旭堂南湖「『講談と怪談』@河津バガテル公園」(6日目)
河津町には河津バガテル公園があります。
河津バガテル公園には、Working Space Bagatelleがあります。
和田さんの仕事場です。
本日はこちらで「講談と怪談」のイベントがあります。
昼過ぎに、会場へ。
とても素敵な会場です。
木々があって、小鳥のさえずりが聞こえてきます。こんなところで、原稿仕事などできたら、いい作品が書けそうです。
ここは、元は二十年前に建てられたレストラン。
そのレストランは数年前に閉店し、立派な建物なのに使われていない。そこで、和田さんが奔走し、クラウドファンディングで資金を集め、机や家具をリフォームして、現在の姿になったそうです。
看板の文字も和田さんの手書き。
可愛らしい文字です。
河津町地域おこし協力隊の榎原さんにも挨拶して頂きました。
楽屋にお茶やお菓子を持ってきてくれます。
有難うございます。
会場設営などは全部、和田さんがやってくれました。私は講談に集中できるので有難いです。
昼の部は、「ワハハッと笑える講談会」です。
昨日の中学生の男の子も来てくれました。
嬉しいです。
マイクロ・アート・ワーケーションで、河津町にやってきていること、河津町で見たこと、聞いたことを話しました。
河津町は七滝が有名です。
七滝と書いて、ななだると読みます。
そこで「鼓ヶ滝(つづみがだる)」の一席。
昨日、中学生から「一番好きな講談は何ですか?」という質問がありました。好きな講談はいくつかあって、一番は選びにくいのですが、私が講談師って素晴らしいなと思う、きっかけになった一席があって、その一席を披露すること。
「赤穂義士の刃傷から、神崎与五郎の詫び証文」の一席。
楽屋で休憩して、
夜の部は「ちょっぴり怖くて楽しい怪談会」。
昼よりも多くのお客さんがお越し下さいました。
昼、夜の両方参加の方もおられました。嬉しいことに、中学生の男の子も両方参加です。昼間は友達と、夜はお父さんと。
禅の湯の女将さんも足を運んで下さいました。
「昨日、学校で娘が講談を楽しみまして」
と、今日はそのお母さんが来てくれました。
子供から年配の方まで、幅広い年齢層の方に集まって頂きました。有難いです。
昼間より、会場を薄暗くして、怪談会らしい雰囲気で。
まずは子供向けの怪談小噺をやって、笑って頂いてから、私がこれまでに聞いた実話怪談や、河津町で聞いた怪談を語ります。
その後、
「お客さん自身が体験した怪談や、知り合いから聞いた不思議な話はないですか?」
と尋ねますと、次から次へと手が上がり、多くの皆さんに語って頂きました。
どれも不思議な話で、興味深く聞かせて頂きました。
最後に、私が再び怪談を語ってお開き。
河津町には「酒精進・鳥精進」「河童の伝説」「天狗の伝説」「竜宮の伝説」などがあります。「河津三郎の無垢行縢」という妖怪もいます。怪談や奇談、不思議話を受け入れる土壌があるのでしょう。また、河津町では、これまで怪談会がほとんどなかったのかもわかりません。非常に盛り上がりました。
静岡新聞の方も取材に来てくれました。
昨日の中学校、今日の「講談と怪談」のイベントで、合わせて二百名以上の方と、講談を通じて、交流することができて、私は楽しかったです。
和田さんは、いつも利用する方々とは、また違ったお客さんが足を運んでくれたのが嬉しい、と言ってくれました。
多くの方のご協力で開催できました。有難うございました。
外へ出ると、真っ暗でした。
雲の合間から、チラチラと輝く星が見えました。