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童貞だから死ねなかったお前へ。



お前が死ねなくてよかった。

自分で死を選ぶことの
出来ないような人間で良かった。

もしも、
その時、
自分で自分の首を繰繰れたら。

自分がそんなにできる男だと、
そんな素晴らしい感情に
浸ることは出来なかっただろう。


もし、自分の頸動脈を切ることができたら。

古い畳の上でエサみたいな
蒸しただけの野菜を飲み込みながら
胸に沸きあがるような幸せを感じて
大好きな人と無我夢中で
抱き合うことはなかっただろう。

もし、ビルの上から飛び降りれたら。

1週間ぶりに会えただけで
涙を流せる程の相手と出会うことも、
自分がそれほど人を好きになり
愛せる人間だったと知ることもなかっただろう。


もし、密室で練炭を焚くことができたら。

これから産まれてくる存在を
想像してワクワクしたり、不安になったり。
まだ実際に起こってもいないそんなことが
仕事のモチベーションに繋がるなんて
知る由もなかっただろう。


もし、迫り来る電車を見て
飛び出すことが出来たら…。

貴方、お米すらとげないままでしたよね。


そんなこと

って思いますか?
私は思いません。

こんな乱暴な文章を読んで
何となく温かさを感じた人はきっと
ギリギリまで経験してしまった人
なのではないでしょうか。

死ねないことは
弱虫なんかじゃないです。

死ねなかったんじゃない。

童貞だったからって笑える理由つけて

これから訪れる不安と幸せ両方に希望を持って。

私と出会う為に生きてくれたんだよね。

とんでもない男だよ。

絶たれる血があってもいいし
繋がなきゃならない血があってもいい。

死にたきゃ死ねばいいし
生きたければ生きればいい。

もし

自分で自分の命を絶つこととができたら

女なんだか男なんだか分からない
シワシワの手をした二人が

「出会ってくれてありがとう」

って頬を寄せ合う未来の可能性すら
存在しないことになっていたよ。

もう十分ですよね。

人1人はただの点にしかすぎない1次元。

世の中にちらばったモノや人、情報が点になって

触れ合った時に初めて2次元の線になる。


これからもっと沢山の線を作って

3次元にも4次元にも

無限に夢を叶えよう。

まあ、出会った時すでに
童貞じゃなかったことは
一生根に持っておくよ。


あとがき

こちらは
高校生の頃の旦那へのアンサー小説です。

真面目で堅実で
「死んでも来世でもずっと一緒だ」
と言ってくれる光希(旦那)ですら

未来に幸せがあるなんて思えず
高校生の時に野球が上手くいかなければ

死のうとしていた。

私もこんな未来があるとは考えず
自分の価値を下げて傷つけ続けた。

それぐらい
今を生きるというのは辛い。

辛い人は辛い。

何をやってるのか
これが犯罪なのか
自分が他人を傷つけてるのか
他人に迷惑をかけるのか

判断能力は落ちる。

未来なんて考える余裕は無い。
幸せな未来なんて思いつかない。
だって未来には保証がないから。

よく未来は変えられると言うけれど
そんなのないと思っちゃうよね。

人生は偶然なのか、必然なのか、
決着も着いていないのに。

辛いと思っている今を連続させたら
未来も辛いままだけど

今辛いと思っていて
今変わろうと思って
何か一つでも行動すれば
幸せな未来は来るかもしれない。

まずは望むこと。
素敵な未来を妄想、想像すること。

今辛いなら何が辛いのか考えて。
何が変わったら幸せなのか。
考えてみて。
贅沢でいいから。

自分の価値を
下げるのだけはやめてみてください。

逆に等身大で見てダメダメなら
もっと素敵な心を持てるようになればいいんです。

何事にもバランスが大事です。
願望にもバランスが必要なのです。

みんな同じじゃなくてその時に必要な段階、
プロセスがあるから。

自分には今何が必要か。

考えてみる時間は自分の栄養なのです。


〜蒼三華より愛をこめて〜

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