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『少女仮面』~アングラってなんだ

#少女仮面
もちろん難解だけど、言葉の力が凄い。咀嚼しきれないけれど、響いた。#若村麻由美 さんの鬼気迫るエネルギーも、#木崎ゆりあ さんの可憐な熱演も。 あくまで感覚だけど、この時代の戯曲は、言葉が精緻に練られている感じがする。 俳優も観客も、 人それぞれに捉え方が違って、その衝突が演劇だな、と。昔、脚本読みをやって、先輩に難しいこと言われて、それ関係あんのかよ、とか思った頃が懐かしい。
アフタートークで、木崎ゆりあさんが、『アングラやらせていただいて』と言ったとき、後ろから、「これアングラじゃねえって」と呟くおっさんの声が聞こえた。終わったあともう一度、「アングラじゃないよ、こういう所でやるのは」と。いや、場の問題じゃないだろ、とよく知らない私でも直観的に思った。
彼女にとっても私にとっても、唐十郎さんの描く世界観は、自らの意識下にあって、それを少しずつ掘り起こす。初めて見た私も、脚本を読み込んだ彼女も、程度の差こそあれ同じ作業をしたはずで、そうでなければこの戯曲を今再生する意味などなかろう。
舞台は、装置も衣装も実にスタイリッシュでクール。印象的な歌もダンスもあり、この空間に身を浸すだけで、満足。9日まで、シアタートラム。