タノタイガ「ツルシビナガホンメイ」(2日目)
湊庵赤燈にも朝の日差しが差し込むとポカポカと暖かく心地がいいです。午前中は天気がよかったものの、午後は雨が降ったと思ったら青空が広がり、また雨が降るといった変な天気の一日でした。
朝9時の待ち合わせでホストのSo-anさん一行が、MAWアーティストを車で連れ出してくれました。向かった先は稲取細野高原。ジオガイド認定資格を持つ藤田さんの案内で、一般車両は入ることのできない場所まで車で登り、歩いて急勾配の斜面を登ること数十分、芝生が広がる開放的な山頂からの眺めは最高です。
空を見上げればすぐそこに雲。目線の先には天城の連峰、目下には稲取の町並み越しに太平洋が広がります。風が強いという(今日は穏やかな気候でした)頂には東京に売電してるという風力発電が立ち並んでいます。今週末の土曜日に野焼きが行われるらしく、もしかしたら僕らもその貴重な風景を拝めるかもしれません。
高原を下山し、まもなく閉園してしまうという地元JAグループのミカン農園でミカンジュースやリキュールを試飲し(て、まんまとお酒を購入してしまっ)たあと、天気が崩れ始めたので一旦宿に戻ります。
稲取といえば雛飾りで有名な素盞嗚(すさのお)神社があります。ちょうど祭りの時期だというので青空のもと、歩いて20分ほどの神社へと息子と歩き始めましたが突然の土砂降り。その上、急勾配の118段の石段に並んでいるはずの雛飾りは全く見当たりません。ずぶ濡れで戻ってからで知ったのですが2月20日から飾られるとこのことで…。滞在最終日に出直すことにします。
濡れた上着を少し乾かしてから、すっかり冷え切った体をあたために稲取文化公園の足湯へ向かいました。足湯は外湯1と内湯2という建物の中にもあったりして、おまけに本棚が置かれていて読書をしながら足湯を楽しむことができるという不思議な空間。外はまた雨が降りはじめていましたが壁と屋根に守られているのでついつい長湯してしまいました。
稲取文化公園には「雛の館」というつるし雛の資料館があります。ここ稲取は日本三大つるしびな(正確には「雛のつるし飾りと呼び、福岡の「さげもん」、山形酒田の「傘福」があります)のなかで発祥地と言われているそうです。無数の飾りは圧巻で、造形的に学ぶことがたくさんありました。大満足。
飽食気味の観光で一日を過ごしたので隣のスーパーで食材を買い出し、今夜は自炊をしました。40cmほどの立派な地のイカが美味しそうだったのでイカ大根を作りましたが、空腹の息子にほぼほぼ平らげられてしまい、僕はゲソ4本しか食べていないので本当に美味しいイカだったのかはわかりません。
今日の想い出は「山登り、風力発電、キリン、メロン味のかき氷、イカ大根、足湯」だそうです。つるし雛が本命だったのですけれど。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?