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スマブラDX!今なお競技に採用されるタイトルの特徴とは?

どうも。ワーホリスマブラ―のMichiと申します。

テレビゲームを競技として捉える言葉である、eスポーツ。以前の記事で、eスポーツには様々な種類のゲームが競技種目として採用されており、ジャンルやタイトルごとに様々な特徴があることを解説させていただきました。

そして僕が現在夢中になっているスマブラも、大会が世界各地で開催される非常に人気のeスポーツタイトル。そしてこのスマブラ、現在2つのタイトルが主にプレイされています。

一つはもちろん、最新作の『スマブラSP』

そしてもう一つは、ゲームキューブ専用ソフトである、『スマブラDX』。こちらはなんと、2001年に発売された作品。およそ20年前の作品です!

古い作品にも関わらず、未だにコアなファンの人気は非常に根強い!格闘ゲームの祭典ともいわれているEVOでは、競技種目として最新作より前に、スマブラDXが採用されたほどです。

今回は、スマブラの旧作でありながらも、今なお競技種目として採用されている『スマブラDX』の特徴について述べていきたいと思います。

スマブラDXとは?

『大乱闘スマッシュブラザーズDX』、通称スマブラDXは、スマブラシリーズの二作目にあたる作品です。前作は比較的シンプルな作りだったのに対し、DXはアドベンチャー、組手、スペシャル乱闘など多くのモードを盛り込んでいます。

使用可能なキャラクターは前作のおおよそ倍の25体に増加。それに伴いステージの数も大幅に増加しています。

また、ゲームシステムについても大きくパワーアップ!各キャラクター固有の必殺技に横必殺技が追加。横のみだった回避はその場や空中での回避が追加。これによりできる行動も増えました。

スマブラDXは、1作目より遥かにアップデートを遂げた作品なのです。

競技ゲームとしてのスマブラDXの大きな特徴とは?

最新作が発売されているにもかかわらず、未だに競技のタイトルとしてスマブラDXが採用されているのは、他のシリーズとは異なった特徴があるからです!

スマブラDXをプレイしているプロプレイヤーのaMSaさんの著書『日本人初 プロスマブラーの軌跡』では、DXをDXたらしめる大きな特徴3つを記しています。

(『DX』の)特徴としては、 ① 操作の複雑化、 ② テクニックの大幅な増加、 ③ゲームスピード・ゲームテンポの高速化の3つが挙げられ 、これは そのまま競技性を持たせやすい要因になっている。

順に解説していきましょう。

①操作の複雑化

対戦ゲームではキャラクターをできるだけ速く、かつ隙を短く動かす必要があるのですが、スマブラDXで速い動きを再現するためには、コンマ数秒の間に何回もボタンの入力をしなくてはなりません。後述の動画を見ていただければよく分かるかと思います。

② テクニックの大幅な増加

DXにはテクニックの宝庫ともいえるほどたくさんの高度なテクニックがあり、最新作を含めてもDXにしかないテクニックが数多く存在します。

スマブラファンなら聞いたことがあるであろう、絶空と呼ばれるテクニックは、スマブラDXの代名詞ともいえるものです。地面に着地する瞬間に空中回避を斜めに入れることで、キャラクターが滑るように動くことができます。

このように派手なテクニックも備えつつ、発見するのが難しいテクニックもあります。中には発売して10年以上後に発見されたテクニックもあるそうです。DXの奥深さを物語っていますね。

③ゲームスピード・ゲームテンポの高速化

DXのゲームスピードは、スマブラシリーズの中で最も速いのはもちろんのこと、他の種類の格闘ゲームと比べても、これだけスピードの速いゲームはなかなか見られないとされています。一瞬の判断が命取りになってしまうこともあるのです。

そのため、DXの大会では毎回ブラウン管のテレビが使用されています。液晶画面だとわずかではありますが、遅延が発生するためです。

①と③の要素について分かりやすく解説された動画がYoutubeにありましたので載せておきます。いかに展開がスピーディーか、そして操作をするのにどれだけのボタン入力が必要かというのを説明しています。

以上の特徴から、スマブラDXは他シリーズよりも遥かに実力差が顕著に出るマニアックな仕様となっており、今でも根強い人気を誇っているのです!

スマブラDXの欠点

どんな面白いゲームにも、いくつかの欠点は付き物。ということで、スマブラDXの欠点も同時に触れていきましょう。

・キャラクターの強さの差が激しい

DXは、強いキャラと弱いキャラの性能の差が非常に激しく、下位のキャラクターで競技に挑むと、全く勝てないといった事象が起こり得ます。

実際にEVO2018のスマブラDX部門で、ベスト96に入ったプレイヤーのキャラの分布を集計してみました。(複数キャラを使用したプレイヤーがいる場合は、どちらのキャラも数に入れています。)

1位 フォックス 24人
2位 シーク 16人
3位 ファルコ 15人
4位 マルス 12人
5位 キャプテン・ファルコン 7人
6位 プリン 5人
7位 ピーチ、サムス 4人
9位 アイスクライマー、ルイージ 3人
11位 マリオ 2人
12位 ピカチュウ、ドクターマリオ、
ガノンドロフ、リンク、ヨッシー 1人

DXの最強キャラと言ってもいいフォックスを筆頭に、シーク、ファルコ、マルスといった俗に強いとされているキャラを使用するプレイヤーが非常に多い一方、使用プレイヤーが一人しかいないキャラも見られます。

そして、上記の表に挙げられたキャラは計16体。このゲームで使用できる全キャラ数は25・・・つまり、90人以上のベストプレイヤーがいながら、9体ものキャラクターが全く使用されていないのです。

いかにスマブラDXのキャラ性能の差が大きいか分かるかと思われます。

また、スマブラDXでは、アップデートもありません。最新のゲームではネットを介した定期的なアップデートによってキャラクターやシステムのバランス調整がされるのですが、スマブラDXはゲームキューブ専用のソフト。つまりインターネットによる通信を行うことはできません。当然定期アップデートはなく、強いキャラは強いまま。弱いキャラは弱いままです。

キャラの多さはスマブラの売りの一つだと思うので、ゲームバランスによって大会で見られないキャラがいるというのは、少し悲しいですね。

・ライトユーザーにとっては易しくない

スマブラは、競技ゲームでもありながら、パーティゲームとしての側面もあります。

というのもスマブラは、元々対戦格闘ゲームへのアンチテーゼとして作られた作品です。パーセンテージといった概念、コマンドの簡略化、アイテムといった従来の格闘ゲームにはない要素を搭載しており、初心者から熟練者まで楽しめるゲーム、というコンセプトがあるのです。

ところが、前述したようにスマブラDXでは数多くの高度なテクニックが存在します。そのため、カジュアルプレイにはあまり適さない作品となってしまったのです。

今作でのマニアックなシステムについては制作側で見直されることとなり、それらの反省を踏まえて作られた次回作が、Wii専用ソフト『スマブラX』。

そのスマブラXについてですが、パーティゲームとしての色を強めてしまった結果、競技ゲームとしては新しい問題点が生まれてしまいました。具体的にはというと、、、

それはまた次のお話・・・

とまあ焦らすような終わり方にはなってしまいましたが、次回の記事も楽しみにしていただけたらと思います。

おわりに

今回は、スマブラDXの競技に特化したゲーム性。競技に特化しすぎたが故に初心者が入りにくい作品となってしまったこと。それが次回作スマブラXの反省に活かされたこと等について書かせていただきました。

というわけで次週は2008年に発売されたWii専用ソフト『スマブラX』についての記事を書きたいと思っております。ゲームシリーズの変遷や、どのようにシステムが変化していったのかを追ってみるのも、ゲームファンの方々にとっては興味をそそられる部分なのではないでしょうか。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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