韓国ソウル駅で何故か美味しんぼのロゴを感じた話
韓国旅行をしている途中、ソウル駅にある回転寿司屋の看板が目についた
見た瞬間「美味しんぼ…」という気持ちになった。人間の脳は不思議である。
5文字あって、白赤白白白、となっていたらそれはもう美味しんぼである。実際のロゴは2文字目の「味」が少し大きいがそうしなくても "感じる" ことはできる。
私がそう感じたからには、こういった色彩的な配置に何かしら権利が発生してもいいような気がした。私は知的財産権に詳しいわけではないが、なんとなく調べてみると、2017年にセブンイレブンが「色彩のみからなる商標」の日本第1号になったというニュースリリースを出していた。
https://www.sej.co.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/019/198/20170301shikisai-sej.pdf
実際に登録された商標はこちらだ
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2015-030037/40/ja
確かにセブンイレブンを感じる。
他にも2017年以降に増えてきたようで「色彩 商標」でGoogle画像検索をするとちょっとしたクイズを楽しむことができる
これなんかはもう完全に餃子の王将である
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-2015-029957/40/ja
しかし上記リンクの先を見ると、特許庁に拒絶されていることが分かる。拒絶理由を読んでみると「"色彩のみからなる商標" なのに六角形が入ってるじゃん」のようなことが書いてあって「ごもっとも」と思った。
色彩だけで表現しなくてはいけないようなので、自分なりに美味しんぼのロゴを色彩化してみた。
全く美味しんぼを感じない。むしろ連想するのは日の丸、あるいは赤がちょっと左にあることで旭日旗がイメージされる気がする。美味しんぼを美味しんぼたらしめる何らかの要素が失われてしまったようだ。
他にも調べていたら「位置商標」というものもあるらしい。これなら美味しんぼのロゴもワンチャンいけるのかもしれない。
最後に、念の為に「美味しんぼ」の商標を調べてみた。出願が1985年と40年近く前であるせいか、文字だけで、色彩や位置は登録されていないようだ。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/TR/JP-1985-040596/40/ja
このままでは、美味しんぼの色彩や位置を流用して「白赤白白白」という配置にしたロゴで美味しんぼを想起させて客を誘導するような手口が合法的に可能になってしまうのかもしれない(知的財産権のことは詳しくないので分からないが)
小学館さんには美味しんぼのロゴの色彩や位置も商標で守っていただきたい気持ちになったが、逆に今まで大きな問題にはなっていない気がするので、そんなに気にしなくてもいいような気もした。