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【下北での記録】アンチエイプリルフールの人

4月1日月曜日 20時頃

こちらの通りにある、おそらく現状下北沢で一番通ってるお店。

立ち飲み屋でフラッと入りやすいところや、ややコアなアルコールの専門店でありながら飲みやすいところから大変お世話になっている。


毎年のようにこの日になると話題に上がる、エイプリルフール。

通称四月馬鹿とも呼ばれているらしく(ネーミングセンスよ)、一日に一回ウソをついても良い日とされている。SNSではそれ関連の投稿が大小連なっていた。

飲んでいた店の中でもそんな話題が出てきたのだが、ある店員さんがかく述べた。

「私さ、アンチエイプリルフールなんだよね」

あまり聞いたことないかつ興味深いワードだったので僕は耳を傾け、その方は続ける。

要約すると、エイプリルフールにつくウソは絶妙なものでなければならず、センスが問われるということ。

例えば「私彼氏できたよ!ウッソ~、エイプリルフールでしたぁ~」なんてのはパンチが弱い。かといって驚かせるためにキツすぎるウソをついてしまえば性格の悪さが疑われる。その辺の温度感を考えずに「とりあえずエイプリルフールだから」といった理由で雑なウソを不特定多数が放っていることをあまり良く思っていないそうで、これには確かに共感できたし、自分も噛みしめるべきだった。

どのウソが人を喜ばせて、どのウソが不快かなんてのも人によって様々なのもネックの一つだろう。

こちらのウソは昨年僕が一ヶ月経った頃にようやく騙されたことに気づいた、結構好きなものだったのだが…

これについて強い不快感を示していた人もいた(なんか、リツイートしてしまってすいません…)。


Xにはこんな投稿もあったり

皆が少なからずウソに身構えるため、そのハードルを越えないウソは場を白けさせうる。それに付随して「え、エイプリルフールって午前中だけなんだよぉ~」とかいう戒律に厳しいエイプリルテスタントもいたりするもんだから尚更ダルいビッシュ有である(右投右打)。


これはシンプルに好き。


お店はツーオペだったのだが、もう一人の店員さんがそんなめんどくせぇエイプリルフールのメリットを述べていた。

それは、「少なからず皆がウソに身構えることで、頻繁にウソをついている人(人を騙すような悪いひとたち)がややウソをつきづらくなるのではないか」ということ。実際どうかは分からないが、真実なら少なからず存在意義はあるのかなぁと思えたり。


……………………


4月1日月曜日 13時頃

1週間少し前にとあるイベントで初めて出会った女性の方。

現在自分が仕事を探しているということをお話したら、その方の旦那さんがキャリアカウンセラーだとか何かで相談に乗ってくれるということで、冷凍都市渋谷の一角にあるシェアオフィスにてお話させていただいた。

まとまってはいないながらも、自分の仕事についての要望を色々話していく、

が……

「うん、難しいですね」

「まあ、無理でしょうね」

要望をトコトン否定してくる。

「じゃあ、どうしたらいいですかねぇ~」

「そうですね、オススメとしては、業務委託ですかね」

業務委託…派遣とは違うんかいな、あんまりよー分かってないがとりあえずお話を聞いてみる。

「で、その業務委託の仕事を探すにはどうするのが効率良いですかね」

「あ、うちの会社でやってますよぉ~」

……

ほぉ。

真相は知らんが、


「できない」「無理」といった言葉を使い相手の不安を煽る→安定がほしくなる→安定案を提示(自分が所属している会社へ勧誘)→社員を増やす

というこれは相談ではなく、悪質なそれのように感じた。

加えてその男性がなんだか人として合わねぇなと感じたこと(見聞色の覇気)、あとお話中に僕の好まん某インフルエンサーの名前が出てきたこと(おそらく崇拝者)、

言うこと聞きたくねぇのに理由は十分だった。

「なるほどぉ。ちょっとその会社さんの業務委託興味あるので、詳しくお話聞かせてもらってもいいですかね」

興味なんてなかった。

これが僕が今年ついたエイプリルフールのウソである。

数日後会社のお偉いさんから連絡が来るらしいが、「エイプリルフールでしたぁ~」、って言ったら笑って許してくれると信じてる。



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