オレンジ色のMichiiiiが創り出した『人生のターニングポイント』
うさんくせえなあと思っていた。
〝カンボジア〟〝ベトナム〟〝ラオス〟〝恵まれない子供達の学習環境の整備のために〟〝途上国の子どもたちに笑顔を〟。
街角で募金をする学生が張り上げてる声に音楽の音量を上げた。
大学1年生。刺激的なことって幾らでもキャンパスに落ちてると思っていたし、多分何もしなくたって生きてるだけでいつの間にか〝大人〟になれる場所だって思ってた。
でもまあ、結局そんなことはなかった。
なりたいものには勇気を持って自分で掴もうとしなければなれないし、人は自分を変えてくれるきっかけにはなるけれど変えるのは自分だ。
テキトーに生きていた一年間で手に入れたものは、しょーもない悪口を面白いと思って言ってるイケテないやつをスルーするスキルとお酒とタバコと単位落とすのって簡単なんだなってこと。
なんかもうこのままでいいかなって悟りかけたけど、もう一回だけ自分に期待してみようかなって思った二年生になる直前の春休み。
何をすればいいか分かんなかったけれど脳裏に浮かんだのは、うさんくさい奴らが声を張り上げながら掲げていたポスターに写っていたどっかの途上国の風景。
全く興味なかったけど、自分がその異空間に立ってるのを想像したら何故だがワクワクした。
直感で生きている自分は〝行く〟選択肢しかなくなってしまった。〝子どもたちのために〟とかじゃなかったけど。旅してーなーぐらいだったけど。
その日、パソコンの検索欄には「ボランティア サークル 大学生」と一年前の自分が見たら、こいつうさんくさって思われそうな言葉が打ち込まれていた。
たまたま目に入った『学生国際協力団体Michiiii』っていう団体のミーティングってものに行ってみた。
なんか、空気がオレンジ色だった。
自分にとってオレンジは〝暖かさ〟の象徴なんだけど、まさにそんな感じ。
自分の考えや体験を自分の言葉で話しても、これだけ受け止めてくれる人たちには本当に初めて出会った。衝撃的だった。人の価値観に寄り添い、認めてくれる。そして、心から人のために動ける人たち。綺麗事ではなくそう感じた。
結局その日から一年が経った今も『学生国際協力団体Michiiii』にいるわけだけどその思いは変わっていない。
人の悪い部分ではなく良い部分に気がつき、それを言葉にしてくれる人たちのおかげで〝変われた〟と思う。
うさんくさかった〝カンボジアの子どもたち〟も今は可愛くてしょうがない。今のスマホのトップ画面は眩しい笑顔で笑う子どもとのツーショットだ。
100%の笑顔で無条件で受け入れてくれる焼け焦げたガキンチョどもとも仲良くなれて本当に良かった。
ここが『人生のターニングポイント』だ。
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