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どう生きる?人生戦略としての「場所取り」の教科書 藤原和博氏著


著書

藤原和博(ふじわらかずひろ)
「朝礼だけの学校」校長。1978年東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。
2003年〜2008年、杉並区立和田中学校で東京都初の義務教育の民間校長を務める。2016年〜2018年、奈良市立一条高校校長を務める。2021年、オンライン寺子屋「朝礼だけの学校」開校。著書に「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」「10年後、君に仕事はあるのか?」など。

1. 本書の概要

社会で成功している人は、その人に合った「場所取り」(ポジショニング)による。その方法論と個人としての生き方・自分の活かし方を教えてくれる著書です。
すでに日本社会と日本の企業は、定年まで社員を雇用する余裕もなく、いつ何時、自分が携わっている事業や仕事がなくなるか分かりません。組織や会社から放り出されても、ご飯を食べられるよう自分のスキルや市場価値をアップデートさせていかなければなりません。
だから、これからの時代、要領良く「自分の場所取りをして、自分自身が人生の主人公を演じよう。」と。
そのために自分の習慣の取捨選択をしつつ、自分の能力を解放する方法から、そのための場所取りの方法を藤原先生の実体験を交えつつ具体的な内容で解説してくれています。

2. 本書の要約

特に気になった言葉とフレーズを下記します。
1.  社内自営業者を目指そう
2. 何かに自分のエネルギーと時間を振り向けるために、障害となる習慣を捨てよう
3. エネルギーをもらえる仕事を意識して実行するように心掛けよう
4. 自分から仕掛ける側、発信する側に回ろう

3. 感想とレビュー

40代後半に差し掛かる私は、現在の自分の境遇と重ね合わせて、現状の会社員生活に満足せず、評価されていないと悟って数年間の資格取得に向けた勉強期間を経て、まさにこれから転職するか独立するかの選択をしていこうとしていた矢先に出会った著書です。
営業職や貿易実務といった事務職をそれぞれ10年程度経験した私は、キャリアにおける二つの足場を築いています。さらにその足場をもう一つ作ることで、「キャリアの大三角形」を築いて希少性を高めようと推奨されています。
そして、勇気を持って自分を安売りしてみようと背中を押してくれます。
例えば、50歳以後に転職や新たなビジネスを始めるときに、ネックになるのは、当然収入です。しかし、組織の外に出たら急に収入が減ると言うことは、それが今の自分の厳然としたマーケットバリューということであると。
この場合は、思い切って自分を安売りする勇気を持て。
安売りしなければならないということは、それだけ今の自分の有利な場所から離れたところ(これまでの自分のスキルが活かせないところ)に転じること。
それによって、思い切った選択となり、キャリアの掛け算のサプライズが実現できる場合が多い。
つまり、「キャリアの大三角形」の面積を大きくするチャンスだ。
ここは清水の舞台から飛び降りるつもりで、命懸けの跳躍をするしかないですね。

4. まとめ

60歳以降も働き続けられる環境に身を置けるために自分のアップデートとモデルチェンジをすること。そのことを意識して、自分のポジション確保のための「場所取り」をすること。
そのために、自分が「希少性」のある人材になるべく努力をしようということです。希少性のある人材になるために、他の人にはないスキルを磨くことが重要で、一つの分野のスキルを磨くためには、1万時間の法則の通り、1万時間を要します。そのスキルを複数持つことで、スキルの掛け算により、唯一無二になり得る希少性が生まれ、自分の居場所と快適な環境への場所取りに大きく貢献します。
だから、スキル確保を念頭に自分を解放することですね。


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Michio Jaguar
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