外資コンサルに入社する理由
## はじめに
2021 年も、いわゆる経営コンサルが新社会人に人気のようだ。
[【大学院生・文系】2021年卒 就職希望・人気企業ランキング | キャリタス就活2021 | 新卒・既卒学生向け就職活動・採用情報サイト]
https://job.career-tasu.jp/2021/guide/study/ranking/3_2.html
上記のサイトでは、トップ10のうち3社(1.アクセンチュア、4.野村、8.デロイトトーマツ)がコンサルで、商社と拮抗している。
これだけ人気職種のコンサルだが、どうしてこれほど人気なのだろうか。新社会人からすると、なんかかっこいいから、という答えが帰ってきそうなので、私の同僚(上のリストの複数社)にインタビューをしてみた。サンプル数は10だが、回答が多い順に並べてみる。
## 経営コンサルへの転職理由
### 大きな裁量とやりがい(4)
一番多く聞くのは、若いうちから責任ある仕事をしたいからという理由だ。特に大企業から転職する若手(26-30)にはこの理由が多い。
例えば大手の住宅メーカーで努めていたA君は、海外赴任して現地工場の生産性を上げる担当として評価されていた。しかし、彼のやっていることは自分会社の一プロセスを効率化することにとどまっていて、社会に還元できないと感じていたという。
A君としては、地域活性化や町おこしのようなことにかかわりたいと思っており、1企業に勤めていてはできないと考えコンサルに転職しようとしていた。最近のコンサル業界でもこうした自治体と地域を巻き込んだ活動は増えており、ビジネスとして仕立てられれば市場の拡大は見込める。
A君は意識が高い方だが、コンサルティング会社にはこうした、1企業だけではできないこと、を実現するために転職してきた人が多い。うまく行けば、新規事業や新商品の誕生に立ち会うことができ、社会に大きなインパクトを与えられる(誰にも言えないが。。)
### コンサルでのスキルアップ(3)
いわゆるロジカルシンキングなど、ビジネスにおいて必要な技能を身につけたいという話だ。
転職が当たり前の今、超大手以外は倒産や経営悪化するリスクはゼロではない。大手総合商社や、保険業界から転職する若手からはこの志望動機を聞いた。
彼らは大企業特有の仕事のやり方はすでに習熟したが、このまま数十年いてもこれ以上スキルがつかないことにリスクを感じていたという。
コンサルタントになることで、前述の思考的なスキル、バワーポイント作成やエクセルでの分析といったプロセス的なスキルは確かにつく。
ただ、これら以上に価値があるのは、課題発見能力とも言うべきものだろう。特にこれからの会社では、定常的で定形的なタスクは機械に置き換わるなか、何を変えると価値が上がるかを示せる人は市場価値が高いと言える。
もちろん大企業でもこのスキルの重要さは広まっているものの、コンサルほど課題発見に時間をすべて使える環境にないことも多い。今後もこのスキルを磨くため、コンサルの門を叩く人は多いだろう。
## 高い収入を求めて(2)
私もこの動機が一番強い。そもそもの給与テーブルの違いがまずは大きいが、昇進により1.5倍などになる昇給スピードも魅力だろう。(この件は別途記事にしようと思います)
前述の保険や商社なども高給だが、私の知っている範囲では、若手コンサルはこれらの企業に負けるが、何段か昇進するとそれを上回ることになる。
コンサルにマネージャー以上で10年程度つとめ、ある程度の資金は貯めて転職するというのはよくあることだ。給料がひくくなっても貯金もあり、コンサルで学んだスキルを自分の興味のある分野に活かせる。
## おわりに
私の周りので聞けた理由で上位3つを紹介した。
正式に書き出してみたのは初めてだが、これ以外の理由も細々とあり、個人によってより深い思いがあるはず。コンサルをしている人の話は今後もするつもりなので、はしばしで取り上げたい。