C102(夏)で生涯初のコミケ(というか同人系イベント全般)にサークル側で参戦した所感(ブルアカR-18本で出展)
○はじめに
ここには、C102、つまり2023年8月~2024年8月までにおいて最も直近の夏コミにおける所感を、「C102で夏コミにサークル側で、ブルーアーカイブR18同人誌で初参加した人間」の視点から幾つか残しておきたい。
とはいえ、恐らく少数派であろうサークル側視点である上、コミケにおける過ごし方はその人次第で大きく異なるし、私だけのレアケースで基本は当てはまらない事項もあるかもしれない。
あくまでも今日私の感じた・思ったことをそのまま書いているだけなので、参考程度に読んでいただきたい。
〇入稿までの所感
サークル参加ということで当然頒布物を作る訳なのだが、原稿作りは思っていた通りしんどい。
原稿製作に推定150時間くらいは使った気がするがこの150時間の割り振りにはかなり気を使わなくてはならない。少なくとも、当選決まってから集中的にやるとかやろうとすると、その日から入稿日までほかの作品制作に取り掛かるのは苦しくなる。
私もそのクチで、当選決まるまではざっくりしたネームしか作っておらず7月はほとんど手が回らなかった。イベントに合わせて水着サキを描いてみたかったが……
昔はいざ知らずいまは他のオンリーイベントなどでも本は出せるし、電子版やboothで頒布することも可能である点を踏まえると、落選を加味して尚、申し込み次第少しずつでも作業を進めていくのが賢明だと考える。そうすれば作業中でも少しくらいは他の絵に浮気する余裕もできる。
つまり私の場合、もう申し込んだ以上今からでもプロットとネームくらいは考えておけということである。もう一度イロハで出すことは決めているので、この記事を終え次第プロットに入ろうと思う。
一方入稿に関しては、私は「ねこのしっぽ」様にお願いすることにしたが、少なくともここなら間違いはないと感じた。勿論他にもいい印刷所はあるのだろうが、値段も質も入稿後のアフターケア(修正周りとか)も初めての参加者にとってはひとまず充分に感じた。搬入も滞りなく行われており、入場時の作業はスムーズに終えられた。但し締め切りは他の印刷所と比較しても早めに感じられたので、どこまで余裕を取れるか次第でもあるだろう。
入稿は本当に「条件を決めて、データを入れて、入稿完了メールを待つ」というただそれだけの作業である。
性器とかの修正が甘い場合はここ修正追加入れてくださいね~とかの電話が来ることはあるが、別に怒られるとかは一切なく淡々と修正が必要な箇所を説明されるだけだし、作業内容としても所詮は白線をぴゅっぴゅと少し書き入れるだけのことで時間はそう取られない。尤も、流石に100p越えとかになると少ししんどいかもしれないが。
つまり、修正をやる必要が出てきた場合も、少なくとも一般的な同人誌のページ数(20~40p程度)であれば重くとらえる必要はほぼないだろう。基本的に入稿までの作業は(当たり前ではあるが)原稿作りのウェイトの比重が非常に大きくとにかく原稿作業をいかに仕上げるかがほぼ10割と考えてよい。
○サークル申し込み後の流れの呆気なさについて
コミケに申し込んで感じたのが、その「呆気なさ」である。封筒で提出したりしていたであろう昔は分からないが、少なくとも今ではネットでポチポチするだけで申し込みが終わる。支払いもカードなりコンビニ払いなりでどうとでもなる。
そして申し込み後にサークル当選していれば、その旨を伝えたメールに加え、後日サークルチケットと見本誌票を同封した封筒が届く。
搬入数が極端に多いサークルや自動車で来る人などは事前の登録が必要になったりするのだが……少なくとも私のように「普通の搬入数で、公共の交通機関使って、特に変わった搬入方法や特殊な物品を搬入をしたりする訳でもない」
要するにフツーにりんかい線やゆりかもめやバスで来て同人誌出すだけのサークルの場合、この「封筒が届く」で全ての申し込みが終了、コミケに入れる状態になるのである。
正直なところ、この呆気なさは逆に参加までに不安があった。「何か忘れている内容はないか…?」「これで入れるのだろうか…?」といった不安だ。コミケットアピールを読んでも、自分が該当していそうな文章はどこにもない。
しかしネットで調べると微妙に「リストバンドがどうこう」とか出てきたりして、「アレ?やっぱり自分何か足りてない?」みたいなそういう不安にしばしば駆られたものだ。
この(少なくともサークル側目線で行くと)単純明快な当選・参加までの流れの仕組みはひとえにコミケットスタッフの努力のたまものであり頭が下がるが、その単純さゆえに逆に不安を感じる参加者も、私のようにいるのではないだろうか。
大丈夫です。コミケットアピールを読んだ上で自分に必要な作業がなければ、サクチケと見本誌票(と、もしあれば持って来いと言われたもの)を持っていけばそのまま入れる。なので安心して毎晩スヤスヤ眠ってください。
ちなみにリストバンドは入場時にサクチケと交換して手に入りました。これはちゃんと調べた記事読まなかった私にも責があるけど、とにかく大丈夫ということです。
○持っていったもの・持っていくべきだったものと所感
持って行ったもの
私が今回持ち込んだもの、それに対し使ったものを○で、使わなかったものを×で付けていくことにする。
但しこれらは全て考え方次第であり、人によっては十二分に持ち込みうることであることは了承して戴きたい。特に熱中症対策関連はあくまで私の所感、日記に過ぎないと考えること。過信をすることなかれ。各自で万全の対策を敷いて戴きたい。
・布 ○(90cm*100cmとかでいい。アマゾンで3日くらいで届いた)
・コインケース ○
・コイントレー ○
・養生テープ ○(色々使える)
・カッター(段ボール用) ○
・ホワイトボード+それ用のペン&イレイサー ○
・筆記用具 ○
・ガムテープ ×(養生テープだけで足りた)
・ホチキス ×(作業内容による)
・電卓 ×(場合によっては使う可能性はある)
・ポータブル扇風機や帽子など避暑用の道具 ×(夏に東西を跨いで移動するなどの場合は持ち込んでもいい。個人判断)
・大量の水分 ×(同上。個人判断)
・値札シール ×(※但し…)
基本的には、今ネットで調べて出てくるものは大体使うという感じだった。使わなかったものに対する所感を付けようと思う。
○ガムテープは(やることにもよりそうだが)養生テープで足りる。会場内に売っているお店もあると聞くので、必要になったら買う程度でもいいだろう。
○ホチキスは…会場から近くのコンビニで急いでコピ本を増刷とかなら使うんですかね?
○電卓は…ぶっちゃけ独断で持ってきたので使わなかった。但し、頒布価格によっては売り上げの集計に使う可能性は十分考えうるため、持ち込んでもいいだろう。
○ポータブル扇風機…というか避暑用道具だが、昔はいざ知らずいまのコミケ会場、意外にも空調が効いており涼しさがあった。少なくとも暑くて干からびるということはない。
なお、私が参加したC102の1日目である2023/08/12は直前に台風7号「ラン」が縦断する予測が出ていたところ、その予測は外れ快晴、猛暑日。その上で「問題ない」と(少なくとも私及び周囲のサークル参加者は)判断できている(と思われる)状況であったことは書き添えておく。
外を移動する予定がある方はそれぞれの判断でこれらの道具を持ち込むべきだろうが、少なくとも私のように外の移動は予定していない、基本的にあいさつ回りの時以外はサークルから動かず座っているといった場合だと、直射日光もなく、空調もそれなりにある環境においてはポータブル扇風機などを使うには至らなかった。
一応午後はある程度暑かったという話も聞いたので自己判断にはなるが、サークル参加で尚且つあまり動きがないという場合であれば荷物が厳しければ当日配られるうちわなどで対処する手もあるかもしれない。
○大量の水分…については、私は万全を期して麦茶の500mlペットボトル4本を持って行ったのだが、そのうちの1本すら空けきることはなく、今これを書きながらようやくその1本目を飲み干したところである。
理由は↑同様で、今のコミケ会場は直射日光がなく空調も効いており、これといった移動や長時間の外での行動もせず、午前で一通り売り切って撤収できた為である。また一応会場内にも自販機はあるので、混雑前に動けるサークル参加者であれば一般入場前に購入するなどで足りなくても対策自体は可能だった。
自己責任ではあるが、荷物量に余裕がない場合は完全に飲み物0はナシとしても多少減らすことは検討してもよいのではないかと感じた。
但し、サークル参加者であってもコスプレ撮影など外でも長時間活動する予定があるのならば、あるいはそうでなくとも人並み以上に暑がり、汗をかきやすいといった体質の方は別であることは言うまでもない。また、空調が今回同様に効いている保証もなければ自販機の飲み物が売り切れてない保証もない。再三だがこれはあくまで私の所感でしかないので、各個人で万全の熱中症対策を心がけて戴きたい。
○値札シールは使わなかった。基本的にホワイトボードで足りる。
…但し、私個人的な話をすると、ポスターに要修正箇所があったためそこを隠すのに値札シールを使えた。
あるものは全て使え!ということで、もし私のようにR-18コンテンツの大きなポスターなどを持ち込む場合は修正に使える、それこそ値札シールのような不透明なテープ類を持ち込むのが吉。ペンで黒塗りにしてしまうと元には戻らないが、テープなら事後に剥がし元に戻せる。
この時、ビニール系の入れ物にポスターを入れた上でその上からテープを貼ることでポスターには一切傷をつけずに済む。この入れ物は、印刷所にもよるだろうがねこのしっぽ様だとポスターを封入していたビニールの入れ物がそのまま使えた。
他の印刷所ではどうなるかは分からないので、ポスターがすっぽり入りそうな透明なビニールの入れ物なんかを持っていくのもいいだろう(調べた上で大丈夫そうなら頼ってもいい)
持ち込むべきだったもの
次に持ち込むべきだったもの、持ち込み忘れたものを何点か紹介する。
○スタンド
ポスター用や、見本誌掲載用のスタンド。要するに、何か自立して物を支えられる小物があると便利。だいぶ初歩的だがこれを忘れてしまった。
幸いにして搬入に用いられた段ボールを加工したり大量に持ち込んでいたペットボトル麦茶を代わりにしたりして事なきを得たが、やはり見栄えの上でも「ポスターに使うスタンド(ポスタースタンドと調べたら出た)」「本を立てかけるのに使う小さめのスタンド」を持ち込むことを勧めたい。前者は1つでいいが、後者は見本誌に加え、ホワイトボード使用も考慮するなら2つは持ち込むべきだろう。あるいは特殊なポップを作ったり、色紙を書いたりして飾る可能性があるなら3つ持ち込んでもいいかもしれない(置き場所があるかは別だが、とりあえず予備としてあるに越したことはない)
さもなくば私のように「出でよ"ペット・ボトル"!!これが私の"スタンド"だッ!!!」とあまりに空しいジョジョごっこをする羽目になる。
○サークルの名刺
これは価値観による部分もありそうだが、同人活動用の名刺を作るべきだった。
隣にいらっしゃったサークルの方と挨拶の際に渡して貰えたのだがその時に返せず、即座に新刊交換に移って事なきを得たものの渡せなかった側としては少し心苦しいものがあった。
勿論ないならないでどうとでもなるだろうし作る余裕がない人も多いだろうが、可能であれば作っておくといいように感じた。
○お札入れ
ただのミス。今ではコインケースとお札入れが一体になっているケースもあったりするらしいと聞いたので、そういうのを買っておくのが丸いだろう。あるいはジップロック的なのを持ち込んでもいいか。
○見本誌に使う道具
本の梱包に使うとか、ビニールで包める透明な何かを持ち込むべきだろう。要するに見本誌を作れなかったのである(サークル提出用とは別に、テーブルに置いとくやつ)あとテーブルに括りつけるヒモ。
○出した作品や売れ方、その他所感(特にブルアカ島で必要な冊数とかに関して)
出した作品はタイトルにもある通りブルアカのエロ同人。イブキ攻めイロハ受けの本である。
結構ニッチな性癖だったが、結論から言えばギリギリ午前中に全部売れた。流石に今現在でも凄まじく勢いのあるジャンルというだけはある。
ただ、これに関してはただジャンル力のお陰というのもあるが、冊数不足だったという点も大きいだろう。
私はTwitterに現時点で1万フォロワー少し、Pixivに3万フォロワー少しいるのだが、Twitterは万年シャドウバン、Pixivも最近は閲覧数が減少している傾向にあるらしいため、いずれにしても1作品辺りに予測され得る閲覧数としては精々1~2万前後に届けば上々、多くともその中の1/30の方に♡&RT、ブックマークをして頂ければそれで御の字といった具合であるのだろうと把握している。ごく稀に少し伸びるが、正直外れ値として扱いうるレベルの頻度だ。
それでいくと、正常にこれらのSNSを運用できている人で影響力を換算してみるといいとこフォロワー数1000台前後相当ではないか、と予想していた。
それに伴い冊数を計算すると、基本的にフォロワーの1/100として10冊少々。ジャンル・キャラによるブーストを加味、多めに見積もって30冊。
あとは身内分+予備を考慮して40冊が安牌…として刷ったのだがこれが甘すぎた。あまりにも甘すぎた。(要するに1時間半で40飛んだ)。
まず、身内以外にもコミケにおいては「交換」という文化がある。隣のサークルの方であったり、既に知っているサークルの方であったりと様々だが、少なくともこの「交換用」に対し、売る数とは別に10部前後は見込んでおくべきだと痛感した。
「普段ほとんど横の交流をしていない私」ですら隣のサークルの方に加え、知り合いのサークル2つとの交換をした。午前中での撤退になったためこれだけだったが、午後になって時間が出来てから来る方もいたかもしれないと考えると、やはり多めに安牌+10冊は見込んでおくのが妥当であろう。つまりこの時点で最低50部は刷らなければならなかった訳である。交流が広い方ならば+20,30すら見込むべきかもしれない。
また、circlemsで確認できるサークルのお気に入り登録数はある程度重要であると感じた。気分的な問題もあるが、全員が来られる訳ではないにせよ、少なくとも入稿時の登録数以上は刷っておくのがなんというか、来て下さる人に対する礼儀かなと思った。出す前はあまりに自信がなく日和ってしまったのだが、なんだかんだで沢山の人が来てくれた現実を目視できた今、「自分の作品に関心を持ってくれた人の数が少なくともこれだけいる」という指標を信じないのは自分の作品以上にファンに対して失礼と感じた、終わった今はそう感じる。ここは本当に申し訳ないポイントである。
私の場合、全く告知なども出来ていなかったが刷る時点で60人ほどは登録してくれていたので、最低でもその60人分は刷っておくべきだったと考える。
そしてもう1つ、コミケは当然ながら午前中だけではなく午後も開く。そしてその上、ブルアカに関してはあのキム・ヨンハ総括Pを始めとする公式のスタッフが来て商品を買っていくことでも有名だ。勿論来るとは限らないが、これまでにすでに2度も来た実績がある以上来るものとして動くべきだっただろう。
またブルアカ以外でも、アズレンでも社長が直々に買いに来るみたいな話もある。そういった公式が手ずから来るみたいなことがあるジャンルであれば、基本的には十全な在庫数を見込むべきだろう。
何も総括P直々に買って戴くことを想定せずとも、公式のスタッフが動いている流れを見てもう一度ブルアカ島見ようかな…と思ったりして戻ってくる人とかも居ることは自明だ。それに万が一、総括Pが興味を示してくれたとしたら?その時に空っぽのテーブルで韓国から態々水質調査に来て下さった総括Pやその周りのスタッフを出迎えるのか?それこそ清渓川に沈められかねない冒涜に他ならない。
つまり、冊数を安牌で攻めていくという選択肢は、少なくともブルアカにおいてはまず100%「ない」と断言出来る。最低でも自身のフォロワー数や事前登録者数から判断できる安牌の倍は持ち込むべきだろう。それがブルアカにおいては「安牌」である。
私の場合は事前登録者数とフォロワー数による計算にそれほど差がなかったため、その間を取って2倍と考えてもやはり40部では到底足りず、100部+挨拶分で計110冊は持ち込むべきだったという結論になる。
刷る数が上がることによるコスト増としても10冊1000円とかその辺りのレートだし、最悪余ったらメロンブックスかとらのあなに委託してしまえばいいのである。昔はいざ知らずいまでは会場で回収して貰えるサービスも存在しているから猶更である(持ち帰る必要がない)。余程お金の余裕がない…という場合でない限り、現実的な範囲でいいので多めに刷るべきだろう。
○おわりに
とりあえず思ったことを参加当日のうちに書きなぐっておきました。
noteの編集は慣れていないので大分読みづらい箇所も多いと思いますが、今後初めてのサークル出展をする人、特にブルアカで出す人に参考になる部分があればと思います。