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高校入試英語(長文対策): 注釈語を覚えよう!〜環境問題〜
いよいよ高校入試の時期に突入しました。
最近の高校入試の英語の問題を見ると、
私たちの頃よりも
ずっと難しくなっているなと思います。
特に、長文問題。
内容がかなり難しいせいもあり
注釈語がかなり多い問題も散見されます。
これだと、長文と注釈語を
交互に読んでいかなくてはいけないので、
読むのに時間がかかり過ぎてしまい、
とても制限時間内に読めないのでは
ないかと不安にかられるかもしれません。
そこで、長文問題として
よくねらわれるテーマを絞って、
注釈語を覚えてしまえばいいのではないか
という発想のもと、
次のような問題を作ってみました。
【問題】次の文章中の英語の意味を、下記のA~Jの日本語から選んでください。
私たちの地球を守るためには、recycle を積極的に行い、限りある資源を繰り返し利用し、大気や水、土壌などのpollution を減らすことが大切です。例えば、プラスチックや紙を適切にリサイクルすることで、廃棄物の量を減らし、環境への負担を軽減できます。
global warming は地球の気温が上昇する現象であり、これによって異常気象や海面上昇が引き起こされています。その対策として、renewable なエネルギーである太陽光発電や風力発電の活用が求められています。
また、biodiversity を維持するためには、さまざまな生物が共存できる環境を守ることが重要です。しかし、過剰な deforestation によって森林が破壊されると、多くの動植物が生息地を失い、生態系が崩れる危険があります。
このため、自然環境を保護しつつ、sustainable な方法で資源を管理することが必要です。climate change に対応するためには、温室効果ガスの排出を抑え、自然との共存を考えた生活を心がけるべきです。
また、conservation の意識を高めることも重要です。例えば、水源を守る活動や野生動物の保護などが含まれます。私たちが ecosystem を健全に保つ努力をすることで、地球全体の環境を良好な状態に維持することができます。
このように、環境問題に対して一人ひとりができることを考え、日々の行動に反映させることが未来の地球を守る鍵となります。
1. recycle 2. pollution 3. global warming 4. renewable 5. biodiversity
6. deforestation 7. sustainable 8. climate change 9. conservation 10. ecosystem
A 汚染 B 地球温暖化 C 森林伐採 D 生物多様性 E 持続可能な
F 気候変動 G 保護 H 生態系 I 再生可能な J リサイクルする
【解答】
1 - J 2 - A 3 - B 4 - I 5 - D
6 - C 7 - E 8 - F 9 - G 10 - H
【解説】(下線がひいている英単語をクリックすると発音を聴くことができるサイトにとびます。USのスピーカーマークをクリックしてください)
■ recycle(リサイクルする)
「リサイクル」って
毎日のように使う言葉ですよね。
「re(もう一度)」と
「cycle(ぐるぐる回る)」を
組み合わせた言葉で、
「もう一度ぐるぐる回そう!」
→「もう一度使おう」って感じです。
この言葉が一般的になったのが
公害問題が深刻になった時代、1970年代。
環境を守ろう!という機運が
高まった時期なんです。
今では当たり前の言葉になりましたけどね。
そういえば、「ゴジラ対ヘドラ」という
映画で、公害怪獣ヘドラが話題になったなあ〜。
■ pollution(汚染)
これ、ラテン語の「polluere(汚す)」から
来ているんです。
産業革命以降、空気がどんどん汚れてしまって
そこからみんなが使い始めた言葉なんです。
これって意外と新しい言葉なんです。
1988年にIPCCという組織ができて、
それから一気に広まった感じ。
「global(地球全体の)」と
「warming(暖かくなること)」を
組み合わせただけの、
シンプルだけど重要な言葉です。
■ renewable(再生可能な)
「re(もう一度)」と
「new(新しい)」と
「able(可能な)」の組み合わせ。
(be able to〜「〜することができる」は
学校で習ったよね。)
「何度でも新しくなれるよ!」っていう、
なんだかポジティブな響きがありませんか?
太陽光や風力エネルギーみたいに
使っても使っても無くならないものを
指す言葉なんです。
■ biodiversity(生物多様性)
「bio(生命)」と「diversity(多様性)」を
組み合わせただけなんですが、
この言葉には
地球上の生き物たちの素晴らしさが
ギュッと詰まっているんです。
1992年に「生物多様性条約」ができて、
世界中でこの言葉が
使われるようになりました。
生き物たちの多様さを大切にしようって
気持ちが込められているんですよ。
■ deforestation(森林伐採)
「de(取り除く)」と
「forest(森)」からできた言葉で、
「森を取り除いちゃう」っていう、
ちょっと悲しい意味なんです。
特にアマゾンの熱帯雨林が減っているのが
大きな問題になっていて、
世界中の人が心配しています。
■ sustainable(持続可能な)
ラテン語の「sustinere(支える)」から
来ています。
「ずっと続けられる」っていう
意味なんですが、
1987年に「持続可能な開発」という考え方が
提唱されてから、
環境を守りながら発展していこう
という願いを込めた言葉として
使われるようになりました。
「climate(気候)」と「change(変化)」
なんだかシンプルな組み合わせですよね。
でも、この言葉には
深刻な警告が込められているんです。
産業革命以降、人間の活動が気候の変化を
早めているんじゃないか?
って心配されているんですよ。
■ conservation(保護)
ラテン語の「conservare(保存する)」から
来ている言葉です。
自然や生き物たちを守ろう!っていう
気持ちが込められています。
面白いのは、アメリカで1890年代に
ナショナルパーク制度が始まったこと。
自然を守るために公園を作るって、
すてきなアイデアですよね。
■ ecosystem(生態系)
「eco(生態)」と「system(仕組み)」を
組み合わせた言葉で、
1935年に英国の生態学者
アーサー・タンズリーさんが考えました。
生き物と環境がお互いに
関係し合って生きている、
その素晴らしい仕組みを
表現した言葉なんです。
こうやって見てみると、
環境に関する英単語って、
実はすごく深い意味が
隠されているんですね。
難しそうな言葉も、少し掘り下げてみると、
私たちの暮らしや地球の未来についての
大切なメッセージが込められているんです。
問題を解いて、答え合わせをして、
解説を読んだら、なんとなく
環境問題に関する英語表現に
慣れてきたのではないでしょうか。
だけど、ここで終わってしまうと
せっかく覚えかけている英単語が
頭からするすると抜けてしまいます。
このあとは、
問題文の「英語混じりの日本文」の
英語の部分にフォーカスして
日本語に変換していきます。
すらすらとできるようになるまで
繰り返しましょう。
ここまでの段階で
高校入試の長文問題の対策は
完了していますが、
もし余力があれば、
次の問題も解いてみてください。
【問題2】次の太字の部分を英語に直してください。
森林伐採は野生動物の生息地喪失の主な原因である。
太陽光発電は再生可能なエネルギー源である。
都市の汚染は交通量の増加によって悪化している。
気候変動は世界中の天候パターンに影響を与える。
アマゾンの熱帯雨林には驚くべき生物多様性がある。
地球温暖化によって氷河が急速に溶けている。
健全な生態系はすべての生物にとって不可欠である。
多くの人がプラスチックボトルをリサイクルしてゴミを減らそうとしている。
ビニール袋を減らすことは持続可能な生活への第一歩である。
国立公園は自然保護活動において重要な役割を果たしている。
【解答】
deforestation
renewable
pollution
climate change
biodiversity
global warming
ecosystem
recycle
sustainable
conservation
いかがでしたでしょうか。
今回の問題の目的は
高校入試の英語の長文問題で
「注釈語をいちいち見ないで
長文を読むことができる」状態を
ゴールとしていますので、
最後の問題はしなくてもよかったのですが
最後まで到達して覚えてしまえば、
これから高校に入ってから
英語の勉強が楽になるので
いいことですね。
それでは、中学生のみなさん、最後の追い込み、頑張ってね!