一文の読みやすい文字数は?Webの文章なら「20~40文字以内」
Webの文章の場合、一文は何文字くらいが読みやすいのか?
一文20~40文字以内が読みやすい。
20文字未満で表現できるならもっといい。
なぜか?
根拠をご紹介します!
■ この記事を書いている人
・Webコンサルタントで、大学の非常勤講師。
・Webライティングの講義を担当。
1. 一文20~40文字以内が読みやすい
1. 短くてシンプルな文を書こう
アメリカのジニー・レディッシュ氏は、2012年刊行の書籍 “Letting Go of the Words” で、Webの文章の文字数について提言しています。
※以下は、私がジニー氏の言葉を箇条書きで日本語に訳したものです。
(英語の単語数を日本語の文字数に置き換えました)
2. 一文20~40文字以内
忙しいWebユーザーは文章を解読する時間がない。
一文20~40文字以内に抑える。
無駄を省き、はっきりと一度で言い切る。
各文を一つの考え、または2つの密接に関連する考えにする。
3. 一文20文字未満でもいい
メリハリのきいたすっきりとした文章にするために、20文字も必要ない場合もある。
質問と回答を書く場合、短い回答で十分な場合もある。
「ん?英語の単語数を日本語の文字数に置き換えただけでいいの?」
そう思われたかもしれません。
Webの文章について、もうすこし詳しく見てみましょう!
2. Webの文章の読み方は世界共通
1. Web上での人の視線の動き
上の図は、アメリカの著名な調査機関「ニールセン・ノーマン・グループ」が2006年に公表したWeb上での人の視線の動きです。
232人が数千のWebサイトを閲覧した結果を記録・分析した調査結果。
サイトの内容やタスクに関わらず、ある一貫性のある視線の動きが確認されました。
人はFの字のように、次の順でWebページを見ている!
左上から右上に水平に動く(Fの上の横棒)
画面の左側を下へ進み、興味のあるものを探す(Fの縦棒)
興味のあるものが見つかると、左から右に水平に動く(Fの2つ目の横棒)
左側をかなりゆっくりと上から下へ視線を落としていく(Fの縦棒)
私がここで伝えたいのは、左ほどよく見られることです。
人は文のはじめの部分をよく見ている。
だから、一文は短いほうがよい。
複雑で長い一文は、ディスプレイを介して読むのに適していません。
2. テクノロジーがどんなに進化しても人間の行動は変わらない
「2006年なんて大昔の調査データ、あてになるの?」
実は、2020年刊行の調査データからも同じような視線の動きが確認されました。
スマートフォンで見ても同じ。
情報収集目的で文章を読む場合、多くの人は流し読みする(F型で読む)ことがわかったのです。
視線の動きには9つの型があります。
他の型については、別の記事に書きたいです!
代表的なよくある形としてF型をご紹介しました。
F型は、Webに適した書き方をされていない場合に起こる読まれ方でもあります。
Webで読まれる文章の書き方を知って実践すれば、もっと読んでもらえるようになるでしょう。
Web用の文章の書き方についてこれまでも書いてきましたが、これからも紹介していきたいです!
▼Webの文章の書き方について一番反響があった記事
3. 人種による読み方の違いはない
「英語の調査データで日本語の何がわかるの?」
英語以外にも北京語、アラビア語で調査されました。
北京語は日本語と同じ語順になることもある言語です。
人種を問わず、人はWeb上で文章を同じように見ていることが2020年刊行の調査データから明らかになっています。
ここまで一般論を述べました。
3. Webサイトにより読みやすさは異なる
一文の文字の長さ以外にも、文章の構成や記事の長さなどすべて、目的と対象者によりサイトの読みやすさは異なります。
目的は?
誰向け?
いつ読まれる?
何で読まれることが多い?(パソコン、スマホ、タブレット)
基本的にサイトごとに違うものです。
4. まとめ
Webの文章の場合、一文は何文字くらいが読みやすいのか?
重要な点をまとめましょう!
一文20~40文字以内が読みやすい。
20文字未満で表現できるならもっといい。
※サイトごとに異なる。
一文は短く、簡潔なほうがいいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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