水野渚「自然物と人工物」(3日目)
漂流物を探しながら、志津摩海岸を歩いた。
ゴツゴツとした岩浜には、流木やシーグラス、中にはココナッツなどが流れ着いている。波によって、角がとれて丸くなった木々やグラスたち。拾いながら、自然の力の大きさを感じる。
一方、人間が作為的に手を入れてつくったであろうオブジェにも出くわした。
竹と石という「自然素材」を使ったオブジェたち。しかし、整然としていて、「自然に」できたものではないことは、わかる。誰がどんな意図でつくったのだろう。
さらに岩浜沿いを歩いていくと、海蝕洞を発見した。
近づいてみると、岩の上にいくつかの石が並んで置いてあった。これも、「自然」にできたものではないだろう。
近くには、焚火の跡を発見。
あ。きっとこれは、私たちの前に滞在されたアーティスト清水玲さんがnoteに書いていた焚き火のはずだ。直接お会いしたことはないけど、清水さんの痕跡を感じた。
「自然物」でつくっているけど人の手が入った「人工物」をたくさん発見した海岸の散歩だった。
海岸を離れて、少し内陸へと歩く。うしろを振り返ると、海と伊豆急行の線路と木々の構図が、とても美しい。
ここではいくつか「自然」の造形物を発見。
自然のままでも美しいけど、人がほんの少し手を入れると、さらに美しくなるのだとしたら。それは、人にとってこの上ないよろこびなのではないだろうか。