2040年の未来予測❷:意思伝達装置を通じて、🍑桃太郎が、犬猿雉と意思疎通できる世界 他
昨日の投稿(↓参照)に続いて、2040年の未来予測の話をしたいと思います。
1. 昨日の投稿のまとめ
❶以下の文部省のホームぺージの、令和2年版科学技術白書の中に2040年の未来予測が書かれていることを発見しました。
◆文部省ホームページ 令和2年版科学技術白書 第2章
❷2040年の世界は、高度に「Society5.0」が進行し、SDGsとDXを同時に実現している夢のような未来です。
❸「Society5.0」とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、「経済発展」と「社会的課題」の解決を両立する、人間中心の社会です。
❹文部省の科学技術白書では、2040年の社会の姿を、「無形または有形」、「個人または社会」の観点で、4つのグループ(下図参照)ごとに紹介しています。
本日は、この4つのグループのうち、「無形・個人」のグループについて紹介します。
2.2040年は人間らしさを再考し、多様性を認め共生する社会
「無形・個人」のグループは、「人間らしさを再考し、多様性を認め共生する社会」だそうです。
具体的には、
❶人間らしくいられる社会
それぞれの持つ様々な制約を排して体験やその場の感情を共有することにより、人と人とのつながり方が多様化する。
❷多様性のある社会
また、発話できない人とも意思伝達装置により言語によるコミュニケーションがとれるようになる。
❸共生する社会
それにより相互理解が進み、多様な人々が人間らしさ・自分らしさを重視して、尊重し合い共生している。
という社会だそうです。
2040年と言えば、SDGsの達成時期を終えた10年後になります。
おそらくポストSDGsは、SDGsの残課題を含め、さらに発展的な目標に昇華されていると思います。
本日の投稿では、DX(未来技術)とSDGs(ポストSDGs)を関係付けて、2040年の未来の姿を解説して行きます(下図)。
3.❶超軽量感染症センサー
手のひらサイズで、航空機内などに持ち運ぶことができ、迅速に感染症への感染の有無などを検知・判定できる「超軽量感染症センサー」です。
これは、SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」に関する未来技術で、2031年には利用可能のようです。
DX的には、「超小型センサー」と「感染症の迅速判定システム」です。
SDGs目標3では、ターゲット3.3の感染症に対処するに該当しそうです。
この白書は令和2年版ですので、コロナの感染を意識して急遽入れ込んだ内容だと思います。
ただ、2031年にしか利用可能にならないのは、かなり遅いという印象は否めず、また、感染の有無を迅速に判定できるだけなので、あまりワクワクする未来技術ではないですね。
総務省の2030年の姿では、いつでもドクターと言って、「家でも街中でもインプラント端末やセンサーで健康管理をサポート」し、「異変があればAIで簡単な診断を行い、専門医が早急に内視鏡やカテーテルで治療」という方が先進的ですね。
4.❷体験伝達メディア
個人の心理状態や感覚・味覚などを記録し、共有できる「体験伝達メディア」です
これは、SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に関する未来技術で、2033年には利用可能のようです。
DX的には、個人の体験を、「感覚情報に加え、心理状態も含めて記録」し、それを「編集・伝達・体験・共有」できるようにするメディアだそうです。
SDGs目標9では、ターゲット9.5のイノベーション促進やターゲット9.bの産業の多様化や商品への付加価値創造が該当しそうです。
図にもあるように、家にいながらにして、スキーをしている感覚を味わったり、別のところにいながら、宴会の様子を体感できるようなメディアのようです。
つまり、VRの中に、他の方が行っている実体験を融合させる技術なのでしょうか。
単なるVRではなく、他の方の感動を体感できるそういうメディアという発想は、私もなかったので、これは面白いと思いました。
2030年までは、作られたバーチャル空間に我々が入って行って体験するまでだったので、さらに進歩しています。
5.❸意思伝達装置
発話ができない人や動物等が言語表現を理解したり、自分の意志を言語にして表現することができるポータブル会話装置です。
これは、SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」に関する未来技術で、2034年には利用可能のようです。
DX的には、BMI(Brain Machin Interface)での脳波の利用やAIでの脳波や表情、発生する音の解析だと思います。
SDGs目標10のターゲット10.2の障害、人種、民族等に関わらない能力強化や包含の促進に当たると思いますが、それに動物を加えているところが先進的です。
2030年までには、各言語の高性能なポータブル翻訳機は普及していると思いますが、2040年に向けては、発話できない人や動物にまで、範囲が広げられています。
かつて、タカラトミーが発売した愛犬の鳴き声を分析し、音声で伝える“犬語翻訳機”「バウリンガルボイス」というおもちゃがありました。
これは、愛犬の首輪に装着したマイクが捕らえた鳴き声を、独自の「動物感情分析システム」を用いて分析、親機のモニター上に感情を人間の言葉で表示するツールのようです。
このおもちゃよりも凄い動物後翻訳機が本当に開発できるのだったら、それは非常に面白いと思います。
浦島太郎が家来の🐶🐵🐓と簡単に意思疎通ができると、さらに強力になりますね。
特に私は、先程あげた「BMI」に注目しています。
BMIについては、以下の投稿をご覧ください。
次の投稿では、引き続き、「無形・個人」のグループの未来技術についてお話したいと思います。
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