2022.2.6 沖縄の水、東京の水が危ない!ナオライオン、仲宗根ゆみさんインタビュー 国分寺PFAS勉強会
【水が危ない】
ちょうど一年前の今日、ナオライオンの動画で今や北谷町議会議員としてPFAS問題に取り組む仲宗根ゆみさんと、儀保貴子さんのインタビュー動画、そして国分寺にて多摩地区PFAS汚染の勉強会が行われました。
ゆみさんは、国分寺での勉強会にZoomで出演もしてくれました。
この一年後、ようやくメディアが大々的に取り上げ、PFAS問題も一般化してきました。
PFASとは耐水性、耐熱性などに優れた数多くある有機フッ素化合物の総称。
人類は、便利さと共に自らの人体に悪影響を与える物質を数多く作り出した。
その一つがPFASです。
沖縄県北谷町の北谷浄水場の水、そして東京多摩地域水が、この有機フッ素化合物、PFASによって汚染されていた。
沖縄県の北谷町と宜野湾市では100%、その浄水場からの水を飲料水として使用している。
家庭の飲料水がこの聞き慣れない物質によって汚染されていたのだ。
それが正式に公表されたのが、2016年。
それまで、何も知らない沖縄県民は、その水を飲み水として自らの体内に入れていた。
信じられない事実。
その事実を目の当たりにして、大人たちはどのような行動を取るのか。
目を逸らすのか。知っても知らないふりをするのか。それとも、その事実を目の当たりにし、立ち向かうのか。
PFASを体内に入れたときの影響は、肝機能障害、低出生体重児、胎児期の暴露の場合は身体成長、精神発達、認知機能、免疫機能に影響を与えると言われている。
AYA世代(15~39歳)のガンの発症もあると言われる。
そして、沖縄でのPFAS汚染は、米軍基地由来の泡消火剤の影響と言われている。
問題を起こしている米軍基地内の立ち入り調査は、国や行政ですら太刀打ちできない、“デンジャラスゾーン”。
日米地位協定の壁が大きく立ちはだかる。
日米合同委員会案件と言われるこの案件、そこで諦めるのは簡単だ。
だが、私たち大人は未来の世代に責任がある。
口で言うのは簡単。
だが実際に行動をおこし、行政に働きかける覚悟、米軍案件に立ち向かう覚悟。
現実を直視し、未来の世代に責任を持ち行動する覚悟がこの動画から見えてきます。
2022.2.10.国分寺勉強会での
沖縄のゆみさんの当日の発言をご本人が文字お越ししてくれました。
ご覧ください。
皆様初めまして。私は沖縄県北谷町在住で、0歳、3歳、5歳の3人の子どもを育てている、仲宗根由美と申します。
本日は、このような場で貴重なお時間をいただき、心から感謝しております。
精一杯、私の気持ちをお伝えしますので、どうぞよろしくお願い致します。
私は2年前の2020年2月に、たまたまPFASの学習会に参加し、この時初めてこの問題の恐ろしさに気づきました。
その学習会の中で、
“今、PFASに汚染された水を子ども達に飲ませているせいで、将来彼らの命を縮めるかもしれないこと”
を知った時のショックは、言葉には表せませんでした。
それからその学習会の最後の質問時間の際、PFASの一種であるPFOSやPFOAは、一般的な家庭用浄水器では除去できないことを知り、
「ただでさえ子育てで目まぐるしい日々を送っているのに、水くらい安心して飲ませてほしい…」
と絶望的な気持ちになりました。
そしてその学習会の後、真っ先に思った事は、
“これまでずっとPFASが含まれる北谷浄水場の水を飲んできた私の身体は大丈夫か”
“PFASを体内に取り入れていた状態で私は妊娠・出産をした。すぐに子ども達の血中濃度を調べたい”
というものでした。
また、同時に、
“日本政府は、この問題に真剣に取り組んでいるのか”
“そもそもこの水質汚染の原因は、在日米軍基地で大量の泡消火剤が使用されてきたことだとされている。それにも関わらず、アメリカ政府はこの事実を知りながらも平然としているのだろうか”
“これは公害であり、人権侵害ではないか”
など、様々な思いが巡りました。
『毎日の暮らしの中で当たり前に使っていた水が、人体に有害とされる物質で汚染されていた』
という事実を前に、少しの間打ちひしがれましたが、私は
「怒りや絶望を抱き、途方に暮れるだけの母親にはなりたくない」
と思い、この問題の解決のために自分にできる事をやろうと決め、行動に移しました。
これまで、署名活動や街頭アンケート調査、沖縄防衛局や外務省沖縄事務局への抗議行動、区民フェスタでの周知活動、
また、先月は北谷町長へ直接要望書を渡し、血中濃度検査の実施と、子ども達が使用する施設へPFAS除去に有効な浄水器の設置を求め、意見交換もしました。
この2年間、自分にもできることを探し、地道に動いてきた結果、最近小さな変化を感じるようになりました。
それは、家族や友人が、この問題に関心を持ち始めたり、これまでは挨拶を交わすだけだった人達からも、この問題について知りたいと声をかけられたりするようになったのです。
こうした小さな変化を実感し、私は、
「どんな行動も無駄にはならない」
と感じています。
少し話は逸れますが、先日映画、『ダークウォーターズ』を観ました。
この映画を観て私が感じたことの1つは、
“この問題は一部の人達だけで取り組むと、その人達へ負担が大きく偏り、解決まで長い時間がかかる”ということです。
水はみんなの命の問題であり、みんなの人権の問題です。
解決を特定の誰かに任せるのではなく、みんなで結束し、それぞれができることをすることが大切だと思います。
そうすることで、一部の人に負担が大きく偏ることもなくなり、この問題の解決も早まるのではないでしょうか。
3人の子どもの育児や家事の合間にしか時間の割けない私でも、できることを積み重ねた結果、小さな変化を感じられるようになりました。
皆様も、ぜひ周りへこの問題を広めたり、地元の行政へ働きかけたりする等、それぞれにできることをしていただければと思います。
本日お集まりの皆さんと共に声を上げ、この問題の解決策を考え、共有し、行動し、そしてこの現状に変化を促していきたいです。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
ご清聴ありがとうございました。
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