今、話題になりつつあるリスキリング（学び直し）とは【日経新聞（2022.7.25）夕刊より】
１． リスキリングとは
最近よく見かけるワード「リスキリング」は、英語ではReskilling、和訳すると「学び直し」という意味です。
具体的には、この「リスキリング」とは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶことを言います。
2020年のダボス会議で、「リスキリング革命（Reskilling Revolution）」が発表されたことで、最近、話題に上るようになっています。
今日の日本経済新聞 夕刊トップの記事は、まさしくこの「リスキリング」についての記事でした。
２．「人への投資」100社超連携 ソニーやキリン、相互に兼業も【日本経済新聞2022.7.25夕刊】
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これは、ソニーグループ、キリンホールディングス、SOMPOホールディングスといった日本の主要企業が、社員のリスキリングで連携する協議会を8月に設立するという記事です。
経済産業省と金融庁が支援し、100社超の参加を目指すようです。
これにより、以下のような人への投資の拡大に繋げるということのようです。
❶先進的な手法の共有
❷兼業・副業やリスキリングを共同で
❸投資家との対話
本取り組みを通し、漸く、日本でも本格的なリスキリングが開始していくようです。
３．「リスキリング」に関して、経済産業省の資料を覗いてみると
経済産業省のホームページにあるリクルートワークス研究所の石原直子氏の資料の「リスキリングとは」に、分かり易い解説がありました（↓参照）。
◆経済産業省HP： 第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会
⇒ 資料2-2 石原委員プレゼンテーション資料： 「リスキリングとは―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf
資料の中で、「リスキリング」とは
「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する／させること」
と記載されています。
ビジネスモデルや事業戦略が変わるなら人材戦略も必然的に変わる。
即ち、「DX時代の人材戦略」＝「リスキリング」
と言っています。
「リスキリング」によって、デジタル技術の力を使いながら価値を創造できるように、多くの従業員の能力やスキルが再開発されるのが重要のようです。
ここで私が一番感じたのは、対象が「従業員の能力」だけでいいのかということです。
現在の企業のトップは、過去の時代の成功体験の上に生きていると思います。
そういう経営トップ程、変わらなければならないのではと強く感じました。
４．リスキリング、経営層こそ必要
そこで、たまたま見つけた記事がこれです（↓参照）。
◆[私見卓見] リスキリング、経営層こそ必要 村上臣氏 電脳コラムニスト【日本経済新聞2022.7.7朝刊】
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この記事の中で、コラムニストの村上氏は、政府が「人への投資」を掲げる「骨太の方針」にリスキリング、成長分野への労働移動、兼業・副業の促進、職業訓練の強化などを盛り込んだことに好感を持っている。
一方では、終身雇用、年功序列が強く残る企業では、若手社員のスキルを上げるだけでは変革はできない。
使いこなす側である経営層のリスキリングが何より重要だと述べています。
経営層が、従来のマネジメントスキルを変革せずに、社員だけがリスキリングで変革しても全く意味がないと言わんばかりです。
最後の文が、今の日本の状況を的確に捉えていると思いました。
「経営層が最新のマネジメントを取り入れスキルアップできるかどうか。人への投資が成功するかはこの層の再教育にかかっている。」
５．まとめ
❶「リスキリング」とは、英語ではReskilling、和訳すると「学び直し」という意味です。
❷本日（2022.7.25）の日経新聞 夕刊に「日本の主要企業が、社員のリスキリングで連携する協議会を8月に設立」いう記事が掲載されており、いよいよ日本も本格的なリスキリングが開始される。
❸経済産業省HPの資料では、「リスキリング」によって、デジタル技術の力を使いながら価値を創造できるように、多くの従業員の能力やスキルが再開発されるのが重要と言っている。
❹日経新聞コラム（2022.7.7）に、使いこなす側である経営層のリスキリングが何より重要であることが記載されており、全く同感だと思いました。
今後の日本のリスキリングの動向とそれによる日本企業の変革を期待したいです。
【引用、参照website】
◆JMAM website： リスキリングとは？DX時代に求められる理由や導入のポイント、事例を解説！
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