黑田菜月「観光」(まとめ)
私がこのマイクロアートワーケーションに参加したきっかけは、「自然観察入門」をリサーチしたいという目的があってのことでした。大自然ではなくその入り口になるような体験や場所を求めて応募したところ、ここ浜松の舘山寺エリアに決定しました。
浜松の舘山寺エリアは浜名湖と歩きやすい山があり「ちょうど良い」のではないかと考えていました。そしてその「ちょうど良さ」というのは、「観光」にも通じるのかもしれないと6日間の滞在を経て思い至るのでした。
振り返ってみると一週間を通して、自然観察と同じくらい「観光」について考えることが多かったです。というのも、舘山寺というエリアが観光スポットとして発展してきた歴史があり、観光としての課題を抱えていました。
そうした思いはre-lationの方々や自治会の方との交流の中で、とにかく観光への課題や意見を求められることが多いことから伝わりました。そこで、カメラや写真が観光と強く結びついていることも改めて実感しました。
ー自然観察会の方々との交流について
「鳥を見ること」と写真を撮ることについて考えていたいと思っているのですが、観察会にいらした方々との会話では、私が考えていることや面白いと思っていることがとてもナチュラルに観察会の方々に伝わって、すごく良い時間が過ごせました。
観察会の翌日、一人で同じ場所へ鳥の観察にいきました。すると、また別の野鳥観察の人々が集まっていました。私が、鳥を見るスポットに「入って」いくと、すでに観察をしていた方から簡単に状況を共有してもらえて、鳥がやって来ると私も見れるように丁寧に教えてもらえました。誰もがカメラを持って公園をウロウロしていました。
ー高校生との交流について
高校2年生の1クラスに自分の写真の話をしました。今私が扱っている写真というものが、特別なものじゃなくて、みんなの身近にあるものの延長線上にある...という話をしました。
正直なところ、高校での授業はお互いにあまり準備もできず、本当にやりたかった交流というものはできなかったんじゃないかなと思っています。でも授業の後、生徒の方から私のSNSに質問が届きました。直接喋りかけられていないので、一体誰なのかは分からないのですが、その1つの質問をもらえたことで、ここに来てよかったと思えました。
宿泊したかんざんじ荘は、周囲にコンビニやスーパーなどなく、車のない私は一度帰ったら出歩けない山の上にありました。そう聞くと少しヒヤリとするかもしれませんが、撮影して部屋に戻って今日のことを整理する。そういうことに集中できる環境に身を置けたことはとてもよかったです。
清潔な部屋と、絶景のお風呂と美味しい朝ごはんをありがとうございました。1ヶ月くらいいたかった!
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