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進化は過去を否定することから始まる

担当者
「若手の考えやアイデアがもっと受け入れらる環境を作っていきたくて、この制度を作ったんです。」

「素晴らしいですね。役所内で広めていきましょう。」

担当者
「新しい職員は特に、入庁すると上司や先輩の言うことを聞かなきゃってなりがちなんですよ、それを変えないと役所の仕組みは変わらないので。」


「制度の内容が少しわかりにくいので、役所にとってどんな嬉しい結果につながるのかイメージできる発信を作っていきましょう。」

担当者「そうそう。それをお手伝いして欲しくて。」

「でも、役所は前例を大事にする文化なんで、とにかく新しいことをしたいということではダメなんですよ。」

「そうですか。」

担当者
「若手はとりあえずなんでも変えたがるけど、これまでの手続きとかやり方も大事にするように伝えなきゃと思っていて。」

「そうですか。」

担当者「年配の方ができないことをいきなり提案されてもそれは無理な話なんです。」

「役所の仕組みを変えたいんですよね?」

担当者「はい。でもバランスが大事だと思うんです。」

「進化は過去を否定することから始まるんですよ。」

担当者「・・・」

「何も手放さないまま、何かを手にいれることはできないですね。」

担当者「・・・」

「若手の意見が大事なんですよね?」

担当者「はい・・」


「今まで若手の意見を聞かず、慣習を大事にしてきた結果が今のザマじゃないですか。」

担当者「そうですね。なので、バランスが大事かなと・・」


「物事の優先順位を決められない組織は衰退するだけなんですよ。自治体はその典型になってます。」

「自分が矛盾すること言ってるのわかります?」

担当者「・・・」


「古い文化を変えて新しい人の意見を取り入れたいなら、古い文化を否定する勇気が必要ってことです。」

「表面的に理想を語ってるだけでは何も変わらないんですよ。」

「手伝いますから一緒にやりましよう。」

「まずは、問題と得られる成果の見える化からです。」

担当者「・・・はい。よろしくお願いします。」


多くの組織と幾度となく繰り返してきた会話。

少しずつ変わっていくことを祈りながら仕事してます。




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