CMレビュー『HELLO NEW DREAM. PROJECT』
自己表現3本目。
YouTuberみたいに固定の挨拶作りたいです。
さて、今回は印象的だったCMというテーマでつらつら書いていこうと思います。
サムネイル見てくれたらわかると思いますが、
「HELLO NEW DREAM. PROJECT」というプロモーションが、最近とてもグッと来たのでこのCMについて話させてください。
私が嵐のファンというのもあります。(男ですけど…。)
これはですね、嵐の「A·RA·SHI」の歌詞にもある「夢だけもったっていいでしょ?」という歌詞に基づき、夢を持つことを後押しする、というプロジェクトでした。
(2020年末を以てプロジェクト自体は終了しています。)
コロナウイルスで今までの価値観もライフスタイルも変わってしまった2020年。
将来が不透明だからこそ夢を持つことから始めてみませんか?という趣旨のキャンペーン。
嵐の活動休止とコロナウイルスの拡大という時勢をうまく読んだプロモーションだと思う。
夢を言葉にするきっかけを応援する「A·NA·TA for DREAM」や「HA·GA·KI for DREAM」といったキャンペーンを通して集まったデータに基づいて、1月1日にはレポートも発表されている。
プロモーションで嵐を起用したいくつかの企業も協賛しているようです。代理店どこなんだろ?電通かな?
※ここで見られるのでぜひ!
今回話したいのはどっちかっていうとこのレポートムービーに乗せて届けられた力強いメッセージについて!
このCMは、プロジェクトのために編成された「A·RA·SHI」のメロディとともに、
「この国で夢を持つのは若い人だけではない。」というメッセージ、
そして年代別で「夢を持っている人」の人数がグラフで写し出されるクリエイティブで始まる。
夢を持っているのは10代や20代ばかりかと思いきや、60代、70代も夢を持っていることがそのグラフからわかる。
ここから畳み掛けるようにたくさんの人の夢で溢れる表情と
それを力強く表現するメッセージが続く。
印象的だったのは
「(夢は)叶わなくてもいいんだと思う人もいる。」
「夢を諦めた経験を持つ人は多く、それでも新しい夢を持つ人は多い。」
というもの。
かくいう私も、小さいときから持っていた夢は叶えられていない。
以前さらっと書いてたかもしれないけど、テレビドラマのディレクターになるのが夢だったが、現在の職場はテレビ局でも制作会社でもない。
それは叶わなかった人生のその先に、新しい夢を見つけたから。(詳細はまたいずれ。)
ほとんどの野球少年は甲子園を目指して白球を追いかけ、歌手を目指す子供達はいつか、紅白歌合戦に出ることを信じて音楽と向き合っているはず。
目指す夢が遠ければ遠いほど、叶えられる人は減っていくが、大事なのは夢破れたその先で新しい夢と出会い、向き合えるかどうか。
なんとなくそんなことを考えた。
そして「大きな翼広げよう」の歌詞とともに、小さなバレリーナが空高く飛び上がるようにジャンプする。
サビに向けて曲調は強くなっていく。
「夢が仲間を作り、変わらぬ夢が仲間を繋ぎ続ける。」
こんなに美しい言葉、どうやって考え出されてるんだろうか?
政治も経済も見渡す限り悲惨でお粗末だが、なんかこう、そういう鬱屈とした空気を少しばかり晴らしてくれるようコピーである気がする。
「2020年はいろんなことがあった。」
その通りだ。特に「今しかない瞬間」を一生懸命生きていた人たちには辛い年でもあっただろう。
かわいい後輩たちから卒業旅行に行けないという話を聞いたり、夢を諦めて地元に帰る(帰ってきた)という人の話を聞くたびに私も辛い気持ちになった。
そんな悲痛な思いを打ち消すコピーが「A·RA·SHI」のパワフルな歌詞に乗せて映し出される。
「2020年に夢を持った人 23,357,852人」
コロナのために諦めた夢の先に持った夢なのか、
はたまたコロナという時勢のなかで芽生えた2つ目の夢なのかそれはわからないが、これだけの人が辛い状況のなかで前を向こうとしている。
かくいう私も、最近なんとなく若さが失われていく感覚があったのだが、まだまだそんなの自分次第なのだと思い直せた。
長くなってきた、まとめます!
このプロモーションのゴールはゴールに相応しく、最もエモーショナルだ。
「夢を持つことからより良い未来が始まると思う。 63,190,083人」
実に6000万人以上の人々がより良い未来の可能性を信じている、という明るい統計がラストを飾る。
それはさながら、このキャンペーンの製作者の、参加者のそして視聴者の願いでもあるように感じられる。美しい。
根拠は?とか、夢とかくだらない!という意見もあることだろう。
それでもこのプロモーションはCMの役割を十二分に果たしていると思う。
少なくとも私はこれを見て元気になれたし、前向きにもなれた。
加えて、好印象だったのはメッセージのなかに「夢を持たなきゃいけない、叶えるために努力すべき」という印象を持たせる表現が1個もなかったところ。
そうしたある種の「昭和の体育会系押しつけ思想」ではなく、あくまで「夢を持っている人」を後押しする表現であることにこのプロモーションの美しさがあるように思う。
昨年末を以て活動休止した嵐。
20年前もテレビは「悲惨な時代だって言っちゃって」いたようだが、20年の時を越えてここまで人々に刺さる曲はそうそうないだろう。
不謹慎かもしれないが、こういう時代だからこそ余計に人の心に響いたのかもしれない。このまま明るい未来が来る、と楽観的にはなれないから、なおさらだ。
個人的には嵐の活動再開を強く支持している今日この頃だが、20年後に「悲惨な時代」を歌う歌詞に共感しないですむことを祈るばかりである。
これだいぶ前からやっていたプロモーションなので嵐ファンとか広告代理店勤務の人からしたら今さらかよと思うかもしれないけど、
note始めたのつい最近なんで勘弁してください。
しばらく自分の中のストックを文字化するので精一杯なので最新のエンタメをnoteのネタにするのはもうちょいあとになりそう。
少しずつ伝えたいことをきちんと文字化できるように訓練していきたいですね。
それでは。
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