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「ミチシロカで見つけた”お守り”で、自信を持てるようになった」参加学生インタビュー(関西大学2年・立川 友加里さん)

「ミチシロカ」のnote編集担当です。

北海道内で地域貢献・地域活性化に寄与する体験型教育プログラムとして2022年夏に初めて開催した「ミチシロカ」。

2024年夏には、「ミチシロカ in 北海道音更町」が開催されました。音更町での開催は2年ぶり。今夏のミチシロカは、関西大学のアントレプレナーシップ醸成プログラム「HACK-Academy」と連携したプログラムとしてフィールドワークを実施しました。

今回のnoteでは、今回の音更町でのフィールドワークに参加した学生の中から立川 友加里さんのインタビューをお送りします。

”ミチシロカのときやれたしな”という「お守り」をみつけた

ーー音更町でのフィールドワークを終えて、率直な感想を教えてください。

立川さん:最初に感じるのは「きつかった」ということです。でも、日常生活に戻ってからはミチシロカで学んだことが細かい場面で思い出されます。私は普段、思い詰めるクセがあって、物事を一人で抱え込んでしまうタイプです。また、自分の意見を言うのをためらいがちです。でも、今回のミチシロカのフィールドワークで、事務局のみなさんからも「もっと自分に自信をもっていいよ」と言ってくれたり、普段とは全く異なる環境であることを利用して、ちょっとだけ自分を変えられるように挑戦しました。また、普段の学生生活では意見をためらってしまうシチュエーションでも、「人に理解してもらおう」と思い、積極的に意見やアイデアを言うことを心がけました。
結果的に、最終日にみんなで急ピッチで発表準備を進めた時間は特に身体的にしんどかったですが、一番楽しい瞬間となりました。グループで協力することがこんなにも楽しいとは思いませんでした。

これまでグループでのワークはやったことがなかった。「自分はこう考えている」と頭の中で思っていても、否定されるんじゃないか、この考えは自分だけなのかな、という風に、他人の目を気にして自分の意見を言えなかったんです。

今回、フィールドワーク中にこうした悩みを事務局メンターに話したら「もうちょっと自分のこと評価してもいいよ」と言ってもらえたことで、すこし自分の自身のことを認められるようになりました。

他人の目を気にしちゃう性格はまだまだ変わらないですが、ミチシロカから帰ってきてから、「ミチシロカのときやれたしな」と思えるようになり、ちょっとためらいがちなシチュエーションになったときも「自分を高く評価してくれる人がこの世の中にいるんだ」と思い、勇気を出して発言できるようになってきています。

私の心の中に、いつでも勇気を出せる「お守り」をミチシロカで見つけた気がします。

一人で行き詰まった・・・「帰れるもんなら帰りたい」と泣きながら相談

ーー音更町での活動の中で楽しかったこと、または辛かったことは何ですか?

立川さん:中間報告以降、坂井くんや森田さんと同じチームになったのですが、一緒に意見を出し合い、物事が発展していく過程が本当に楽しかったです。自分の意見が反映され、他人の意見によって新しい視点が加わっていくことにワクワクしました。

一方で、行き詰まったときは本当に辛かったです。何も進んでない、発展していない。考えていくべきことがわからなくなって、中間発表の前後がトラウマくらいに残っています。(笑)
中間発表前で色々みんなとも意見がまとまらず、結果として一人になってしまいました。一人になったけど、とりあえず町の人達に話を聞きに行こうと思い、役場の農政課の方にアポをとりました。そこから、新規に農業を始めた方につないでいただき、農業に精通している方に取材することができました。ただ、町の方々から話を聞いたときに「自分の範囲を超えている…」と感じてしまい、また絶望してしまいました。

中間発表のあと、実は、関西大学のHACK-Academyコーディネーターの鍛島さんに「ほんまに帰りたいです、帰れるもんなら帰りたいです」と泣きながら相談したんです。ただ、当然帰るわけにもいかず、鍛島さんから慰められ、他の事務局の方とも話をしていきながら、少しずつ落ち着いて物事を考えられるようになりました。
その日の夜に、町役場の方や学生のみんなで夕飯会をしたときに、他の参加学生と個人的な話もすることができて、だいぶ楽になりました。みんながいてくれて、自分の考えを話すことで、一気に気が楽になりました。その後、坂井くんと森田さんと3人で話し合いをしていくと「あれ、これみんなで意見を出し合ったらいけるんじゃない」と希望の光が見えてきました。


ーー出会った人たちについての感想や印象に残ったエピソードを教えてください。

立川さん:同じグループとして活動した坂井くんが特に印象的でした。私は他人の目を気にしてしまう性格ですが、坂井くんは真反対の楽観的な性格で、グループの3人で車の中で「生きづらさ」について話したとき、「他人の目を気にしないの?」と聞いたとき、「そういうことを考えはするけど、自分ではどうにでもなれないから、気にしないようにする」と答えていたのが、今でもはっきりと覚えています。彼の言葉は私にとって気づきの多いものでした。

ミチシロカ後、ルーズリーフに出来事と感情を一気に書き込んだ

ーーフィールドワーク参加後、日常生活に戻ってから意識や行動に変化はありましたか?

立川さん:一番大きな変化は、何かに思い詰める前に「踏みとどまる」ことができるようになったことです。普段の生活の中で、細かいことでもミチシロカでの経験を思い出し、落ち着いて考え直すようになりました。

さっき話した「お守り」がある、というのは本当にありがたいです。実は、ミチシロカから帰ったあと、フィールドワークの一週間の出来事をルーズリーフにばーっと色々書き込んだんです。いつ、どんなことが起こって、どんな感情で、そのときに周りのみなさんに言われたことを、2〜3日間かけて書き上げました。そのルーズリーフはたまに読み直して、ミチシロカのときの感情を思い出せるようにしています。もしかしたら、そのルーズリーフが「お守り」なのかもしれません

ーーミチシロカの経験が今後のキャリアや進路について考えるきっかけになった部分はありますか?

立川さん:具体的にどの職業に就きたいかはまだ決まっていませんが、ミチシロカで出会った人たちの価値観に触れ、今まで考えていた会社員という選択肢以外にも色々な”道”があるんだなと考えるようになりました。いまは、もともと好きだった「絵」の道を真剣に考えてもいいんじゃないかと思えるようになりました。実際に絵の投稿をしたり、マンガを描くことも再び始めました。描いているなかでなかなかうまくいかず、辛いときもありますが、「ミチシロカで自分はやれたんだ」という気持ちが支えになっています。大学在学中にもうちょっとあがいてみたいと思います。

ーー今後も地域活性化や社会貢献の活動に参加したいと思いますか?

立川さん:行く前はあまり意識していませんでしたが、ミチシロカを通じて「まちづくりは難しい」ということを学びました。自分はこうしたいと思っていても、町の方から求められていないことも多いので、一筋縄ではいかないんだなと思いました。人が関わることは、簡単にはいかないと思いますが、ただ、それを踏まえて、地域活性化にもう少し深く関わると面白さが見えてくることを感じました。いまプレゼミで淡路島の地域活性化について勉強しているので、その意味でもまちづくりについて考えることを引き続き挑戦していきたいです。

ミチシロカは「自分を言語化できる機会」。自分を再発見する大切な経験

ーー立川さんにとって「ミチシロカ」とは?

立川さん:ミチシロカは「自分を言語化できる機会」だったと思います。今まで無意識だった自分の性格や思考がはっきりと形になり、自分を再発見する大切な経験になりました。


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ミチシロカ in 北海道音更町には、プログラム中カメラマンが帯同して、学生や町の様々な様子を撮影していました。現在、SNS(X・Instagram)で #ミチシロカ名場面集 として更新中です。
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