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スーツケースの中身

渡航回数が片手で数え切れなくなろうとしている今日の頃。この国に来る時の必需品は?と聞かれ、何か面白いことを言おうと考え、私の尺を命一杯使い考えた。場の雰囲気がしらけぬ前にと迷った挙句、何故か「ベープ!」と答えてしまった。全然面白くない。渡航5回を超えたあたりから、マラリアへの絶句する程の恐怖は何故か消えた。刺されてしまったことすらある。しかし、もう私は恐れていない。代わりに刺され事に気づいた時は、「(刺された事を)覚えておこう。万が一、帰国後に発熱した時は、即座にマラリアを疑って、国立でも何でも感染症に強い大きな病院に搬送してもらおう」という大船に乗ったつもりの考えが頭をよぎるのだ。
つまり、ベープは今の私の中で、そこまでプライオリティは高くないのかもしれない。
ならばもっと役立っているものがあるはず。「ベープ」のベの字を発した瞬間から後悔している。
聞かれたその日から、四六時中もっと役立っているものを考えていた。そして、逆に要らないのに持って行き続けているのでは…という疑いすらも出てきた。というわけで、今日は渡航時の必需品と、不用品を書き出してみようと思う。


要らないもの

  1. パイプユニッシュ
    これは、以前NOTEでも書いた珍事件遭遇依頼、御守りとして携行している。ないよりはあった方が精神衛生的には良いのでスーツケースの中に忍ばせている。これまでに使ったことは一度もない。要らないのでは…と思う反面、また詰まっても困るので、行ったことのないなど不安が若干あるホテルでの滞在が含まれるところには持っていくことにしている。


2.
・・・

他に不要なもの…
うむ。 ない。
どう考えてもないことに気づいてしまった。いつも受託手荷物2つで合計30kg弱持ち込むが、これ以上減らせない。なんと、うまくパッキングできていること!また一つ私のどうでもいい自慢が増えた。

それでは、遂に本題。必需品。

必需品

1.トイレットペーパー
たかがトイレットペーパーでしょ、と鼻で笑った読者の皆さん、侮ることなかれ。これはかなり大活躍する神、否、紙。紙のないトイレでの活躍はもちろん、移動時には鼻かみがわりにも役立つ。現地資本のホテルの部屋にはティッシュが備え付けられていないことがデフォルトなので、鼻炎持ちにはないとかなりキツイ。もう君がいない生活なんて想像できない!レベルのQOR爆上がりグッズ。まさに神なのだ!

2.体調不良への備え
これまでの渡航中における、私vsあらゆるウィルス/菌対決、勝率は5分5分。どちらも譲らぬ善戦を繰り広げている。数々の戦いを経て私は防衛力を高めてきた。敵から攻められる前の防衛ではなく、攻撃されてからの反撃力。手洗い(お手拭き・サニタイザー含む)うがい以外の予防的防衛手段を私は知らない。他にこの地で有効な手段があれば是非教えていただきたい。
さてさて、私の装備している反撃能力は次のようなものだ。鼻炎に吐き気、解熱剤、整腸剤、鎮痛剤、虫に刺された時のクリーム状の外服薬もあればイソジンのうがい薬、龍角散パウダータイプ。そして食事が喉を通らなくなってしまった時には、ポカリや出汁、梅昆布茶などのあっさりした飲み物。そして回復食には白粥。
弱った時こそ日本の味が恋しくなるのに手に入らない辛さ。日本ならお粥やお芋、バナナ、おろしたりんご等の消化の良いものが簡単に手に入る。それらは寧ろ素食であるはずなのに、現地ではそれすら手に入らず、ひもじさを覚えた教訓からここまで品数を増やしてきた。これだけ揃っていれば寝込んでも数日間は生きていける気がする。ただし、長距離フライトに乗らなければ。

3.扇風機
日本でメジャーな海外旅行先には決して持って行かないものばかりを持って行くと、逆に何かを削らなくてはいけなくなる。私の場合、一番先に削るのは衣類。大体現地用の服は多くて4日分しか持って行かない。滞在期間が10日を超えても。なので、洗濯は必須。ほぼ毎日手洗いをして干すことを繰り返している。しかし、同じ場所にずっと滞在している訳ではなかったり、帰りが遅かったりする時には洗濯を諦めることがある。服が乾かない可能性もある。そんな時に役立つのは扇風機。USBから電源を取るような小型タイプなら、飛行機の受託手荷物にも預けられ、速乾性の服なら一晩で乾く(こともある)。お陰で、先日の渡航時はキャミソールを入れ忘れたが、2枚でなんとかローテーションを回すことができた。着た時に湿っていたように感じてもなんとか着て乾かすことができた。

その他のものとしては、サニタイザー、お手拭き等だろうか。
ベープ、果たして必要か…?と思うが、縁の下の力持ち的な存在で、あまり感じていないかもしれないが、蚊の夜襲に遭うことなくぐっすり寝られるのは、ベープのお陰なのかもしれない。これからもベープ様様々を連れて行くと思う。


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