英文解釈道具箱始めます。
駿台予備校の生徒さん、初めまして。英語講師の服部道忠です。現在映像授業で頑張っている受験生に、英語を正しく読むために私が使っているツール(文法ルールや私の板書の表記法を含む)をupしていこうと思います。私の映像授業を見る際や、ふだんの英文を読むときにツールとして使っていただければ幸いです。
板書では
名詞、名詞句、名詞節は [ ] で
形容詞、形容詞句、形容詞節は ( ) で
副詞、副詞句、副詞節は < >で
表します。
まず、「品詞は大事だよ。」ということで、
もう知っているはずの「品詞」、ちゃんと説明できますか?
とっても大切なことをスルーしてしまっているといけませんので、改めて確認してみましょう。
品詞がなぜ大切かって?それは、英文の意味を正しく把握したり、正しい英文を書こうとするとき、意味を決定するのは、(もちろん個々の単語の意味は言うまでもありませんが、、)文の構造なんです。
文の構造を正しく理解しないと、その文の意味内容が正しくつかめません。つまり、「S, V, O, Cにはそれぞれ、どんな品詞がこれる?」逆に、「どんな品詞がS, V, O, Cになれますか?」この質問に躊躇なく答えられた人は、ほっと一安心。答えられなかった人は、、、これから書くことをしっかり理解して覚えてもらえれば大丈夫!
まずは主な品詞の確認
[名詞]= 人や物(抽象的なものを含め)の名前です。
動詞= 動作や状態を表します。
(形容詞)= 人や物の性質・数量を表します。
名詞を修飾{限定用法} or C{補語}になる{叙述用法}
〈副詞〉= 基本名詞以外を修飾します。+α的おまけ!
接続詞= 単語や語句、節をくっつけます。
句phraseは2語以上のかたまり、
節clauseはS’V’を含むかたまりです。
前置詞= 後の名詞とセットになり形容詞や副詞の働きをします。
前置詞preposition「名詞の前に置く言葉」はこれからと表記します。
★ 前置詞Pは、必ず名詞Oとセットになり、 (形容詞)or 〈副詞〉になる。
つまり、
前置詞+名詞= (形容詞) or 〈副詞〉
P O
ということは、
前置詞とセットになっている名詞(前置詞の目的語と言う)は
文の本物Sや本物Oにはもうなれないということ!
{本物Sは主節の主語、本物Oは主節の目的語}
◎ 副詞は、基本、名詞以外の要素を修飾します。そう修飾語句{おまけ}なんです。
それから、原則Sにも、Oにも、Cにもなれません。
次に文の各要素について
S:主語---題目(何について話したり書いたりするのか)
V:動詞---主語について述べる部分の中心(状態や動作)
O:目的語---動作の対象(通例~を(が)の部分)
C:補語---Sが何なのか?あるいは、Oが何なのか?を補う。
では、文の各要素にはどんな品詞の語(句)がこれる?
Sになれるのは?-------- 名詞だけ。{名詞、代名詞、名詞句、名詞節
Vには何がある?-------- Vi と Vt がある。
その区別は?
Vi:自動詞はOをとらない。
完全自動詞はC不要。
不完全自動詞はCが必要。
Vt:他動詞はOが必ずいる。
完全他動詞はCは不要。
不完全他動詞はCが必要。
Oになれるのは?-------- 名詞だけ。{名詞、代名詞、名詞句、名詞節}
Cになれるのは?-------- 名詞、形容詞(形容詞的なもの)。
{第5文型の際は、Vの原形、to V、V-ing、Vppもあり}
では、次に5文型の復習。
英文全てがこの5文型にすっきり収まることはありませんが、でも、これほど便利なものもありません。利用する価値は十分あります。
第1文型
Mary can swim <very well>.
S Vi
第2文型
Mary is a doctor.
S Vi C
第3文型
Mary made this cake.
S Vt O
第4文型
Mary made me this cake <yesterday>.
S Vt IO DO
第5文型
Mary’s father made her a doctor.
S Vt O C
ここに注目!
・ 第1、2文型はVi。 第3、4,5文型はVt。
・ 副詞的要素は+αのおまけだから基本的には文型の考慮から外します。
・ 同じ動詞が使える文型がいくつもあることに注意。
もう少し詳しく
第1文型 S+Vi (完全自動詞).
ここで「完全」というのは、補語Cなしで完全な意味を持つ表現が成り立つことです。
Mary can swim 〈very well〉.
「メアリーはとても上手に泳げます。」
第2文型 S Vi C. (不完全自動詞) S=Cの関係
Mary is a doctor.
「メアリーは医者です。」
ここで「メアリーは〔 〕です。」では意味をなしませんよね。
この〔 〕の部分を補う語が「補う言葉=補語」です。
英語ではcomplement というため記号ではCと書きます。
補語の部分には主語の正体・状態・性質などがきます。
第2文型で使える主な不完全自動詞を大まかな意味で分けると、
①状態を表すもの
be動詞「~である」
hold / keep / stay / remain 「~のままである。」
②変化を表すもの
become / come / get / go 「~になる」
fall 「~の状態になる」
turn「~に変化する」
③外見
appear / look / seem 「~であるようだ」
prove / turn out「~であるとわかる」
◎全て+to be~の形でも使います。
④感覚
feel 「~に感じる」
sound 「~に聞こえる」
taste 「~の味がする」
smell 「~の匂いがする」
◎後に名詞を取るときには 前置詞like「~のような」を伴います。
第3文型 S Vt O.
Mary made this cake <last night>.
「メアリーは昨夜このケーキを作りました。」
Vtは完全他動詞 動作の対象となる名詞=目的語Oが必要。
Vtはここに書ききれないほどたくさんあります。
第4文型 S Vt IO DO. IO≠DO / Vtは完全他動詞
Mary made me this cake.
「メアリーがこのケーキを作ってくれました。」
{IOとはIndirect Object間接目的語「~に」の部分}
{DOとはDirect Object直接目的語「~を」の部分}
S Vt 元のDO+〈P+元のIO〉.の第3文型でも表すことができる。
Mary made this cake <for me>.
このとき使うPごとに分類すると
1 Pにtoを使う S Vt IO DO. = S Vt DO to IO.
give / send / show / lend / offer
2 Pにforを使う S Vt IO DO. = S Vt DO for IO.
buy / make / choose / find
3 Pにofを使う S Vt IO DO. = S Vt DO of IO.
ask だけ。
ex. May I ask you a favor? = May I ask a favor of you?
第5文型 S Vt O C. O=Cの関係あり!
Mary’s father made her a doctor.
「メアリーの父は彼女を医者にしました。」
このmadeは不完全他動詞
「メアリーの父は彼女を にしました。」では意味がなりたちません。
彼女つまり目的語が何なのか、その意味を補うのが、目的格補語
Cなのです。
◎第5文型はCに来れる品詞(形)を意識して動詞を分類する必要あり!
(別紙第5文型プリントは後日upまたは、対面授業が始まったら必要なクラスに配布予定)
※第4文型と第5文型の違いは?
第5文型でCが名詞の場合は、Vtのあと、第4文型のときと同じように名詞が2つ続くことがありますが、先ほどの例で、
第4文型では、me ≠ this cakeですが、
第5文型では、her = a doctor です。
つまり、
第4文型では、IO≠DO
第5文型では、O=C