見出し画像

2011年。新卒で入った会社を辞めるとき同期に送ったメール

ちょうど先週、新卒で入った会社の同期会があった。2011年入社なので、もう11年目を迎える。会社の採用ホームページには何人か載っていたし、新卒の当時は雲の上のような存在だったディレクターのポジションになっている人もいた。「経営者人材求む」のキャッチフレーズで募集された50名の同期。現在、経営に関わる人は随分といたので、そういう人たちの集まりだったんだなあと。

なんだか懐かしい気分になったので、辞める際に同期に送ったメールを記載します。ちょっと恥ずかしいけれど、少しエモい感じの文章です。




蝉が五月蝿い季節ですね。

そうですね。

 
恩田、8月末で会社去ります。(最終日は8月9日予定)

そして、一旦1年間、海外行きます。

  

はい。

 
 
なんか、同期宛へのメールを書くと、より辞めるっていう実感
 
湧きますね。心臓ばくばくしてます。今。
 
※今まであまり実感無し。
 
 
 
以下、ポエム&フィクション始まります。
 
 
 
小さい頃、社会人ってスーパーマンだと思っていた。
 
大学を出たら、もの凄い力を与えられて、
 
分析ができるようになって、交渉もできるようになる。
 
正直言うと、大学生の途中頃までそう思っていたかも知れない。
 
 
 
2011年。僕は社会人になった。
 
朝の目覚ましで起き、会社へと向かう。
 
昨日までの自分となんら変わり無い。
 
やはり。
 
少しの落胆とカバンを背負いながら、新しい生活は始まった。
 
 
 
花金という喜びを覚えたり、タクシーで帰宅なんてしながら、
 
いつの間にか僕はシャカイジン3年目になっていて、
 
少し仕事も覚えてきて、少しは安定感のある生活になったように感じる。
 
イツノマニカにね。
 
後輩も入ってきたし、仕事も任せられるようになってるし。
 
 
 
この前の全体研修で、2年間を振り返って、
 
当時の入社動機とかも振り返りながら、「初心」に返ってみた。
 
ぐるっと原点回帰。
 
当時の入社動機を少し自己洗脳のようなものもあるが、
 
振り返った。
 
 
 
「経営者でありたい」
 
なんだか、今思うとのこの漠然とした言葉は何だったんだろうって。
 
就活生によくありそうな、フワフワしたカッコいい言葉。
 
フワかっこいい?
 
経営者に必要なスキルってなんやねんって、
 
つっこみ入れたくなりますわ。
 
 
 
いつかやりたい事があった時のために、力を付けておこう。
 
当時、僕は確かにそう思った。嘘じゃない。
 
ただ、頭の片隅に残る小さな暗闇をそっと掌で覆い隠して。
 
 
 
そう。ただ、忙しくなると、今の事しか考えれなくなる。
 
本当に。「あぁ・・。なんかダサいな、自分。」
 
と思いながら、ベットイン。のエブリデイ。
 
終電近くで帰る日が続き、とある、花金が潰れた夜、
 
「ファック!」とか思いながら、空を眺めた。
 
 
 
静かな空に月が浮かんでいた。
 
 
 
自分のやりたい事はなんだろうと考えながら、月を見ていると
 
本当に月にはウサギがいるかも知れない!なんて、手をたたきながら、
 
にやにやしたい気分になった。
 
 
 
 
 
・・うさぎが問いかけて来た。
 
 
 
力付けて何するのって。
 
経営のスキルを身につけて君何するのって。
 
 
 
ナニスンノ?
 
 
 
そっと覆い隠していた、暗闇にアタックしてきた、やつら。
 
 
 
経営者でありたいとか成長したいって、目的ではなくて、
 
手段のはずなのに、何かどこかで履き違えたんだろうね、
 
初歩的な事だよ、オンダ君。と。うさぎ界のホームズ、かく語りき。
 
 
 
目的とか手段とか考えてるのも、もう嫌になって、
 
誰も知らない沼の底に沈殿させといた。その思考。
 
 
 
ナニスンノ?
 
 
 
会社はそれを教えてくれない。
 
勿論、砂漠のどこかに落ちているわけでも無い。
 
自分で考えるしかない。
 
 
 
僕に問いかけ終わったウサギは姿をくらまし、
 
月も雲に隠れた。
 
 
 
そっと目を閉じた。
 
 
 
静寂の中に、思考だけがくるくると回る。
 
それは、音も無く、体とは別の場所にあるようだ。
 
 
 
思考は孤独。
 
夜の砂漠で彷徨い、孤独に歩き続ける。
 
極夜が一生続くのかと思いながら、天を仰ぐ。
 
 
 
暫く歩いていると、ある壁画を見つけた。
 
月の光に照らされたそれは、この世の全てのスポットライトを
 
浴びたかのように暗闇の中で目立っていた。
 
 
 
 
 
現実が照らす大地を歩き、
 
希望が照らす空を見上げ、
 
等身大の自分を見つめよ。
 
 
 
絶望の隙間から捻り出した未来も
 
希望の余波から溢れ出した未来も
 
この世は掬ってくれる。
 
 
 
 
 
見よ。
 
過去を
 
 
 
見よ。
 
未来を。
 
 
 
 
 
自分の思うがまま、この世のどこかで身が朽ちるまで
 
ステップを踏み続けよ。
 
 
 
一つしかないこの世の中で、
 
生きる景色が全てに違う、この世に感謝して
 
 
 
 
 
砂を撫でると、いにしえの音がした。
 
 
 
終わり。
 
 
 
 
 
なーんて。
 
ここまで読んで下さった方々。
 
ありがとう御座います。
 
 
 
本当に今までありがとう御座いました。
 
内定者時代から色々と迷惑をかけておりましたが、
 
最後にもう一度ご迷惑をお掛け致します。
 
 
 
「謝」
 
 
 
ごめんなさい。
 
 
 
 
 
もう一回言います。
 
 
 
 
 
「謝謝」
 
 
 
今までありがと。

*ここまでがメール内容*

今読み返しても癖の強い文章でした…。

会社を退職すると決断をした日は怖かったし今でも覚えている。ただ、自分の中の違和感は日々大きくなるばかりなんですよね。手放すという決断をすることは難しいけれど、今振り返っても正しい決断だったように思う。そして、決断をするからこそ、その選択を正しいと思える行動をするようになる。そんな気がします。

今、社会人3年目くらいの人になにかいい影響がありますように。

今週もいい週に。

ありがとうございます!また新しい旅に出て、新しく感じたことや学びを言葉にできればと思います!あるいは美味しいお酒を買わせて頂きます。そして、楽しい日常をみなさんにお届けできれば。