久々の海外渡航準備〜リスクを回避する3つの心構え
こんにちは!新山です。
来るゴールデンウィーク。
今年は海外旅行へいく方も多いのではないでしょうか。
後輩は「推しがロケで行ってたサムギョプサルのお店に行くのが最終目的です」と、楽しそうに韓国旅行の計画を話してくれました。
かくいう私も、転職して海外人事の仕事をするようになり、久しぶりに海外へ行きたくなった一人です。2019年の秋ぶりに渡航を計画しているので、3年半ぶりの海外です。
留学期間を含め、海外に8年住んでいた私。犯罪に巻き込まれないよう、小さい頃から受けてきた教育は意外と染み付いているものです。安全管理に対するリテラシーは高い方だと自負しております。
そんな私からこれから海外に行かれる方へ、犯罪に巻き込まれるリスクを回避するための心構え3点をお伝えします。
【目次】
背後に気をつけるべし
財布は2つ用意すべし
胸を張って、堂々と歩くべし
さいごに
1 背後に気をつけるべし
日本ではリュック通勤していますが、海外では怖くてリュックを背負えません。それは、昔こんな映像を見たことがあるせいだと思います。
その映像は、いかにも旅行者という女性が駅のホームでリュックを背負っており、色黒な若い男性が話しかけるシーンから始まります。会話の内容まで覚えていませんが、道か何かを聞いている風でした。
男性が満足そうに笑顔を浮かべその場を去り、女性も笑顔でバイバイと手を振ります。
その後エスカレーターに乗ると、後ろに乗ったおじさんがトントンと女性の肩をたたき、こう話すのです。
「リュックの横から物が落ちたよ」と。
それは、一人が注意を引きつけている間にもう一人の共犯者がナイフでリュックを横から開きお財布を盗む、という手口の紹介でした。
小学生くらいのときに見た映像のため強烈に覚えており、背後には何もない方がいいんだと幼いながらに強く思いました。
そんな学びを得てから十数年後。大学生のときに一度、空港で荷物が多く、持っていたクラリネットを肩からかけて後ろに回し持っていたことがあります。
空港の長い廊下を歩き終え、少し一息つけるところでクラリネットを前に持ってくると、なんとファスナーポケットが開いていたのです。
実は、パスポートをクラリネットのケースの中に入れていました。が、途中で「まずい、背後に気を配れない」と思い別の場所に入れなおしました。もしかしたら楽器ケースのファスナーポケットの中にパスポートを入れる様子を見られていたのかもしれません。
背後に気をつけるとともに、貴重品をしまう時は人目に気をつけた方がいいでしょう。
2 財布は2つ用意すべし
さてこの2つの財布、どう使い分けると思いますか?小銭とお札で分けるのではありません。
1つは、お札やカードなども入った本命のお財布。もう1つは、路上などで強盗に遭ったとき差し出すための小金入れです。
さらに非常事態用として3つ目を用意する人もいます。靴下の中やパンツの中にお札を入れていた人、女性であればブラジャーに挟んでいた人もいました。
そもそも強盗に脅されたり、スリに逢わなければ一番なのですが、何が起こるかわかりません。
仕事柄、色々な話も聞くのですが、財布を渡さずに抵抗した結果、殺されてしまった大学生もいたようです……。
また、ある友人は、マクドナルドで座った席にジャケットをかけ、ずっと席に座っていたのに気づいたらジャケットがなくなっていたそうです。いわゆる、置き引きです。
ジャケットの中には財布とパスポートが入っていました。おそらく、犯人はポケットに財布が入れられた様子を見ていたのでしょう。
「魔が指す」と言う言葉がありますが、相手に魔を指させないことがリスク管理において大切です。
想像してみてください。
あなたはお金に困っています。そんなとき、防犯意識の薄そうな日本人がカバンの中に財布を入れた状態で席を立ち、トイレへ向かいました。
持ち主はしばらく帰ってきそうにありません。
お金に困っている状況で、こんなシチュエーションに遭ってしまったら、やってしまっても不思議はないですよね。
普段は善良な人でも、状況がそうさせてしまうことは往々にあると思うのです。
3 胸を張って、堂々と歩くべし
これは、そもそも犯罪のターゲットにされるリスクを減らすためのふるまいです。
ある研究で、スリなどの軽犯罪が理由で服役している人を対象に街の映像を見せ、誰を狙うか聞く実験があったそうです。
そこで選ばれたのはお金を持っていそうな隙のある人たち。
隙のある人は、背格好からわかるものではありません。ヨタヨタと歩いていて少し小突けばすぐに身体の軸がブレそうな人で、大柄な男性でもターゲットになっていました。
反対に小柄な女性や歳のとったおじいさん・おばあさんでも、しったかりとした足取りで胸を張って歩いているとターゲットにはならなかったのです。
オドオドせず、堂々と歩いているだけでも防犯効果はあります。
とはいえ、たとえ自分の足元がしっかりしていても暗い時間は酔っ払いもおり、気が緩みやすいため犯罪に巻き込まれやすいです。夜は出歩いているだけでターゲットになりやすいでしょう。
見通しも悪いので、下手なリスクは負わないに限ります。
もしも何か盗まれることがあったら「盗んだ方だけでなく、盗まれた方、犯罪に巻き込まれた方もフィフティ・フィフティで責任がある」というのが小さい頃によく教えられた言葉です。(もちろん、全ての責任が半々だとは思いませんが。)
先ほどのお財布の例で示した、防犯意識の薄い行動もそうですが、犯罪に巻き込まれる方は残念ながら犯罪に巻き込まれやすい、リスクの高い行動をしてしまっているのです。
何かを盗られる程度で済んだのなら、生きているだけ良かったと思い、今後に活かしていきましょう。
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さいごに、安全管理とは違う観点で大切なことをお伝えします。
現地の挨拶はぜひ覚えてから行ってください。
海外に行くということは、自分が外国人になるということです。
外国人がカタコトで「アリガトウ」や「コンニチハ」と言ってくれたら、なんだか嬉しい気持ちになりませんか?
自分の国の文化に合わせて話そうとしてくれる、それだけで嬉しいものなのです。
相手の国の言語を話すことは、相手の国へのリスペクトを示すことにも繋がります。
はじめに「こんにちは」、さいごに「ありがとう」。ここ、大事なポイントです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。