組みで、ゴミ出しや電球の交換、草取り、掃除など、依頼内容に合わせてさまざまなことを請け負います。依頼は電話一本でお手軽、料金も1回500円と格安です。水曜日はその電話応対の日で、依頼を受けて、各地域に登録している応援隊員に仕事を割り振るそうです。こういった活動を経て、各地のご近所付き合いが活性化し、地域内で自然と支え合えるような関係性を作ってもらうことが理想だと語ってくださいました。

この「蒲原応援隊」、コロナで行事が軒並み中止になる中、貴重な「地域のリーダーの居場所」のひとつだそうです。なるほど、応援隊のことだけでなく、小中一貫校の話、コミュニティーバスの計画、道の駅構想など・・蒲原のさまざまな未来の話が行き交っていました。
特徴は、この居心地の良さと風通しの良さ。打ち合わせのために来られた方と帰りぎわにハイタッチされたのが印象的でした。初来訪者の私にもいろいろと話してくださって、蒲原の昔話や絵本読み聞かせの情報も入手して、たいへん収穫のある2時間でした。

お昼は中華料理「富士福」さんでサンラータン麺。具が多くて辛くて美味しかった!

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さて、「蒲原応援隊」センターコーディネータの一員で、昨日素晴らしいプレゼン“蒲原のまちづくりについて”を聞かせてくださった稲葉さんに、お車で蒲原ツアーをしていただきました!

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蒲原は横に長く、海もあり山もありという地形のため、歩いて各所を回るのはちょっと難しい・・・という旅人の困りごとを瞬時に解決してくださった稲葉さんは、「旅人応援隊」でもありますね。

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旅人である山本さんと私は、稲葉さんの熱い解説付きの濃厚な蒲原東西南北ツアーを楽しみました!

やっと出会えた!海!泳ぎたい!浮かびたい!!

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波を抑えるためのテトラポットがずらりと並んでいたため、入水断念。蒲原に面した海に、海水浴場はないそうです。

津波が来ないよう、15mの防波堤。

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特産の桜エビを干す場所。3月末頃から漁が始まるそうです。赤いじゅうたんが敷き詰められる様子を見てみたいですね。

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横長の蒲原のほぼ中央に位置する、清水区役所蒲原支所。
生涯学習交流館、体育館、子育て支援センター、プール、図書館も併設。
交流館にはキャパ400人というかなり立派なホールやキッチンスタジオもあり、非常に充実してます!

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中尾羽根 自然公園は、わくわくが止まらないこどもの遊び場です!

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稲葉さんはこのプレイパークの立役者。こどもたちの意見により飛行機の形をした建物を作り、「わんぱくジェット」というかわいらしい名称も、こどもが考えたとのこと。

横から見るとこんな感じ。

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設計も制作も楽しかっただろうなぁ。「わんぱくジェット」完成時のこどもたちのはしゃぎようを想像すると、私も嬉しくなって、危うく走り出すところでした。

舞台もありました。

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木材の劣化で、今は使われていないそうです。どんな物語が演じられたのかな?どんなお調子者がどんなセリフを言ったのかな?

自然公園のやくそく。あそびを通して生きることを伝える蒲原魂。

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文字がやたらに良いな・・と感じたのもそのはず。桜の木の枝を使って、小学生が一字一字作ったそうです。文字に命が宿ってる。

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止まらない日報noteは、まだまだ続きます。ここでようやく折り返し地点。眠れるのか、私。

ツアーによって蒲原の全体像と魅力を体験し、一旦「旧岩邊邸」へ戻りました。
こちらの写真の正面に映っているのは玄関です。私が宿泊しているのは離れで、昨日書いた通り明治22年生まれ。木下さんご夫妻が生活されているのは母屋で、こちらはなんと安政5年の作りだそうです!

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安政5年の演劇事情がぱっと出てこなかったのでスマホで検索してみたところ、日本でコレラの大流行が起こった年だそうで・・安政2年大地震、安政3年風水害、そして安政5(1858)年感染症による大混乱。まさに花のお江戸は踏んだり蹴ったり。東海道で江戸と繋がっているこの周辺も影響を受けたに違いない・・。

シェイクスピアはコレラ大流行中に数々の名作を生み出したのだという話を思い出しました。時代と場所は違えど、コレラ大流行の安政5年に作られた「旧岩邊邸」の母屋。どんな状況で建てられたのか気になります。

蒲原には気になる建物がたくさん。
なんだか分からないけれど、中に吸い込まれそうな「本町会館」。何も考えずドアを開けてしまいそうです。

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「坂田洋品店」

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無くなった家の輪郭。家屋の証。

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これは高速道路。車がひっきりなしに通ります。

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海岸沿いに走る国道1号線。家の屋根より上をトラックが走ります。

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ついに本日の最終訪問地に到着しました!ここは着物屋さん・・・

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・・ではなく、「鮨処やましち」さん!
今夜の晩御飯はこちらでいただきました。

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木下さんにとっての“初・蒲原人(かんばらびと)”は、やましちの女将さんだそうです。「是非やましちの女将さんに会って欲しい」と滞在前から伺っていたので、どのような方なのかとあれこれイメージしてお店に向かうと、もう、想像以上にパワフルで太陽の素のような魅力的な方でした!!!

いわしの削り節を使った新メニューを試食させていただきました!

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海苔の上に、ご飯、わさび、いわし削り節、さらにお茶の葉っぱ。

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くるりと巻いて醤油をつけて頬張ると、削り節の香りにワサビの刺激、茶葉のほのかな渋みが順にやってきて、茶葉の食感が口を楽しませてくれる。大人だけどとってもチャーミングな新作料理でした!毎日食べたい・・。

木下さんご夫妻、稲葉さん、大澤さん、そして旅人の山本さんとおしゃべりしている内に、紅白丼が到着しました。
蒲原名産の桜エビと生シラスが両方楽しめるよくばり丼!

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桜エビも生シラスも美味しくてお代わりしたいくらいでした!
この後、桜エビのかき揚げもいただきました。揚げたてにすぐ食らいついたので、写真におさめることが出来ず・・・おいしさと感動を女将に伝えたら、
「滞在中にいつでもおいで!」
ということで、なななんと桜エビのかき揚げの調理方法を伝授してくださるとのこと。そんな企業秘密を教えて良いのですか?!と気になるところですが、そこはやましちの女将さん。お話を伺うと、女将さんは一貫して「みんなの幸せが私の喜び」という思想の持ち主。この思想、有言不実行ではなんの意味もありませんが、女将さんはとにかく実行の人です。良いと思ったことは何でもチャレンジする。そしてその原動力は「人に明るい気持ちになってもらいたい」という真心なのです。

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女将さんのことを「太陽の素」のようだと書きましたが、まさにそうなのです。
太陽として光り輝いているだけではなく、会った人をも太陽にしてしまう、そんな力を持った方です。

「清水区の端っこの蒲原ではない。世界の中の蒲原だ!
日本のみならず世界の客人を相手に、心を尽くして歓迎し続ける女将さんの言葉です。「これは真理だ」と思いました。
7日間の滞在が終わるまでに、この言葉の意味を理解してnoteで書けるようにしたいです。

女将さんは着物の帯をリメイクしてマットやクッション、タンブラーなどの作品をたくさん(それはもう、たくさん!!)制作されています。

その中から選んだこの一品を、頂きました。

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A4のバインダーが入るサイズなので、演劇の台本をこの中に入れて、女将さんのパワーを感じながらこれからも演出を頑張りたいと思います!

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いわしカレーといわし削りぶしも頂戴しました!
これで、家に帰っても蒲原を感じられます。

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滞在中に再度やましちの女将さんのもとへ行き、桜エビの揚げ方を教わりますので、また続報をお待ちください!

さあ、癒しの音色でときを打つこの時計が、

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日誌を書き始めてから4時間半が経過したことをお知らせします・・・

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おやすみ前に、夜の庭園をどうぞ。

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桜がきれい。桜エビ美味しかったなぁ。

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おやすみなさい!

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