中国依存リスクと日本の輸入依存リスクについて考える: 日経新聞(2022.7.23)の太陽光発電の中国依存リスク記事より
1.中国依存リスク
今日の日経新聞 朝刊には、中国依存リスクについて論じられていました。
◆[真相深層] 太陽光発電に中国依存リスク パネルの世界シェア8割 有志国で供給網構想、浮上【日本経済新聞2022.7.23朝刊】
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太陽光パネルの主要製造段階での中国のシェアが8割超、そして主要素材のポリシリコンやウエハーは2025年までに中国のシェアが95%になるそうです。
電気自動車(EV)のバッテリー生産でも中国が75%のシェアを握っており、その材料となるリチウムやコバルトの加工シェアも5割を超えるとのこと。
現在、ロシアとウクライナの問題で、小麦(両国合わせて16%)や天然ガス(ロシア16%)が世界的な供給不足になっていますが、世界的シェアが20%に満たなくても世界的な影響が起きています。
ものは違いますが、太陽光パネルやEVのバッテリーのシェアが75%以上であることのリスクの大きさは計り知れないと思いました。
2.日本は食料やエネルギーを海外に依存
日本の食料自給率は、カロリーベースで36%(2020年)、昭和40年(1965年)は、73%あったが、次第に減少しています(下図参照)。
また、エネルギーに関しては、日本の自給率はわずか11.8%(2018年)です(下図参照)。
これまで日本は、技術力や製造業の力で外貨を稼いできましたが、ここに来て、貿易収支が赤字になることもあります。
過去何十年も、食料やエネルギーについては、自給率が低いことを分かっていながら、ほぼ放置状態で今に至っているのが現実だと思います。
【引用、参照website】
◆農林水産省ホームページ: 日本の食料自給率
◆経済産業省 エネルギー資源庁ホームページ: 2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)
3.今後の日本の展望
あまり認めたくありませんが、今回のウクライナの問題を契機に世界の分断が明確になってきているようです。
日本に関しては、欧米を主体とした民主主義有志国でのサプライチェーン整備はやはり重要になって来ます。
今のままでは、中国やロシアが供給を閉ざした途端、日欧米の各国の経済がうまく立ち行かなくなることが明確になって来ました。
それとともに、食料、エネルギーについては、防衛費の2%化と同様、根本的な対策を講じないと、今のまま、じり貧が何十年も推移していきそうです。
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