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日経BP 第3回ESGブランド調査結果❷: スターバックスの評価 うなぎ上り【7位→3位→2位】
1.スターバックスは今年2位に浮上
昨日の投稿(↓参照)に続き、今日も第3回ESGブランド調査結果について、お話ししたいと思います。
第3回ESGブランド調査とは、日経BP社が2年前から実施しており、主要560社を対象に「環境(E)」「社会(S)」「ガバナンス(G)」に「インテグリティ(誠実さ)」を加えた4分野に関して、インターネット調査した結果です。
この調査は、対象企業のESGに関する活動が一般の消費者やビジネスパーソンにどう伝わっているかをインターネットで調査するものです。
そのため、実際の成果もさることながら、各企業を消費者やビジネスパーソンがどうみているかを反映したものです。
◆トヨタ首位堅持、パナ回復 日経BP「ESGブランド調査」【日本経済新聞2022.10.8朝刊、10.6電子版】
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2位のスターバックスは、2020年の7位、2021年の3位から浮上したとのことです。
「社会(S)」で昨年に続き1位。
そして、「環境(E)」4位、「ガバナンス(G)」5位と、いずれも1つ順位を上げたようです。
2.なぜ、スターバックスのESGは評価が高いのか
2022年10月7日の日経ビジネスホームページ(↓参照)には、スターバックスについて、端的に以下のように書かれていました。
スターバックスは、
「プラスチック製ストローの全廃をいち早く宣言し、環境でブランド力を高めた」
「働きやすい職場づくり、従業員の成長を後押しする企業風土、地域との共生など、社会の側面が注目を集めている」
◆日経ビジネスホームページ: ESG世界の最新動向 第3回ESGブランド調査 トヨタ首位、スタバが続く、パナはV字回復
3.スターバックスの第2回ESG調査結果の解説
第3回ESGブランド調査結果の詳細についての解説がなされていないので、昨年の第2回での評価を見てみましょう(↓参照)。
◆Starbucks Stories Japan website: 日経BP「第2回ESGブランド調査」でスターバックス コーヒー ジャパンが総合3位に【2021年10月8日】
スターバックスは2021年には、2020年の7位から大きく順位を上げ3位になりました。
それに加え、「プラスチックの使用削減」、「コーヒー生産者の社会的格差や貧困問題解消」、「従業員がいきいきと働く環境づくり」の項目で高い評価を得たようです。
3-1)使い捨てプラスチックのReduce・Reuse・Recycleの取り組み【E(環境)】
石油由来の使い捨てプラスチックストローの全廃、アイス飲料をプラスチックカップではなくFSC®認証紙カップとストロー不要の蓋で提供する「Reduce(削減)」を推進したようです。
また、店舗では、豊かな地球の恵みへの敬意を込めた「Reuse & Respect」を合言葉に、Myタンブラーの持ち込みや店内でのマグカップ利用を促進しました。
繰り返し使える「Myストロー」も期間限定で販売したとのことです。
3-2)コーヒー豆のエシカルな調達に向けた取り組み【社会(S)】
コーヒーを作る人も飲む人も、皆が豊かで持続可能な暮らしをおくれるよう、エシカル(倫理的)なコーヒー豆の調達を行うための認証プログラムを2004年に導入したとのことです。
3-3)パートナー(従業員)がいきいきと輝く環境づくり【社会(S)】
従業員を「パートナー」と呼び、様々な違いを超えて一人ひとりが自分らしく、ありのままでいられる居場所づくりを大切にしているとのことです。
4.今年のスターバックスの話題を拾ってみると
これまで、私はほとんど、スターバックスに関する話題を投稿して来ませんでしたが、今年のスターバックスの活動を拾ってみました。
4-1)スターバックスのホームページを覗いてみると
最初にスターバックスのホームページを見てみました。
ESGに関しては、以下の「Social Impact」というページがありました。
◆スターバックスHP: Social Impact
この中で私が非常に感心したのは、「スターバックスが大切にしている3つのこと」です。
『つながりの力で、想いをアクションに変えていくために。
スターバックスは “人” “地球” “コミュニティ” の3つを大切にした活動を、
お客様やパートナー、私たちに関わるすべての人たちとともに、
創業初期より実践し続けています。』
と書かれています。
さらに、以下の内容にも心打たれました。
『スターバックスには、ずっと大切にしてきた想いがあります。
それは、ビジネスと社会貢献を両立すること。
一杯のコーヒーを通じて生まれるつながりの力を信じて、
Our Mission and Valuesに基づいた活動を、
4万人のパートナーとともに育ててきました。』
これを見ると、スターバックスの「ビジネスと社会貢献の両立」の想いを「Mission」「Values」に込め、それらがパートナー(従業員)に浸透しているのだなと思いました。
4-2)スタバ、冷たい飲料の蓋なし提供全店に 脱プラ対応で【日本経済新聞2022.6.9電子版】
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これは、スターバックスが、プラスチック製の蓋を付けずに冷たい飲料を提供する取り組みを全店に拡大するという記事です。
2030年までに2019年比で廃棄物を5割削減する目標を掲げているとのことです。
4-3)[コラム]スタバ、従業員4万人への「パーパス」浸透術の秘密【日本経済新聞2022.6.12電子版】
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このコラムは、先程、話題に挙げた「Our Mission and Values」を浸透させるため、社員や店舗のパートナーとも徹底的にコミュニケーションを行い、自発的な行動を促そうとしているという内容です。
Our Mission and Valuesに向け、スターバックスではさまざまな企画を打ち出しているが、その動きの背景にも、パートナーの自発的な行動があるとのことです。
例えば、2021年6月、日本上陸25周年記念キャンペーンとして「地域・地元とつながる」をテーマに、パートナーが地元を思って考案した「47 JIMOTO フラペチーノ」は、各店舗のパートナーがそれぞれアイデアを出し合った結果だったようです。
こういった自発的な行動が生み出せる企業文化は素晴らしいと思います。
ちなみに「パーパス」とは、会社の存在意義のことです。
以前、「パーパス」について投稿しているので、ご参考まで。
5.さいごに
今回、スターバックスが第3回ESGブランド調査で2位だったことから、スターバックスについて、調べて見ましたが、この企業の沢山の魅力を知ることができました。
特に「S社会」に対する取り組みについては、これまで私もあまり着目して来なかったのですが、このスターバックスの「Our Mission and Values」を起点とした活動から多くのことを学ぶことができました。
特に、スターバックスの「ビジネスと社会貢献の両立」の想いに私は大変共感しました。
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