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ドキドキ!ホストクラブに行ってみた!その③

前回の記事はこちら。


◆初回ってなんだ


「初回」とは、その名の通り初めてホストクラブに訪れる際のシステム。
料金はお店によって異なるが、500円~3000円くらいでだいたい1時間お店に滞在できる。
時間内に、次から次へとホストがテーブルについて、客と話をしていくのだ。
7~8人前後、1人あたり3~5分くらいだろうか。(これも店によって違うと聞いた)

たどり着いた1店舗目で案内されたテーブルにつくと、内勤の方から料金の説明を受けたのち
「写真指名を1名お選びいただけます」といわれる。
お店のホストたちが載ったカタログのようなもの(男本、というらしい)を渡されて、
その中から気になるホストを一人選ぶ。
「初回」でテーブルについてくれるたくさんのホストたちは、内勤の方の指示で動くので、客側は選べない。
そんな中「写真指名」をした方だけは、必ずテーブルについてくれることになっている。

◆「送り」ってなんだ


男本には、まったくホストを知らないわたしでもYouTubeの知識で知っている方が何人かいた。
せっかくなので、顔と名前のわかる方を指名してみた。
初回料金に含まれるお酒が運ばれてほどなく、ホストの方がきてくれる。
この日は友人ときていたので、2人同時にだ。女の子それぞれに一人ずつく形となる。

「はじめましてー!〇〇です!ご一緒いいですか?」

初めて受け取ったホストの名刺は、一般的な名刺よりもしっかりと厚みがあって、
ご本人と思われる写真が大きく印刷され、ホログラムでめちゃくちゃ輝いていた。
こ、これがホストの名刺…!

ここからまた記憶喪失が起きていて申し訳ないのだが、
目まぐるしく入れ替わるホストの皆さん、全員を覚えることは不可能に等しかった…
子どもを相手にする職業柄、人の顔と名前を覚える自信は割とあったのだが、それとこれとは別らしい。
「ホストクラブは初めて?」そんな話から始まり、戸惑うわたしを気遣い優しく話してくれる人、
明るく元気に盛り上げてくれる人、顔がかっこいい人、物静かな人…
色々なタイプの方がいた。

そして大抵の方にLINEを聞かれる。断り方もわからないわたしは、聞かれれば全員と交換した。

「黒い服似合ってるね!」「(LINEのプロフィール部分を見て)ラルクが好きなの?」

など、会話も他愛ない。
ただ基本的にリードしてくれるので普通に楽しいって感じではある。
どちらかといえば、目の前の人物その当人よりも、さまざまな「ホストらしい」所作のほうが記憶に残っているかもしれない。

名刺を渡す際にしっかり膝をついてくれるとか、グラスの水滴を自然に拭いてくれるとか、お酒を注ぐタイミングとか…
教育されてるな~~~としみじみ感心してしまった。

次々とホストが訪れて誰が誰?と白目をむきそうになる中、
自分で指名をした方や、YouTubeで見かけていた人が現れると、「あっ!」と気がついて意識を取り戻す…
そんな繰り返しで終了時刻を迎える。
ふと見れば、テーブルの上に積み重なるホストたちの名刺。。

「送りは誰にされますか?」

最後にわたしに課せられたのは、「送り指名」を選ぶこと。
最後にお見送りをしてくれるホストを一人選ぶのだ。
たくさんのホストと話をして、一番良かった人を決める…みたいなことらしい。
なんだそのシステム!!だったわけで、
心の準備ができていなかったわたしは、迷いながらも結局最初に写真指名した人の名前を伝えた。
そもそも相当なインパクトがないと、会話内容と名前・名刺が一致しない。

さて、お会計だが、このお店は3000円。
本当に飲み会のお値段だ!
送りに選んだ方がそのあともう一度席にきてくれて、少しお話をしたあと出口までエスコートしてくれる。
「荷物持つよ」などといわれて喪女のわたしは「あっえっはい」とテンパりながらカバンを差し出し、
ほわほわした気分のまま、エレベーターに乗り込む。
初めての「初回」は、目の前のホストの方と話をすることで精一杯。怒涛の勢いで終了した。


エレベーターを降りて「現実」に戻り、今の時間はなんだったんだ…?とぼんやり考える。
わたしのHPはもう半分以下のはずだったが、お酒が入っていたこともあってか
なんだか楽しかった気がする…
たくさん笑ったし、色んな人がいた。

少なくとも、ホストの方達の言葉などで
不快な思いはしなかったな〜と振り返る。

こういう感じなんだ、ホストクラブ!

恐怖は無知からくるというが、一度経験したらちょっと怖さがなくなる。
それに、かっこいい人がいるといってもそこまでハマる感覚がしなかった。
かっこよくておしゃべりが面白い人たちと楽しく飲める、
しかも相手は気遣い上手、嫌な気持ちにならない!そんな場所なのかもしれない。

沼りがちな自分がそんな風に思えている事実に安心して、
2店舗目はどんなところだろう!と、楽しみになっていた。


つづく

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