3CBの狙いを見る
3CBについて夢想
尚、この記事の中での想像は全てコンテ式の中盤の空洞化の前提の元、考えている
それについては以下のnoteに詳しい
ttps://note.com/interista0421/n/nf2e01166a277
3バックのフォーメーションは表記ゆれ等あるがここでは3つに分けている
また前線がどういった形であろうとCBに求められる役割は似通っているはずなので割愛
先ずはスパーズではやらないだろうと思われる
3142
理由は上記のnoteの通り、ルカクに大きく依存した形だから
プレミアリーグのCB相手にポストプレーで勝つことを前提とするのはナンセンス
今期のNLDで空中戦が弱いと噂されていたベンホワイトに対してすら、ケインが戦えていなかった事も...
無論たかだか一試合の出来事ではあるが、フィジカルに優れたFWの補強は必須で投資額も考えると現実的でない
343(3421)
直近2試合で使われた形
343とか3421とか呼称するが同じものとして扱う
https://note.com/etsushi_football/n/neafdd7da3ac4
私の弟子が書いた上記のnoteを一読して、どうぞ
UECLフィテッセ戦、Aエヴァートン戦の2試合で良い点と悪い点が両面見えた形
まだまだ練度が低く3412への移行などもGold記者からリポートされていたが、現在のスパーズの選手層から見るにこれからも使われそう
現代のサッカーシーンではオーバーロードという言葉が頻繁に使用される
オーバーロードとは日本語では過負荷と訳されることが多い、サッカーにおいては所謂「崩し」と呼ばれるようなもの
この343で何処にオーバーロードを押し付けたいかというと当然、相手CBとSBの間、おおよそハーフレーンの位置
上記2試合で特に悪かったのがシャドー(ウイング)の動き
ソン、ルーカス両名とも中へのドリブルやシンプルなレイオフで時間をかけ、相手のブロックをより強固にしてしまい自ら出口を塞いでいた
そこから下図のようにWBへパスを出せればチャンスに繋がるのだがそれも難しかった、単純に練度の問題でもあるが
※図の仮想敵は4231、442等
この図のようにWBにパスを繋ぎそこからのクロスで得点は狙いのはず
シャドーとWBの入れ替わりも効果的
エヴァートン戦はそこへ持ち込むまでに苦労した
というのも必然で343は2ボランチが常に数的不利で戦っているからである
上図のようにWBとMFが同じ横レーンに並んでしまうと2ボランチは何処からでもプレスに捕まってしまう
オーバーロード作成のためにWBはビルドアップに参加することは期待されておらずチェルシー、インテル時代にWBへの横パスを制限していたことからも明確
相手のプレッシング強度にもよるが、これの打開方法は弟子のnoteにもあったようにCBが相手を引きつける動きも重要になってくるが更にボランチが縦方向に常に動き直しすることが必須になってくる
2ボランチは元よりWG、WBにも常に動き直し、ネガティブトランジションで運動量は非常に高いものが求められる
コンテがフィットネス専門のコーチを複数かかえ、激しいトレーニングを行っているのも納得
また守備時に541の形になるのでWGは相手のSBを離さないプレスとカウンター時に走れるスタミナも必須
チェルシー時代はカンテとマティッチ、守備に奔走するウィリアンWGに起用することでバランスをとったようだが肉体的、戦術的にもかなりの練度が必要になってくる
シーズン途中からこれを落とし込めるのか、注目
3412
ウイングではなくトップ下と2トップを採用して343をより中央寄りに見えるかも知れないが狙いは根本的には変わらない
343ではWGが相手CBとSBの間を広げる動きを狙っていたが、トップ下を起用するこの形では2トップがその役目を担う
中盤の空洞化においてこのトップ下は動き回らず中心に位置するフックのような役割が期待される、これは3142でCFが担当するターゲットマンの代替えで最前線に配置しないことで相手CBから距離を置けるし、仮にCBがマークしてくれば空いたCFないしWBへのパスを狙える
また中盤を3枚にすることでボランチのタスクの軽減、前方向へのパスコースを単純に増やす利点もある
当然、トップ下の選手には味方CBからのパスを乱さず止めれる技術と空いたスペースに走り込む味方を見つける視野、そこにパスを出す技術を求められる
少なくとも3142でプレミアリーグのCBを打ち倒せるターゲットマンを探すより、3412のトップ下に適応する選手のほうが多く見つけやすい点も見逃せないだろう、皆さんにも何人か思い浮かぶ選手がいるのではないだろうか
弱点面にフォーカスするとトップ下の能力に大きく依存する点、仮にここでボールをキープできないと中央にオーバーロードを作ることが難しい
CBとのマッチアップを避けたとしてもプレミアリーグには彼らと遜色ない力強さをもつアンカー、ボランチの選手も多くフィジカル的にも強さを求められる
また、守備時のシステムにも不安が残る
リトリートする場面ではCF、トップ下を前に残すのかマークに付かせるのかがポイントの一つ、前述のフィットネス面を重要視している観点からみると恐らくCFにも守備を求められる
奪うポイントもチーム全体で徹底しなければ自陣にこもる時間も長くなるので、そもそもこういったシチュエーションにしない、カウンタープレスで奪いきれるチームを作り上げたい
結論
コンテ3バックではハーフライン(CB-SB間)のオーバーロードを作るのが狙い
オフザボールの動き直しの回数、それを遂行するスタミナが超重要
チーム全体でイメージの共有と相互理解が必須
あとがき
note画像が貼りやすくて良いですね、痒いところに手が届かないところもちょっとあるけど、TACTICAListaも触ってみたかったので画像のサイズを簡単に変えられるのも丁度良かった
書きおえた後に思うのは、コンテがメンバー固定化するのや欧州大会で結果が出せないのが仕方ないよなと思うくらい選手に必要なものが多いんですよね
彼がスパーズに来た理由は、彼の成功の定義が欧州大会(EL以上)のトロフィー(+CL権確保)にあるんじゃないかと思ってるのでローテーションや過密日程のコントロールに改善を期待しています
その上でどういった戦術で目の前の試合を勝ちながら、シーズン全体の調整をしていくか、今は純粋に楽しみです
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