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24歳の自主企画
※記載は執筆した2020年時点の内容です。
当時勤めていたソフトバンクの業務と全く関係がない、こんな番組があれば、面白いな。という妄想を伝えるために、休日に執筆した自主企画書です。途中、痛々しい当時の顔写真も出て来ると思います。それもありのままにしておくので、ご覧いただけたらなと思います。
社会人3年目に書いた自主企画書です。
この企画書は、土日祝日や平日の退勤後という業務時間外を約三カ月間に渡るプライベートの時間を捧げて独力で執筆しました。
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結果は、収穫と課題があります。
収穫は、上長七人を突破し、孫正義会長案件として上申時に採用頂いたことです。コンテンツとして面白く、ビジネスの脚本も充分と評価をいただきました。一方、課題は、僕が読み切れなかった社内事情から演説の生配信に着地したことです。最終的に、社長室の先輩方のお力に助けられ、演説制作に参画させていただき、完結しました。
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企画書は全39枚。
全て業務時間外に考えた案であり、実現しなかった部分をベースに社内情報を削除して再編集しました。この企画の様な社会的インパクトがある仕事をしたく、僕の意志を感じていただく参考資料としてご覧ください。
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今回の目的は企画提案とフィードバックです。
案は机上の空論ではなく、社内外の関係者に事前に賛同いただき、即動き出せる状態です。
ただ、本当に課題解決になるかの観点で、ご意見をいただきたいです。
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今回のご提案を1枚に要約しました。
企画名「孫正義のオールナイトニッポン」です。
会社の40周年記念として実施し、苦しむ学生にメッセージを届ける。それをラジオの放送枠と、YouTubeで全国配信します。
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議題は二点。
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まずは1点目、企画内容です。
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現在(提案時:2020年10月)は、就活生にとって未曽有の逆境時代です。インターン機会や採用枠の廃止を背景に、選考・志望が決まらない不安が高まっています。
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今だからこそ、志を考える機会が必要です。
従来、我々は採用行事で学生とリアルに接点を持つ機会がありました。しかし、現在はそれが不可能です。その代替案を検討するにあたり、採用の在り方を捉え直す好機だと考えます。
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それは、従来のリアルイベントから、リモートで安全性・臨場感・影響力の三点をより進化した形で届けるというテーマです。
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リモート版を検討するにあたり、二つ論点があります。まずは配信媒体の検討です。
これを決めることで、配信時間・演出内容という中身の話に進んでいけます。
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そこで参考となるのが直近(提案時の半年前)に開催されたラジオイベントの事例です。
当初、リアルイベントで開催予定だった内容を、ラジオ収録を動画配信する形式で実施し、従来の固定リスナーから、新規客に拡大したことで、ツイッタートレンド日本1位、世界2位を実現しました。局や広告会社の方のお陰ですが、僕も施策を担当させていただきました。
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そのため、単に企業の行事として無観客で講演を生配信するのではなく、ラジオで収録し、その模様を動画配信する案が良いと考えます。本来なら遠い存在の方の声に親しみを持って接することができるのはラジオの魅力で、動画で配信することで普段ラジオを聴かない若者層にも話題性をもって広げることができます。
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メリットは、新たな魅力誕生、リーチ数の増加です。具体的に四点です。一点目は、不可能になったリアル開催の魅力を代替する魅力。二点目は視聴上限が無く全国に届けられるリーチ。三点目は、ラジオ局の機材で動画配信実績があること。四点目は、会場・機材費込みで格安の〇万円以下ということです。〇:本記事では秘
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そこで、どのラジオ番組の枠が良いか。
学生×SNSに最も強く、孫会長がかつてご出演されたことがある経緯でオールナイトニッポンの枠が望ましいと考えます。
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以上が内容でした。以下、配信イメージです。
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局で収録し、デジタル媒体で全国配信します。生も収録配信も可能です。
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内容は、従来孫会長が学生向けに語ってこられた志に関する内容をテーマに40周年ならではの演出が可能です。
例えば、音響演出で孫会長の青春期ゆかりの音源を採用することで、孫会長ご自身にもお楽しみいただけて、コンテンツにメリハリを出せます。また、豪華ゲストとの対談も案です。
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演出面でも、選曲を通じて親近感を覚えていただき、真面目なメッセージを効果的に訴求することが可能です。
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収録場所は、スタジオでも観覧席込みの公開収録でも、柔軟に対応可能という旨を事前に局の担当者様に確認いただきました。
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二点目は、実現方法です。
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本企画は視聴数、採用貢献度で測定します。
コストに対して、事業貢献のKPIを設定します。
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番組内容以外に貢献を最大化する広報も企画しました。最小コストで放送前から放送当日、事後にかけての工夫です。
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放送前は孫会長のツイッターを活用して三段階の過程を共有します。
一点目は大義獲得。これは、なぜ民間経営者が番組を実施するのか意義を共有することです。孫会長のご投稿には若者の相談が散見されるので、回答の機会を設けると伝えます。
二点目はコア層獲得。当日必ず聴いてくれる人を増やすために過程を共有します。ハッシュタグやゲストをご自身で発表していただきます。
三点目はライト層獲得。オンエア中に心の声を投稿いただくことで、トレンド入りすれば、普段孫会長の情報に接することが無い皆さんに聴いていただく機会に繋がります。
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放送当日について、ご予算に余裕があれば、志を考えるテーマに相応しいか、共演実績がある方に出演いただく、という人選も、学生への広報面でもプラスに繋がります。
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放送後は番組を書籍化し、志高い学生への採用や内定者の意欲喚起に役立てる事後展開が可能です。単なる議事録ではなく、若者が読む定番の一冊というコンセプトはいかがでしょうか。
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書籍のたたき案を考えてみました。昨今失われた「創業の想いを知る。会社を知る。社員を知る。」三つの接点を盛りこむと良いと思います。
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机上の空論ではなく、出版社にも実際に仮承諾をいただきました。幻冬舎は、親友が働いている関係で確認いただいています。
実現度に加えて、販売・編集・広報力で若者向けのビジネス書が強い出版社です。
またグループ会社の出版社も候補となります。
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その他、既存施策の認知向上に繋げられます。
企画が実現する場合は、ラジオ史に残る行事となるので、放送前に告知週を設けていただき、取組を告知できます。また、放送中も放送内や広告でインターンなどを告知できます。放送後も音源を自社のオウンドメディアに二次利用することができる旨を事前に確認しました。
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特にリアルで接点を持てない時勢で、採用ホームページの閲覧数が重要指標となる中、看板コンテンツの存在を通じて、会社を知っていただく記事との出会いを生み出せます。
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ただ、メリットだけではございません。公共配信なので、情勢に応じた対策は必要です。主には三点で、会長の万が一のご体調面。事業として大きな金額を動かされておりますので、世間の空気に敏感である必要がございます。
また、国家の危機が起こった際も同様です。延期、修正を通じた臨機応変な対応は可能です。
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制作体制は、会社と現場を私が仲介します。
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肝心の概算費用は総額〇万円です。過去の施策と比較しても格安になる旨を、事前にラジオ局の担当者様に確認しました。〇:本記事では秘
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スケジュールは余裕はあります。
年内で実施確定に向けた精査が必要です。
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以上が今回のご提案でした。
最後に、この企画の実現に向けた僕の決意をお伝えさせていただきます。
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本案は東京との機会格差を痛感していた福岡での学生時代に構想し、業務内外の時間を捧げて準備してきました。
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孫正義会長の関連書籍を自費で買い集めて、50冊以上読破しました。福岡の地の利で、ソフトバンクグループ創業の地や、孫会長が学生時代を過ごされた鳥栖、北九州、博多、久留米の地を自分の足で巡りました。
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閑話休題ですが、ソフトバンクホークスの採用事例です。独自の審美眼で入団した若手が三年目以降に球界を代表するように。採用活動は若手が活躍することで、真の実力が証明されます。
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会社にとって僕はそうありたいです。
元々番組やコンテンツを制作したく、それでもお誘いをいただき、入社以来お世話になった皆さまに恩返しをしたいと考えています。今後、僕は転職も含めて自分の軸で生きます。ただ今は、自分の得意と結び付けて若手の手上げ文化を実践することで貢献したいです。
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最後になりますが、この企画は「世界を変えるため」に実現させます。
これは僕が入社するきっかけになった、人事部主催の地方創生インターンに書かれてあったキャッチコピーです。
当事者意識を持ち、アイデアで課題を解決することで、世界に貢献する。小さな一滴でも、その連続でより良い社会を作っていける。そう教えてくれた皆さんにこの企画で体現します。
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誠にありがとうございました。
以上です。本書は、業務時間外に無休&無給で全て独力で書き上げました。会社の方々に見ていただいたところ、トントン拍子に上申が通り、会長案件として検討段階まであげていただきました。
結果、形式は変わりましたが、最大限リスペクトいただきました。いつかラジオでなくても、ドラマで実現したいと考えています。
<2024年12月追記>
この記事は四年の間下書きのまま眠らせていました。その間、流れでお読みいただいた一流の作り手の方に、お褒めの言葉をいただいたことはありましたが、実現できた企画でなく、悔しさがあったので公開しませんでした。
ただ、テレビ局の制作に転職できた今読み返すと、自分に連綿と流れるド根性精神の象徴のように感じ、「昨日までの日常の延長線上にない閃き」を体現するのが、自分の特徴と知っていただけたらなと思い、公開してみようと思い至った次第です。
ここは道半ば。胸を張れる日まで頑張ります。
読んでくださった皆様。
本当にありがとうございました。
光長