2040年の未来予測❹:DXが変える2040年のSDGs目標11「住み続けられる まちづくりを」【スマートシティ / 水素技術 / 人工光合成 他】
先日の投稿(↓参照)に引き続き、「2040年の未来予測」の投稿は、今回でシリーズ❹となります。
前回の投稿より、文部科学省が紹介する「2040年の未来予測」(令和2年版科学技術白書)の内容(↓参照)から2040年の未来技術(DX)とSDGsの関係について紹介し始めています。
◆文部科学省ホームページ:令和2年版科学技術白書の第2章「2040年の未来予測-科学技術が広げる未来社会-(Society 5.0)」
(以下の資料は、本websiteより引用しています)
前回の投稿では、SDGs目標2「飢餓をゼロに」についてお話しましたが、本日の投稿では、SDGs目標11「住み続けられる まちづくりを」について、紹介します。
1.2040年のSDGs目標11を支えるDX
SDGs目標11は、「住み続けられる まちづくりを」です。
持続可能なまちづくりのためには、都市化の問題をはじめ、多くの課題を解決していく必要があります。
そのために、文部科学省はどんな未来技術を想定しているのでしょうか。
1-1)スマートシティ化
文部科学省は、10万人以下の都市について、自律型都市としてエネルギーをコントロールし、自給自足することを考えているようです。
水力、太陽光、風力等、あらゆる手段を活用して、都市が自分で都市内のエネルギーを賄う(カーボンニュートラル)技術が2040年には完成しているということです。
ただ、スマートシティは、単に、カーボンニュートラルを実現するだけでなく、移動手段、日用品の購入のためのスーパー、通信手段、コミュニケーションの場所等、あらゆることを想定する必要があります。
この白書の中では、「どこでも自動運転」や「共有できる身体」という断片的な未来技術の紹介はありますが、スマートシティを実現するための総合的な視点が不足しているのが残念でした。
1-2)水素技術
水素技術は、上記のスマートシティにも関係する技術です。
水素は酸素と反応する時にエネルギーを放出し、水(または水蒸気)となるため、非常にクリーンなエネルギーです。
そのため、上図のように、「エコな水素製造」と「安定的な水素貯蔵」ができ、その水素から電気自動車の電気を作ることは非常に素晴らしい技術だと思います。
以前の私の投稿でも紹介しましたが、トヨタはFCV (水素と酸素で発電する燃料自動車)を開発し、また、リンナイとも水素調理器を開発しているので、この図に示すような技術に近いものを持っているのではないかと思います。
1-3)人口光合成、洋上風力発電
地球温暖化の原因の一つとして、CO2濃度が高くなっていることが取り上げられています。
文部科学省は、その二酸化炭素をなんとか使用して、クリーンなエネルギーにしようと考えているようです。
ひとつは、CO2を還元して燃料や化学原料を合成するという技術が紹介されています。
燃料や化学原料は、炭素元素と水素元素を組み合わせることで製造することができますが、それをCO2から作ってしまおうという技術です。
理論的にはできるようですが、商業ベース(エネルギー効率20%以上)とする技術が非常に難しいのではないかと思います。
同様に、植物の光合成(二酸化炭素を酸素にする)を人工で行おうとする技術があれば、植物に変わって地球温暖化を食い止めることができそうです。
その他、洋上浮体式風力発電が記載されていますが、これは、ヨーロッパや中国が技術的に先行しており、日本は遅れています。
日本は海洋国家なので、この技術をなんとか国産で開発してもらいたいと思いました。
結局は、CO2を発生させないでエネルギーを作ることやCO2を如何に減らすか、あわよくば、そこからエネルギーを取り出せないかということを考えているようです。
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