卵子を思う。
生理が来てから何年経っただろう。
今年だけでも8個の卵子が排出されたはずだ。
32歳になってから体が変わってきた気がする。
厄年っていうのは、そういう変化がある年なんだろうか。
思えば18、19歳の頃もこんな気持ちだったような。
25歳で処女を投げ捨ててから7年。
ずっと出会い系サイトで漁って腐って
性欲満たして生きて死んでいくつもりが
奇跡的にタイプすぎる人と出会い
セフレでもいいやーと会い続けてたら
付き合っていたらしく、その人が彼氏になった。
コンドームをつけずに致したことは一度もなく
私の卵子は一度も精子と出会う機会を知らない。
子どもができて育てられる気はあんまりしないし
結婚することも7年経てども考えていないし
無責任につけないで致して、はい、できました。
はい、産みましょう、なんてこと、できない。
できない、と思うのだけど
体がリミットを感じているのか
ものすごく妊娠出産したい。
(28歳にもそういう時期があった)
私の卵子は毎月毎月、子孫を残そうと
ぽんこぽんこ卵巣から出てきては
待ち望んで、ベッドをふかふかにしたのに
なんだこのやろう来ないのかよ畜生、と
ドロドロと跡形もなくナプキンに吸い込まれ
燃えるゴミで出されている。
そもそもコロナ禍で会う回数も減って
致してすらいないので、チャンスもない。
私の卵子はまた出始めようとする頃だ。
体は正直、とはよく言われるけど
それを如実に感じる厄年のこの頃。
卵子よ、今月も君は出会えないぞ。
ベッドを作っても無駄なのだぞ。
それなのに毎月突き破って出てきてくれて
卵巣も卵を蓄えていてくれて、ありがとうな。