コスト交渉について
1年目はすべてが新しいことだったので、ポイントポイントで説明をされても
繋がりが見えず、とりあえず終わらせるという感じでした。
「これでいいでしょうか・・」とジョブ型上司に確認すると「自分ではどうおもうの?!」と逆質問されると「・・とは?」とさらに質問で返しキレられるパターンをなんどでも、なんどでも。
2年目になり、一周回ってやっと点と点がつながってくると、だんだんと目的や業務がより深く理解できるようになり、上司の反応も穏やかになってきて平和な日々が訪れましたが、平和な日々を揺るがす事件がすぐやってきます。
そう「リーマンショック」です。
アメリカの経済がやばいらしい、それが波及してどんどん世界中が不況になるらしい・・我々に課されたことはコストカットでした。
ベンダーとのハードネゴシエーションが始まるのですが、我々は「まずはなぜそれをしなければいけないか」の背景を説明し、削れるコストがないかのレビューや話し合いを重ね、一緒に可能性を探しましょうというアプローチを取りました。
なんでもいいからとにかく「20%値下げ」強要したり、払いませんと自分達の言い値を押し付けたりなど乱暴にコストカットをしている大手企業というような話もちらほらと聞こえてましたが、我々はあくまでも紳士的な対応でしたが「削れるところはないです」と戻ってきても、決してそれで承諾しません、しつこく細かく粘って削れるところを探しました。
私が担当していたのは半導体などの「ブツ」ではなく「サービス」を提供してもらうタイプの取引です。コストを構成するもののほとんどが人件費で、人件費を削るというのは、なかなか至難の技。設備費やトレーニングのための費用、あとは載せている利益、そういった部分を削ってもらうしか方法はない、という結論に至りましたので、取引先には企業努力をしてもらいました。
前職では見積もりでもらった金額をそのまま支払っていたので、内訳や、コストの構造など、知る由もなく。利益乗せすぎじゃないか?などと疑ったこともありませんでした。営業の人も「いやあ、御社だから特別にこの価格なんでー」に対しても「いつも本当すいません」と謝ってみたり。
しかし、ここにきて、上司から特訓を受けると、前職でお付き合いがあったベンダーへの発注がジャブジャブだったんじゃないか・・・とわかってくるのです。タイムマシーンがあったらあの時に戻って「ちょっと待て!」とやりたい!!!と思うのでした。
コストに関しての意識や、予算の使い方に関しての考え方は相当にかわり、サプライヤー管理に関しては本当にたくさんのことを勉強と経験を積ませてもらったと思います。
次は外資⇨外資への転職について書いてみたいと思います。