冥王星がどの星座に入ってい
【冥王星の星座における影響】
冥王星は非常に強力な惑星であり、その星座への影響を通常は覆い隠します。冥王星が個人の惑星である場合や、個人の惑星に強いアスペクトを作っている場合にのみ、その星座への影響が顕著になります。また、冥王星はすべての惑星の中で最も遅く動き、一つの星座に13年から32年間滞在します。これにより、冥王星の星座への影響は「世代的」なものとなり、その期間中に生まれたすべての人に影響を与えます。
冥王星は1930年2月18日、アメリカのローウェル天文台で撮影された写真から、当時24歳の若き天文学者クライド・トンボーによって発見されました。
(*)冥王星は1930年2月18日以降その影響が強まっていくとされています。
発見以前の時代の解説に関しては、あくまでも「未来を予測するため過去の歴史」に当てはめて「その過去」を解説させていただきます。(占星学の上でこの解説に関して異議を唱える方が存在していることは重々承知しております。とりあえず読み物としてお読みくだされば幸いです♫)
【冥王星が牡羊座にある場合】
(*)冥王星は1822/23年から1851/52/53年にかけて牡羊座に滞在しました。この時期は、個人主義の高まりや新しい始まりの象徴と見ることができます。冥王星のエネルギーは変革と再生を促し、牡羊座の影響下では、これらの変化がより積極的かつ直接的な形で現れました。
この時代の特徴は、社会や個人レベルでの大胆な行動と決断の推進力です。牡羊座の冥王星は、リーダーシップの強化、独立心の促進、そして新たな道の切り拓きを象徴しています。この期間中には、多くの革命や改革が世界各地で起こり、社会構造に大きな変化をもたらしました。
例えば、この時期には産業革命が進行中であり、技術革新が急速に進みました。これにより、生産方法、交通手段、通信手段が大きく変化し、世界の繋がり方や人々の生活様式に革命的な変化をもたらしました。また、多くの国々で独立運動が活発化し、新たな国家が誕生した時期でもあります。
冥王星が牡羊座にいるこの期間は、個人や社会にとって大きな挑戦の時であると同時に、新しい可能性に満ちた時でもありました。この時代の人々は、既存の枠組みを打ち破り、新しい世界を創造する勇気と力を持っていました。冥王星の影響は、これらの変革を後押しし、人々が自分たちの限界を超え、未知の領域に踏み出す勇気を与えました。
【冥王星が牡牛座ある場合】
(*)冥王星は1851/52/53年から1882/83/84年にかけて牡牛座に滞在しました。この時代は、物質的な価値や経済的な安定性への強い関心が特徴でした。冥王星のエネルギーが牡牛座の影響と結びつくことで、経済成長、産業の発展、そして物質的な豊かさを求める動きが加速しました。
この期間は、世界の多くの地域で経済の近代化が進行していた時代です。特に、工業化の波はさらに広がり、新しい産業技術が導入され、農業から工業へと経済の中心が移り変わりました。鉄道の急速な拡張や蒸気船の発達は、貿易と人々の移動に革命をもたらし、世界市場の一体化を促進しました。
冥王星が牡牛座にいたこの時代は、資本主義経済の根底にある価値観の変化も示しています。物質的な富の蓄積という目標が、多くの社会で優先されるようになりました。この時期には、金融市場の発展や企業の巨大化も見られ、経済活動の国際化が進みました。
しかし、この経済発展は、社会的な不平等の拡大や環境問題といった副作用も伴いました。産業革命の進行は労働条件の悪化や都市の過密化を引き起こし、これらの問題は後の社会改革運動の原動力となりました。
冥王星が牡牛座に滞在していた期間は、物質的な豊かさと経済的な安定を追求する一方で、その結果として生じる社会的、環境的な課題に直面した時代でした。この時代の経験は、現代においても経済成長と持続可能性のバランスを求める上で重要な教訓を提供しています。
【冥王星が双子座にある場合】
(*)冥王星は1882/83/84年から1912/13/14年にかけて双子座に滞在しました。この時代は、好奇心、探究心、そして懐疑主義が際立つ期間でした。冥王星の変革のエネルギーが双子座の特性と結びつき、情報の収集と交換、コミュニケーション技術の進歩、そして思考の自由を促進しました。
この時期には、電話、無線通信、そして自動車などの発明が社会に大きな影響を与え、人々の生活様式やコミュニケーションの方法を根本から変えました。また、印刷技術の発展は新聞や雑誌の普及を促進し、大衆文化の形成に貢献しました。
冥王星が双子座にいたこの時期はまた、科学的探究の大きな進歩が見られた時代でもあります。物理学や化学、生物学などの分野での重要な発見が連続し、これらの科学的知識は後の技術革新の基礎を築きました。特に、相対性理論や量子論の提唱は、科学の世界だけでなく、哲学や文学にも大きな影響を与えました。
この期間中には、社会の多様な領域において様々な思想や理論が競い合いました。これは、双子座の特徴である多様性への探究心と、新しいアイデアへの開放性を反映しています。しかし、同時に、新しい情報や考え方への懐疑的な態度も促進され、知識や真実に対する深い問い直しが行われました。
冥王星が双子座に滞在していた期間は、情報とコミュニケーションの爆発的な拡大と、それに伴う社会的、文化的な変化の時代でした。この時代の遺産は、現代社会における情報技術の利用と、常に進化するコミュニケーションの形態に大きな影響を与えています。
【冥王星が蟹座にある場合】
冥王星は1912/13/14年から1937/38/39年にかけて蟹座に滞在しました。この時代は、直感と感情のレベルが高まる期間でした。チャートでネガティブなアスペクトがある場合、心理的なブロックが生じることがあります。しかし、チャートの他の部分でビジネス指向が示されている場合、冥王星が蟹座にあることで、直観的な洞察力の形でそれを増加させます。
この時期は、世界的に見ても大きな変動と変革の時代でした。第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の期間であり、国際的な緊張、経済的な不安、社会的な変化が特徴です。これらの出来事は、人々の感情と直感に深く訴えかけるものであり、冥王星の蟹座における影響を反映していると言えます。
特に、この時代には家庭や国家の安全に対する強い欲求が見られ、蟹座の特質である保護と世話を強調しています。経済的な大恐慌や政治的な不安定さは、社会全体に対する保護の必要性を高め、人々の間で強い共同体意識を生み出しました。
また、この期間には、ビジネスや経済活動においても、直観的な洞察力が重要な役割を果たしました。不確実な時代を生き抜くためには、従来の方法に頼るだけではなく、新しいアプローチやアイデアが求められました。この直観的な鋭敏さは、冥王星が蟹座にある間に特に顕著であり、多くのビジネスリーダーや起業家がこの能力を活用して成功を収めました。
冥王星が蟹座に滞在していた期間は、深い感情と直観が人々の行動や意思決定に大きな影響を与えた時代でした。この時代の経験は、直感と感情の価値を再認識させ、現代におけるビジネスや社会活動においても、これらの要素が重要であることを教えています。
【冥王星が獅子座にある場合】
冥王星は1937/38/39年から1956/57/58年にかけて獅子座に滞在しました。この時代は、リーダーシップの力が高まる期間でした。特に、冥王星または獅子座がチャートで目立つ場合、リーダーシップの能力はさらに強調されます。
この時期は第二次世界大戦とその後の復興時代を含みます。戦時中は、強力なリーダーシップが国家を導くために必要とされ、戦後の復興では、新たな社会秩序の構築に向けた指導力が求められました。冥王星の獅子座における影響は、これらの状況において、カリスマ的なリーダーシップや創造的な力の発揮を促しました。
また、この時代にはエンターテインメント産業、特に映画や音楽の黄金時代とも言える時期であり、獅子座の影響下である冥王星は、これらの分野における創造性と表現力の強化に寄与しました。ハリウッドの映画産業はこの時期に大きく成長し、世界中にアメリカ文化を広める役割を果たしました。
冥王星が獅子座に滞在していた期間はまた、子供たちへの投資や教育の重視が高まった時代でもあります。獅子座は子供と創造性を象徴するため、この期間に生まれた世代は「ベビーブーム世代」として知られ、彼らの育成と将来への期待は、社会の主要な焦点となりました。
冥王星が獅子座にいる期間は、リーダーシップ、創造性、表現力の高まりを通じて、歴史上重要な変化と発展が見られた時代です。この時代のリーダーたちは、そのカリスマ性と決断力で多くの人々を鼓舞し、新たな社会の基盤を築くための道を切り開きました。
【冥王星が乙女座にある場合】
冥王星は1956/57/58年から1971/72年にかけて乙女座に滞在しました。この時代は、チャートの他の部分によっては、強迫観念的な傾向が現れる可能性がある期間でした。乙女座がチャートの他の場所で強調されていなければ、これは問題とならないかもしれません。また、過度に批判的になる傾向も示されています。
この時期は、社会的、科学的、そして技術的な進歩が特徴であり、冥王星の影響下での乙女座の特質は、細部への注意と効率性の追求に重点を置いていました。1960年代から1970年代初頭にかけては、宇宙競争がピークに達し、人類初の月面着陸が行われるなど、科学技術の大きな進歩が見られました。
この時代には、環境保護運動が高まり、地球上の生態系と自然環境への配慮が新たな社会的意識として浮上しました。冥王星が乙女座にいた期間は、細部に対する丁寧な注意と分析的なアプローチが、環境問題への新しい理解をもたらした時代でもあります。
また、この時期には公衆衛生や医療に関する重要な進歩があり、乙女座の特性である健康への関心が高まりました。新しい医療技術の開発や予防医学の普及は、人々の生活様式に大きな変化をもたらしました。
冥王星が乙女座に滞在していた期間は、細部への注意、分析、そして批判的な思考が特徴であり、これらの要素が社会の様々な分野で重要な役割を果たしました。この時代の遺産は、今日の科学技術、環境保護、健康意識の高まりにおいて、その根底に流れる影響を見ることができます。
【冥王星が天秤座にある場合】
冥王星は1971/72年から1983/84年にかけて天秤座に滞在しました。この時期は、人間関係において既存のバランスを揺さぶりたがる傾向がありました。太陽または月が天秤座にある場合、活発な性生活が期待されます。しかし、冥王星がネガティブなアスペクトを持っている場合、性的な問題が生じる可能性があります。天秤座がチャートで目立つ場合、または冥王星が個人の惑星である場合、嫉妬心や所有欲が問題になります。
この時代は、社会的、政治的にも大きな変化の時期でした。特に、人権、平等、そしてパートナーシップに関する認識が深まり、これらのテーマは後の世代に大きな影響を与えました。この時期には、女性の地位向上、ジェンダー平等、そして性的マイノリティの権利に関する議論が前面に出てきました。
冥王星が天秤座にいたこの期間はまた、国際関係においてもバランスの取り直しが求められた時代です。冷戦の緊張が高まる一方で、平和への願いや国際協力の重要性が強調されました。この時代の精神は、対立よりも対話を重視し、より公正で平和な世界を目指すことにありました。
冥王星が天秤座に滞在していた期間は、個人的な関係だけでなく、社会全体においても、公正さ、平等、調和を求める動きが加速した時代でした。この時代の遺産は、現代社会における多様性と包摂性の価値を形成する上で、重要な基盤となっています。
【冥王星が蠍座にいる期間】
冥王星は1983/84年から1995年にかけて蠍座に滞在しました。冥王星は蠍座で「自宅」にいるとされ、その影響はここで最も大きくなります。これは、強度と目的意識を増加させます。冥王星がネガティブにアスペクトされている場合、心理的な問題が生じる可能性があります。冥王星が10ハウスにある場合、権力の表現が顕著になります。
この時代は、社会的、文化的に深い変革の時期でした。冥王星の蠍座における影響は、タブーの打破、性的な規範の再定義、そして個人的な変革の追求を特徴づけます。この時期には、エイズ危機が全世界に影響を及ぼし、性に関する公開の議論と意識の変化を促しました。
また、この期間には経済のグローバル化が加速し、インターネットの普及が始まりました。これらの技術的進歩は、情報の共有とコミュニケーションの方法を根本から変え、世界をより繋がりやすいものにしました。
冥王星が蠍座にいたこの期間はまた、心理学やスピリチュアリティへの関心が高まった時代でもあります。深層心理への探求や精神的な目覚めに対する欲求は、多くの人々を自己発見の旅へと導きました。
冥王星が蠍座に滞在していた期間は、集団としても個人としても、内面の探求と変革の重要性を認識する時代でした。この時代の遺産は、現代社会における性の健康、心理学の理解、そして技術革新の基盤を築いたことにあります。
【冥王星が射手座にある場合】
冥王星は(*)1748/49年から1762年、そして1995年から2008年にかけて射手座に滞在しました。この配置は、癒しと変革における知恵をもたらします。
この期間、特に1995年から2008年にかけての時代は、グローバルな視野の拡大と、異文化間の交流が加速した時期です。冥王星の射手座における影響は、哲学、宗教、高等教育、そして法律に関する理解と拡張を促しました。この時代は、インターネット技術の急速な発展により、世界各地の人々と情報が瞬時に繋がるようになったことも特徴です。これにより、知識の共有と学びの機会が格段に増え、教育の民主化が進みました。
また、冥王星が射手座にいたこの期間は、宗教的および精神的な観点からの癒しと変革に対する新しいアプローチが模索された時代でもあります。異文化理解の深化は、多様な信仰や哲学への寛容性を促し、スピリチュアリティの探求に新たな視点をもたらしました。
この時代には、環境意識の高まりや、グローバルな問題への国際的な協力の必要性が強調されました。気候変動、資源の持続可能な利用、平和構築への取り組みは、射手座の影響下での冥王星が促す変革と成長の一環として捉えられました。
冥王星が射手座に滞在していた期間は、人類がより大きな統合と理解に向かって進むための重要な段階でした。この時代の遺産は、異なる文化や思想間の橋渡しをすることの価値と、共通の未来に向けて協力する重要性を認識することにあります。
【冥王星が山羊座にある場合】
冥王星は(*)1762年から1777/78年、そして2008年から2023/24年にかけて山羊座に滞在しました。この配置は、構造と秩序の変革、権威への挑戦、そして責任と実用性の強調をもたらします。
(*)1762年から1777/78年の期間は、アメリカ独立戦争やフランス革命に向けての社会的、政治的な土壌が形成された時代であり、既存の権威と構造に対する根本的な疑問が投げかけられました。この時代の変革は、民主主義の理念や国民国家の概念に大きな影響を与え、現代の政治システムの基礎を築きました。
2008年から2023/24年の期間には、冥王星の山羊座への再入場と共に、世界的な経済危機が発生しました。この危機は、金融システムや企業のガバナンス、さらには国家の経済政策に対する深い見直しを促しました。また、この時代には気候変動、持続可能な開発、社会的不平等など、グローバルな問題への意識が高まり、これらの課題に対処するための国際的な取り組みが強化されました。
冥王星が山羊座に滞在している期間は、社会の基盤となる構造の再評価と、それに伴う改革や再構築の必要性が浮き彫りにされる時代です。山羊座の特性である責任感、実用性、そして持続可能性への関心が、これらの変革を支えるキーワードとなります。
この時代の遺産は、既存のシステムや価値観に対する深い挑戦を通じて、より公正で持続可能な社会を目指す動きが加速したことにあります。冥王星の影響は、根本的な問題に対処するための新たな視点やアプローチの必要性を強調し、未来への道筋を示しています。
【冥王星が水瓶座にある場合】
冥王星は(*)1777/78年から1798年、そして2023/24年から2043/44年にかけて水瓶座に滞在します。この配置は、革新、革命、そして人類の進歩への強いドライブを象徴しています。水瓶座における冥王星の影響は、集団の中の個人の役割、技術の進歩、そして社会構造の変革を強調します。
(*)1777/78年から1798年の期間は、アメリカ独立戦争の終結やフランス革命など、歴史上重要な革命が起こった時代でした。これらの革命は、個人の自由と平等、そして民主主義という理念の実現に向けた大きな一歩となりました。この時代の変革は、権威への挑戦と既存の社会秩序への再評価を通じて、現代の民主主義国家の基盤を形成しました。
2023/24年から2043/44年の期間は、冥王星が再び水瓶座に入ることで、新たな社会的、技術的変革の波が予想されます。この時代には、デジタル技術、人工知能、生物技術などの分野での革新が、社会の構造や人間関係に根本的な変化をもたらす可能性があります。また、この期間は、グローバルな環境問題や経済的不平等といった課題に対する国際的な協力と創造的な解決策が求められる時代ともなるでしょう。
冥王星が水瓶座に滞在している期間は、既成概念に挑戦し、より公正で平等な社会を目指す革新的なアイデアや運動が活発になる時代です。この時代の遺産は、自由と革新の精神を通じて、人類が直面する複雑な問題に対処し、より良い未来を築くための基盤を形成することにあります。
【冥王星が魚座にある場合】
冥王星は(*)1798年から1822/23年、そして2043/44年から2066/67/68年にかけて魚座に滞在します。この配置は、精神的な覚醒、直感の強化、そして無形のものへの深い理解を象徴しています。魚座における冥王星の影響は、集団意識の変化、宗教やスピリチュアリティに対する新たな視点、そして芸術と創造性の爆発を促します。
(*)1798年から1822/23年の期間は、ヨーロッパでのナポレオン戦争やラテンアメリカの独立運動など、世界の多くの地域で大きな政治的変革が起こった時代でした。これらの出来事は、国家と権力の概念、人間の自由と権利に関する深い問い直しをもたらしました。また、この時期はロマン主義の芸術運動が花開いた時代でもあり、人間の感情や自然への深い憧憬が表現されました。
2043/44年から2066/67/68年の期間には、冥王星の再び魚座への入室により、社会における精神的、心理的な側面への関心が高まり、集団意識の変革が期待されます。この時代には、技術の進歩と並行して、人類の精神的な成長やスピリチュアリティの探求が重要なテーマとなる可能性があります。また、芸術や文化の分野では、新しい表現形式やクリエイティブなアイデアが社会に大きな影響を与えるでしょう。
冥王星が魚座に滞在している期間は、社会や個人の意識の深層に潜む変革の力が顕在化する時代です。これは、人間の内面世界と外部世界との関係を再評価し、より高い意識レベルへと進化するための重要な機会を提供します。この時代の遺産は、人類が直面する物質的な課題を超え、精神的な成長と集団の調和を追求する動きが強まることにあります。