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【vol.2】人生の最後に残るものは、今決まるよって話。

「お金はあるけど、寒さをしのぐものは買えないんだよね…」

最近職場のカンファレンスのなかで、担当の相談員からでたことばでした。

「○○さん、若いうちにはたくさん働いて、お金もあって。でも、いま身寄りがいない(独身)から、まぁ甥っこさんはいるそうだけど、あんまりかかわりも少ないようで。冬用の服がなかなか届かないんです。ご本人も、これまで百貨店や有名デパートなどで、自分の気に入ったものを手で確かめて、良いものを長く着るような、そんな方だったので。何でもいい、というわけでもないようで。」

「幸せ」と「自分軸」

この言葉から、2つのことについてよく考えてみました。

幸せってなんだろう。人生の終わりに「幸せ」と思える時間を過ごすためにはどうしたらいいんだろう。

自分軸は、年老いたときにどうなるんだろう。どう映るんだろう。

独身or家族あり。幸せってなに?

生きていればたびたびニュースで耳にする。家族のいざこざで事件になったりならなかったり。そんなことがそこらで起きてるし、
血がつながっていなくたって、幸せだって感じられている人たちも大勢いる。
家族がいるイコール幸せ、の方程式は成り立たない。

じゃぁ、人はどんな時に「幸せ」を感じているんだろう。

あなたにとっての幸せってなに?どんな時に満たされる?

今の生きかたはなにをつくっている?

生き方を考えるなら、
まずは「今日の時間の使い方」から紐解いてみる。

自由時間も、事細かに。例えば「SNSチェック」「ワイドショー」「友達と電話」

それらの時間がつくっているものはなんだろう。癒し?休息?
その時間は、わたしの中でどんなふうに
かみくだいて、消化されて、身になっていくんだろう。
いや、ただ流れるだけかもしれない。
だとしたら、なんかほんの少し、むなしい。

癒しや休息は、人生において必要なことのひとつ。でも、それがすべてになってはいけない。

その自由な時間に、「自分軸をつくるため」の時間はほんの数分からでもつくったほうがいい。

仕事の時間も大切だけど(これはほんと。仕事の時間は一般的には長いから、充実させたほうがいい)、「それ以外」の時をどう過ごすかが、これから先の「自分軸」をもって生きぬく人生を大きく左右する。

自由な時になにを自分に取り込むか、は、すごく大切なこと。

軸は何歳になっても活きる

この方の「幸せ」は本人にしかわからないとして、「自分軸」は他人の私からみてもしっかりされている方でした。

仕事を一生懸命にやっていた過去をもっているし、ご高齢になったいまも、自分の「こうしたい」を貫ける「軸」がある。

「若いころはずっと仕事ばっかりしていたわ。あの頃は本当に忙しかった。」

そう語る彼女の目は、とても生き生きとしていて、幸せかどうかはわからないけれど、少なくとも「不幸」は感じられなかった。

彼女の軸はきっと「忙しい仕事」を行う中でつくられていったものだと思う。

「でも、家には帰りたい…」

ぽつりとこぼれた、本音の部分に胸がしめつけられた。

独身で一人暮らしだった彼女には、身寄りがいない。

でも、だからといって家族がいないから不幸だわ、のような雰囲気は全くないし、これまでの人生も生き生きと語れている。

ただ、彼女は歩けない。軽度の認知症もあり、ご飯をつくる、ふろに入るなど、ひとりではできないことばかり。
見ず知らずの人ばかりと過ごしたいわけじゃない。
一人でもいいから、家で自由に余生を楽しみたいのだ。

家に帰って一人でも、サービスをつかえばいいじゃないか、といわれるかもしれないけれど、超高齢の方で微妙な介護度で独居。医療関係者なら「はいどうぞ」といえない現状はわかるはず。

彼女の幸せはわからないけれど、今「こうしたい」と思っていることをできないのは、単に「病気になって動けない」からじゃない。

それをサポートする「身近な誰か」との関係性がどうか。

自分以外の誰か支えになってくれる人がいるかいないか。それは家族だろうとなかろうと。

そういう存在がいるかいないか、によって「幸せ度」ははかれないけれど、自分ではどうにもできない時に「幸せになるため」に必要だったりするのかもしれない、なんてことをふと考えました。

人はひとりじゃ生きられない。当然健康な時も。そうでないときは特に。

最後にほしいのは、お金?それとも

人生の終わりに向かっていくとき。私はどう過ごしていきたいだろう。
そのためにはなにができるんだろう。
私は思う。
まずは一番近くの「自分自身」を磨くこと。そうして出来た《軸》をもって生きることは、自分自身を幸せにすることにつながる。

それと同じくらい、「自分の近くを大切にする」ことも必要。

人は多くのことはできない。でも、両手伸ばして手の届くところくらいはきっと気持ちをむけることができるはず。

人はひとりじゃ生きられない。今も。これからも。

今、この時を「自分を磨くこと」や「身近な誰か」を大切にすることにつかうことで、人生の終わりが生き生きとしていく、と思う。

お金があるだけじゃ幸せにはなれない。

それを「幸せになる」ために使うには?いま、何をしなきゃいけない?

今、この時。積み重ねる時間によって、人生の最期の過ごし方も決まってくるかも。

最後に残るのは、お金?それとも暖かいセーター?

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