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旅する蝶

旅する蝶って聞いただけで、なんだかワクワクしてくるのは私だけでしょうか?しかも、その移動距離、1,000キロ以上、とも言われています。

春から夏にかけては本州の標高千メートルから二千メートルほどの涼しい高原地帯を繁殖地としていて、秋、気温の低下と共に南方へ移動を開始し、九州や沖縄、更には遠く、八重山諸島や台湾にまで海を越えて飛んでいくそうです。信州の八ヶ岳辺りが、夏の飛来地として知られていますが、そのアサギマダラの移動距離、海を渡って1,000キロ以上の大移動。その移動ルートや距離を探ろうと、個体に印をつけ、離して観察したりしていますが、これまでに、そのうちの何体かが、台湾の陽明山まで飛んだのが確認されているそうで、その距離、なんと2,000キロを超えているそうです。

また逆に冬の間は、暖かい南の島の洞穴で過ごし、新たに繁殖した世代の蝶が春から初夏にかけて南から北上し、本州などの高原地帯に戻るという生活のサイクルをきちんと守っている、ということが分かってきており、季節により長距離移動(渡り)をする日本で唯一の蝶が、このアサギマダラだそうです。

そんな蝶がいる、ということは、写真を始めた頃に、知識として聞いてはいたのですが、今まで一度も見たことがありませんでした。でも、いつか見てみたいなぁとは思っていて、こちらへ越してきたとき、近くに飛来していることも聞いてはいたのですが、なかなか見るチャンスがありませんでした。

でも、ついに、念願の旅する蝶、アサギマダラに逢うことが出来ました!

この後、かなりアップの写真もあるので、苦手な方はこの先は、見られませんように・・・。

出逢えたのは、コスモスを撮りに出掛けた島原の火張山花公園です。コスモスの開花情報をネットでチェックしていたときに、どうやらここに、そのアサギマダラが今の時期、飛来しているようだ、という情報を得ました。見れたらいいなぁと思い、出掛けてみると、公園の入り口のところにも、現在アサギマダラが飛来しています、との看板がありました。やっぱり、居るんだ!見れるかなぁと注意深く、蝶の姿を探してみたんですが、かなり広い園内、ぐるっと一周しても、なかなか見つからず、気付けば、もう出口のところまできていました。

午前中の比較的早い時間だったので、まだ飛ばない(飛べない)のかな。羽を広げて水滴を乾かしているのかな、と、もう少し陽が高くなってこないと無理かな、と諦めて帰ろうとしていたそのとき、特徴的なアサギマダラの羽の模様の蝶がひらひらと飛んでいるのが、ふと目に入りました。あそこにいる!と慌てて寄っていくと、もう一人、アサギマダラに気づいたご婦人が、「ここに居るよ!」とカメラマンであるご主人を呼ぶ声が聴こえました。間違いない、そのご婦人と、「アサギマダラですよね。いますね。やっと逢えました。」と、お互い興奮しながら話し、そのご主人が来る前に、先に写真を撮らせてもらおうと、まずは遠目から、FINEPIXの望遠をめいいっぱい使って引き寄せてみました。

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近づきすぎると逃げてしまうかなと思い、最初は遠くから。でも、望遠で引き寄せると、すぐに居場所を見失ってしまう。草に隠れて、わからない。でも、確かにファインダーの中に入っていました。どこにいるかわかりますか?

意外と逃げない、というのがわかり、少しずつ距離を縮めていきました。

そしてかなり寄って、更にめいいっぱい望遠で引き寄せてみました。

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確かに、アサギマダラ。念願のアサギマダラに逢えました。

あとで知ったのは、アサギマダラはこのフジバカマや、よく似たヒヨドリバナの花が大好きで、インスタで画像を検索してみると、まず、ほとんど90%以上、このフジバカマかヒヨドリバナとのショットばかり。

アサギマダラに羽を休めてもらうために、アサギマダラが大好きなこのフジバカマを沢山植えているところもあるようです。このときは、この一羽のみで、構図も何も考える余裕がなく、狭い通路の中、他に写真を撮るのを待っていた方もいらして、ただ、撮るだけで終わりましたが、逆光で羽を透かした綺麗なショットを撮られているもの、青空バックに羽を広げて飛んでいる姿を撮られているもの、素敵な写真がたくさん出てきました。

またいつか、そんな写真にもチャレンジしてみたいなぁと。

でも、初めて出逢えただけで、大満足です。

そして、これまでずっとXpro1の望遠は、なかなかピントが合わなくて、まずこういう背景がごちゃごちゃした場面では使えない状態だったので、逆にFINEPIXだったからこそ撮れてよかった、と思っていたのですが、Xpro1が修理から戻ってきたとき、なぜ望遠レンズだとピントが合わなかったのか、その理由が判明しましたっ!

というか、そんなことだったのか、というより、その理由を相方が知ったとき、そんな当たり前のこと・・・・と絶句していたぐらい、単純で、大ボケな理由でした。ここにあえてそんなことを書くのも恥ずかしいぐらい(大汗)なのですが、また別のときに、書きます(笑)

12月に入り、気ぜわしい季節を迎えましたが、写真は少し遡ってコスモスなども、年内紹介出来るところまで、更新していきたいと思います。

読んで頂いてありがとうございます。ご縁に感謝します。頂いたサポートは、フィルム写真を今後も撮り続けていく活力や、美味しくて身体にも良い食を広めていく活動に使わせて頂きます。