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SDA王滝100kmの記録 - 2023/09/17

SDA王滝というマウンテンバイクのマラソンレース100kmの部に挑戦し、完走してきました。目標達成で大満足です、という話になります(ちょっと長いです)

イントロ


2016年春にも同じもの(コースレイアウトは違う)に参加して完走しています。下りで速度乗っているところで砂利にフロントタイヤを取られて転倒、右膝からけっこうな血を流して治療してもらいながらなんとか完走、7時間ちょっとかかりました
そのリベンジの意味も多少ありますが、今の体力ではその当時のような速度で走れないので自分らしく怪我なく完走できれば合格、を目標にしました

準備


7月くらいからMTBに乗る機会を増やしてました。ロードに乗ったのは乗鞍に行った時くらいでSupersixEVOに至ってはホイールもチェーンも外して保存状態、処分寸前です(半分冗談)
浜松の近くの林道に練習に行ったのですが暑すぎて早朝から午前中が精一杯、とても100kmのシミュレーションはできませんが暑さには慣れました
相棒のindependent fabrication / Deluxeも王滝に向けて徐々に装備含めた準備ができて、軽くメンテしてもらったりタイヤを新品に交換、ダブルボトルとかツールや予備パーツ含めて最終的に事前にフル装備で練習できました。とても重たかったけど・・・

前日入りから当日スタートまで


前日のメイン会場


SDA王滝は前日受付が基本なので、前日からOさんとドライブで王滝入り。受付して知り合いに挨拶して宿へ。1時間ほど走る必要がありましたが箕輪町(伊那の北)に宿泊。宿のお父さんに聞いて近くの居酒屋でソースカツ丼食べたらこれがもう最高で、王滝トリップが完了しました。優勝です

ソースカツ丼、ロースカツにアップグレードして大正解

お腹いっぱいになったのでさっさと準備して風呂入ってベッドに入りますがあまり眠れずいつものパターンで出発の時間に(3AM)真っ暗な中権兵衛トンネルを走って王滝へ。Oさんはすぐにバイクを並べに行ってなんとか良いポジションを確保。自分は後ろで良い人なので空いているうちにトイレを済ませてからゆっくりバイクを並べました。かなり後ろの方ですがこれでよいのです

まだ暗い時間帯に並べます
トップ選手以外はどこに並べてもあまり関係ないかも

スタートまで軽くストレッチなど準備していたらあたりが明るくなってきました。無理やりパン2個食べてアスリチューンも注入、準備万端です

スタートから1/4まで

公式HPより、コースマップ

1000人近くの人が順番にスタートするので最初の数キロ区間は一応パレードと呼ばれて先導が入るのでしょうか?(見えないからわからない)ゆっくり進んでいきますがすぐに舗装路の坂が始まるのでみなさんマイペースになります。抜かれたり抜いたりを繰り返しながらやがてダート区間開始(もうここまでで結構登っている)
まだまだライダーが多くてみんなとほぼ同じペースで走ることを強いられる感じで気持ちいい林のなかの林道をひたすら登ります

前半のダートは割ときれいで走りやすい路面が多かった

まだまだ10kmとかそんなのなのでフレッシュで余裕あります。ポケットからスマホ出して写真撮ることも余裕な感じ。下り区間が始まってだいぶきたなあと思ったら橋があってこれ。前回もここで写真とりました

朝日を浴びる御嶽山がきれいにみえました

前回はここは終盤ですでにボロボロ、というのも落車の怪我で右膝血だらけでも若かったので全力で走れたのでね、必死でした。また王滝に来てこれを見れるのはとても嬉しかったなあ・・・
ということでまだフレッシュで元気な様子ですねこの写真。ここまでドライ路面で全然汚れていないし
この先で、走り出して1時間ちょっとたったのでまだ余裕でしたが停止。路肩に座ってアスリチューンの白ゼリー1本流し込みました。走り去る皆さんまだ元気だったなあ

アップダウン少しあったあとに長い下り、途中から舗装路で気持ちよく降って小さな集落へ。ものすごく小さな集落ですがなんとなくホッとする景色でした

CP1(40km地点)前後から半分まで

その集落から先、トンネルがあってライトが必要です。そのうちの一つは、めっちゃ真っ暗な上にじゃり道に車のタイヤが通るところだけコンクリがある仕様。タイヤ外すと砂利です(笑)
こういう感じです


釣りきち渓谷とマップに書いてあるあたり、雰囲気が浜松の横山〜熊にあがるあたりにそっくりでした

涼しくて気持ちよかった

ここはちょっとパワーかけたくなったけど先も長いので回復に専念。舗装路なので低いパワーでマイペースで行きました。この辺りまでは日陰も多くて楽でしたね
やがて貯水池のダムが見えてきます

なかなか豪快でした

ダムの上を走っていきます

この辺りから日差しが強烈になってきましたそう言えば。写真見たらわかるよねw
ダム渡ったらすぐにダートでけっこうえぐい斜度。すでにだいぶ登ってきていますがさっきの集落からこのさきCP1の先まで13kmほど上りっぱなしになります(個人的にはここを第2の使徒と呼んでいた、エグいの2個目なので)

ダムの先、貯水池が見えてきた

こうやって貯水池が見えてきて写真撮ったのが最後、あとはもう瓦礫を散らかしたようなダートをひたすら登る、それも太陽浴びはじめてだいぶ削られる系です
記録見ると180W前後でゆっくり10km/h以下でしか走れていないsのですが心拍数は160bpm前後、長距離走るにはもう自分的に限界なかんじでここの坂ではかなり削られました。
2度目の予定休憩から30分くらいすぎてしまってCP1到着。本当は予定通り止まる予定だったけど「あと少しで着く」と思って30分オーバー。

トイレ10分くらい待った
こんな山奥に仮設トイレ準備してくれるのありがたい

CP1ではトイレの他水ボトル1本空だったので補給。ゼリー2本とウェハースを1本食べました(食い過ぎだろw)
そして少し長めに休んで出発しましたがこの先も同じ斜面が続き苦戦

この赤い土と瓦礫の区間です。前回も走ったの覚えてますよ

この辺りから御嶽山が綺麗に見えてうれしくなりました。そんなふうに思えるのはまだフレッシュだったからですかね。いやいや、もうヘロヘロっすね、3時間近く走っているし2本も使徒くらすのHC走ってるし

で、その御嶽山。ちゃんと停止して写真撮ったよ

これが見たかったのかもね

41km地点からのダウンヒル、上の写真の瓦礫道のガタガタで降るのでMTBのサスペンションがものすごく助かる区間。ここまですでにたくさんのパンク修理している人を路肩に見てきましたがここは多かった
そしてグラベルバイクの人たち、ここは本当にきつそうだった。ゆっくり降っているならまだマシで推している人もいました

この区間で前回転んだのでそれを思い出しながらどこだったか注意してたのですが見つけられず。そして段々と路面が湿り始めて大きめの水たまりも登場。明らかに前日などに結構な雨が降ったあとです
この辺りから降っている時の腰の違和感が増してきました。やばいやつ、登場です(別の意味の使徒ですな)

水たまり避ける余裕もないくらい多かった

50km地点〜再び集落まで(75km地点)

この区間がちょうどコースの半分から3/4まで。今の体力の限界突破が強いられる区間でした。50km地点あたりは貯水池の西側でちょっとした平坦区間もあって景色も良いところ。楽しみだったところでここで休憩ヤッホーと思っていたのですが水たまりの連続で全身泥まみれ、景色も何もないまるでシクロクロスです。ちょうど1時間のタイマーがやってきたので休憩です

バイクドロドロ(全身もね)

泥水浴びるとボトルも当然ドロドロで取り出すたびに手までドロドロ。これが微妙にダメージ与えます。そして休憩時も座る場所探すのがちょっと大変なのですがすでに全身泥まみれなのでどこに座っても関係なかったかそういえば・・・
しばらくはこのドロドロ区間、そしてまたのぼりが始まったかと思うと少し白くなった瓦礫区間
踏むたびに腰の右側が痛む状態になってきたころにまた1hのタイマー作動

こんなふうに崩れやすそうな場所だらけ
地元の方、運営の方で整備してくれているんだなと思います。ありがとうございます

ちなみにこのタイマー、休むごとにAppleWatchのタイマーで60分カウントスタートしてます。時間が来ると音と振動で知らせてくれるのでとても便利ですよ。こういう普段使いの技も使えるのがなんか面白いかもね

65km地点、5時間19分で定時休憩です

だいぶ山の中に戻った

こうやって完全停止するとさっき追い抜いた方々が抜いていくので気になってしまいますがすぐに慣れます。自分は自分と思えば良いですし、なにより体持たせるためにはこれが必要なので重要です
今の自分にできることをやって目的に到達する、まるで人生のようだなあなんて思ってそしてそれがSDA、セルフディスカバリーアドベンチャーなんでしょうねえ、なんて思いながらゼリーを食べます

ちなみに補給食ですが、ちょっと多いかなというくらい持っていきました
アスリチューンのゼリー白4、黒4、森永のプロテインバー3本、塩分タブレット4個、セブンイレブンの羊羹1個だったかな。トップチューブのバッグはもう満タンですが、おやつ大好きだし気分上がるので多めで正解でした
さらにちなみにですが、レース終了時に残ったのはバー1本とゼリー1本でした。よく食べましたね〜

ここで休んでいる時に話しかけてくれた方、私のバイクの話をしたあとでインドの友人がくれたジャージの話をしてくれました。そういう出会いもいいものですね

CP2(70km)までここから5キロほど、水を補給してストレッチしときました

CP2の景色

アスリート的な乗り方をしているサイクリストにしか通じない話ですが、体力というかスタミナを表す数値としてCTLという積算的な運動量を示す値があります。今の自分はこれが30、はっきり言って何もしていない50歳のお父さんと変わらないので、70kmも坂道が続くオフロード走ったらボロボロです
こうなるのはもうわかっていたのですが、走り切りたいという思いだけでどうやったら完走できるかを考えての挑戦です
以前のような体力はなく、脆い腰という弱点もあるのでそれを補う走りを考えてきました。練習しすぎない→体力上がらない、というジレンマがありますが、体力を使わないで時間以内に走れば良いので坂道登れるギリギリ低いパワーがどれだけ持続できるか、ということになります
そういうのを意識したけっかですが、体重を使ってペダルを押すような感じの低燃費走行もできるようになりました。すごく遅いですが
それでも結果はやはり腰にいろんな痛みが出てきて停止して休憩しか解決方法なくて、それでもいいじゃん、ということで走ることにしました

さて、CP2から先の80km地点の10kmのあいだは、7kmちょっとのダウンヒル区間です。これがまた強烈な瓦礫ダートで人間をMTBの上に載せてこれ以上ない振動を加えたらどうなるのか?というテストみたいなものです
時間にすると15分ほどで下り終えていますが、時速30km近くでガタガタ道ときにソフトボールより大きい礫があったらい凸凹も無限にある道です
MTBの性能限界とくにサスペンションもあるし、ライダーの判断能力も重要で限界攻めると大変な区間、腰も回復していたのでここはまあまあ楽しかった、かなあ・・・腕や手のひらが痛かったなそういえば
あっという間に降って集落です。さっき通った見覚えのある景色をはしっていきます

のこり1/4区間、ラストスパート

集落を過ぎたら少し登って80km地点にCP3がありました
CP2から降って少し登っただけなので休憩するほどでもないのですが、MANABAR補給コーナーがあったのでいただきました

残りのコースのことを聞きました

係の方に残りのコースのことを聞いたら、この先8kmほど上り、その先下ったらフィニッシュとのこと。おおお、いよいよ終わってしまう、などと思いましたがそう簡単に終わりませんよ
この8kmの登り、見事な瓦礫道こんな感じ↓

GoProでたまに撮影もしてたのでそこから出力

印象としては第3の使徒、秋葉山上社への道をダートにしただろこれ、みたいに感じてしまいました。もう疲れてヘロヘロなので斜度も難しさもいつもの倍くらいに感じているようですが、本当にこの最後の8kmはきつくて長くて難しかった

6kmくらいで少し平坦や下りが現れ始めて「絶対に騙されない」と思っていたらやはりもう少しのぼりがあってちょうど90km地点
そこからおなじ瓦礫ダートで10kmちかくさっきと似たようなガタガタダウンヒルで腕も手のひらも壊れる寸前まで攻めてもう無理!と思ったらのこり3kmの看板が出てきて舗装路になって快適に走れるようになってだんだん胸がじわじわしてきて2km, 1kmの看板を過ぎてフィニッシュへ

SDA王滝100km, 休憩含めて8時間11分ほどの旅でした

フィニッシュライン直後で

まとめ


まずはまた王滝100kmを走り切れたことに感謝です
病気や怪我もこの数年は多く、とても以前のような楽しく走れる状態でもないのにこういうことをしていること自体がクレイジーなのですが、なんとか工夫して走り切れて大満足です
ありがとうございました
あと、パンク含めた機材トラブルは一切ありませんでした

帰宅後、洗車直前
見事なドロドロです

機材


MTB:Independent Fabrication, Deluxe
タイヤ:ピレリ スコーピオンMTB フロントはS、リヤはR、空気圧1.35bar前後とも、チューブレスです
補給食:アスリチューン白、黒、森永プロテインBar、セブンの羊羹、水
水分:水を2本
携行品:チューブ1、タイヤブート2、パンク修理キット1、ボンベ1、ファストリスボーン1、ジャケット1、小タオル1、TOPEAKマルチツール1、ハンドポンプ1、これらがTOPEAKのサドルバッグに入ってます

レース翌日、綺麗に洗車した姿も見てあげてください

結果として修理機材は一切不要でしたが、この準備なしではレースに出られないのでね
以前はドロッパーシートポストも使っていましたが、王滝では不要なので外しました
ピレリのScorpionというタイヤは今時のMTB用チューブレスですかね。ノブも低く少なくて「これでよいの?」という思いもありましたが、使ってみれば普通にちゃんと走れますし軽いです。泥区間もあったのですがタイヤが原因で怖い思いをすることはなかったです

あと大事なのはEmpathy Bellですね。ちょっとうるさかったかもですが何度も「その音いいですね」と言ってもらえました。ありがとうございます
ハンドルにぶら下がって旅を共にしました

Empathy Bell、100kmの間ずっと鳴り続けました

気が向いたらGoProの動画も編集してみます・・・

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