見出し画像

京のレイヤー

2月12日(水)
先月私が担当した体験ツアーで後からちょっとトラブル発生し、すっかり疲弊してしまっていた。
詳しくは書けないが、この一件で、当日どんなやりとりがあったか、きちんと覚えておかないといけないと改めて痛感した。忘れた頃にクレームが来てもちゃんと証言できるように、メモで良いから記録しておけと別のエージェントからも言われていたのだった。まさに、それ。私が全面悪いわけではないのだが、やっぱり凹む。まだまだだなぁ。

そんなだから、先日最終チェックを終えた新しいお仕事の、今日は初日だったのだけど、超弱気。
定時ガイドなのに「参加者ゼロなら良いのに」のマインド(ひどい)。実際にはゼロどころか、参加人数ほぼMAX集まった。みんなこの寒い中すごいな。私も反省点は多々あれど、何とか頑張った。それでまた元気をもらって次につながる。あ〜これがガイドの良いところ。
参加者ゼロがいいなど言わずに、毎回満員御礼目指します!

気を取り直し、帰りにバレンタインのチョコレートを求めてデパ地下へ。この前商店街のdari Kで買ったチョコサンドクッキーは、バレンタインなど全く待たずに夫と2人で既に完食してしまった。
しかしデパ地下のあまりの混雑に辟易して、最後はなし崩しに選ぶ。商店街でのんびり買えるのに、わざわざ混雑に突っ込んでいった俺がバカだった。
Bean to bar の先駆けでもあるdari K本店の近くに引っ越したの、我ながらグッジョブだったなぁ。

dari Kまじで美味しいからオススメです。


2月14日(金)
バレンタインデーは実家の母の誕生日なので、LINEでおめでとうと送る。味気ないなぁと思いつつ、最近こんなんばかりだ。来年は何かいろいろ見繕って送ろう。

久しぶりに本を一冊読み終える。
先日京都新聞の記事で読んで即買いした本⤵︎ ︎

第二次世界大戦後、GHQ占領下の京都で何が起こったか。原爆投下の候補になりながらどんな経緯でそれを免れたかという話も含まれる。
どちらもガイドではとてもセンシティブな話題なので、こちらからは基本的に話さないが、いざ状況が許せば相手も非常に食いついてくるトピック。正確なことを知りたいし、純粋にとても興味深い。
著者の秋尾沙戸子さんは、わざわざ京都に移住して地元との繋がりを育てたうえで、丹念に聞き取りを行っている。普段私が「○百年前は〜」などと知ったふうに解説している京の名所あちこちには、実はまったく異質なレイヤーが重なっていたことを知る。

更に興味深かったのは、精神的な面での占領政策だ。
「『国体のカルト』を廃止するため」、GHQは宗教団体へテコ入れし、また一方で駐留米兵たちに日本文化を学ぶよう指示。若い米兵たちは戦中に特攻隊にも招集された裏千家家元から茶道を習い、池坊華道展に足を運んでいる。

もちろん破壊されたものも大きかったが、敗戦国にようこんな風にしたものだと、感心することも多い。代わりに原爆を落とされた街のことを思うと何とも複雑だが、これが実際の歴史であり、それはとても稀有なパターンであるのだと、今この時代に知って強く思う。


2月16日(日)
朝からガイド関連の仕事なので、久しぶりに昨夜は京都のマンションに泊まった。家を出るなりジョギングする人と数人すれ違う。2人目、はっや!!!
そうだ今日は京都マラソンの日であった。

仕事中に、東京に住む大学同期の子から「昨日思い立っていま京都にいる」とLINE。果たして、同じく同期の彼女の旦那さんがマラソンに出場しているとのこと。健康だなぁ。良いなぁ。ポカポカでマラソンよりも観光日和だ。

夜は大河ドラマに唸り、『ホットスポット』を観てゲラゲラ笑う。
あぁ正しい日曜の終わり方。
明日から少しエンジンかけて、家のこと、3月4月のための下見を進めていく。

(写真は三条会商店街のKYOTO KEIZO。dari Kちゃうんかい)