気遣いの仲介役
良い秘書を採用するにはどうしたら良いですか?
そう聞かれる事が時々あります。
私は「気遣いの仲介役が出来る人」を、と答えます。
上司の気遣いの為に気遣いの出来る人、という意味です。
履歴書のスキルに「気遣い」について書く欄がないのが残念です。
英語で対人関係のスキルを履歴書に書く場合、
“Strong interpersonal skill.”
(優れた対人スキル)
と書いたりします。
これは職場の人、顧客と良い関係を保てるという事で気遣いとは違いますが、これも大切なスキルです。
偉い人に付いている秘書は周囲から気を遣われるので、自分も偉い人になった気分で勘違いの言動をしてしまう人がいます。
外資系の中途採用では、前職からリファレンスを取ることがあります。
ここで言う「リファレンス」とは、採用する前に内定が決まった人の過去の職場の人に連絡をし、内定者の勤務態度などを聞くことです。
調整の仕事がメインの秘書は、PCのスキルよりも気遣いと良い対人関係を良好に保てることが大切なのです。
私が担当していたCEOの上司は社員思いの方でした。
アジア全体で1000名以上いる全社員と関わることは不可能でも、部長クラスとは年に一度1対1で食事をしていました。
その日、普段は口数の少ない若手で有望株の部長と上司の食事を組んでいました。
その部長は一年前くらいにお父様を亡くされていました。
お父様の一周忌の頃、お気持ちも落ち着いた頃に上司とお酒を飲むのも良いかな、と思い予定を組んでおきました。
上司にはその旨を食事の前にさりげなくお伝えしました。
亡くなったお父様のことが話題になったかどうかはわかりません。
部下の方はその事に触れられたくないかも知れません。
そのあたりは上司に一任します。
出張が多く多忙な上司は部下に接する時間が少ないので、小さなことでもお伝えておくと「助かるよ」と言ってくれました。
メールでなら邪魔になりません。
上司の気遣いの仲介役としてこれからもお節介を続けようと思います。
時には、
「今日、○○さんと△△さんが
ケンカしていましたww 」
出張中の上司にメールでお知らせしておくこともあります。
皆様、
秘書さんにはお気をつけください。笑
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