水野渚「伊豆稲取と赤色」(4日目)
今日は、伊豆稲取と「赤色」の話をしたい。
稲取は、山と海に囲まれた地区であり、みかん畑(デコポン、はるみ、キンカンなど、みかん以外の柑橘類も)が点在する。稲取のイメージカラーを単純な色で表すと、「緑」「青」そして「橙」だろう。
しかし町を見渡すと、挿し色としての「赤」が、稲取に彩りをそえている。
まず、いちご。12〜5月頃が、いちごの季節だ。昨日行った、海岸と伊豆急行の線路が見える絶景ポイント近くにある、ストロベリー金指園でいちご狩りを楽しんだ(30分1800円 ※時期によって値段が変動する)。紅ほっぺとあきひめの2種類。どの粒も大きく甘い。本当に食べられるルビーのようだ。
次は、薄い紅色をした桜えび。ストロベリー金指園から徒歩10分弱のところにある誇宇耶(こうや)という蕎麦屋で、静岡県由比産の生桜えびを使用した天ちらそばをいただいた。天ぷらがさくさくしていて、美味。
番外編としては、ナポリタン。誇宇耶とストロベリー金指園のあいだにあるみるくという喫茶店(?)でいただいた。具が大きく、少し甘めの味付けで、サクッと食べてしまった。
店内の大きな窓からは、駿河湾を眺めることができる。この景色をうまく言葉にする自信はないので、あえて形容するのはやめておく。
また、ピンクとオレンジが混ざったような赤色のキンメダイは、稲取を語る上で欠かせない。しかし、実はまだ食べていないので、申し訳ないが、初日に食べたキンメダイプリンの写真で我慢していただきたい。
食べ物以外にも、稲取で発見した「赤色」をご紹介しよう。
町中で咲いている河津桜。見頃は2〜3月にかけての1ヶ月ほどだ。今年は少し咲きが遅いらしいが、咲いている時期に来ることができてよかった。
稲取の消火ホース格納箱は、角が丸まったスーツケース型で、なんともかわいらしい。比較的新しいものはペンキ塗りたてのような鮮やかな赤色だが、年季の入ったものは風化してクリーム赤色(?)に変化している。
少し脱線するが、東伊豆町は長野県岡谷市と姉妹都市を結んでいる。長野県岡谷市からは、特産品のりんごをいただいて、朝市で販売するそうだ。長野の赤いりんごと静岡の橙色のみかんの物々交換。小さい頃、果物といえば、りんごとみかんだと思っていた私にとって、東伊豆町と長野県岡谷市のコンビネーションは、日本を代表するフルーツ姉妹だ。
生命や炎を象徴する「赤」。みなさんは稲取で、どんな「赤色」を発見するだろうか。