聞き慣れない言葉でメリハリを。
毎日のようにかける声、言葉。
それらに子どもたちは「慣れ」て、それはだんだんと意味をなくしてただの音となっていく。
「靴は綺麗に並べてね。」
「廊下は静かに歩こうね。」
これまで散々聞かされてきた言葉が、
彼らの中でいまどれだけ意味を成しているだろう。
どうしたら彼らにもう少し新鮮味を持ってこの言葉たちを受け取ってもらえるだろう?と考えたとき
同時にわたしは別のことも頭にふと浮かんだ。
せっかくだから色々な言葉に触れて欲しい、と。
思いついたのは、わざと慣れない言葉や難しい言葉を使ったりすること。
「靴を綺麗に並べてね!」の代わりに
「靴を"美しく"並べてね!」と伝えた。
「廊下は静かに歩こうね。」の代わりに
「ねえ、"忍び足"って知ってる?」と話した。
子どもの耳がダンボになって、違和感や興味を刺激する。
いまいち分からない子は「うつくしく?」「しのびあし?」と尋ねてきたり
わかっている子はピン!ときて
スイッチが入ったように、いつもより綺麗に靴を並べ直したり
「しってるよ!こうでしょ!」
と忍者のような歩き方をしてくれたりした。
ちょっと横文字を使ってみたりするのも、良さそうだ。
うまーく関心をひく、というのはやっぱり大事。
聞き慣れない言葉でメリハリを。
本当に彼ら、大人が思っている以上に聞いてないことがあるから。笑
子どもとかかわる仕事は、こんなふうに毎日が試行錯誤の繰り返し。
実験的でわたしは面白くて、結構好きだ。