潜在保育士が保育士としてできることを考える
先日、滋賀県大津市の「さつき助産院。YUMEMURA」で、子育て中の方向けに、座談会を開催させていただきました。
保育園の職員研修や、保育を学ぶ学生、保護者の方など、お話をさせていただくお仕事をしていますが、実は「一人で話し続ける」ことが苦手です。
これまでに登壇をさせていただく機会はありましたが、とにかく落ち着かない感じがして、自分的にはものすごく頑張らないといけない。
その点、座談会やワークショップは、コミュニケーションを取りながら対話を深めていけるので大好きなのですが、きっとこれは、保育士だからなんだろうなと思います。
ちなみに、私がワークショップや座談会をするときに、大切にしていること。
・参加者の思いを引き出すこと
・参加者同士を繋ぐこと
・自分の思いや意見を、主張しすぎないこと
これは、保育現場で保護者の方に、大切にしていたことと同じです。
保育現場では、まさに人とのコミュニケーションや対話が中心。
特に保護者とは、何気ない話をしながら、関係性を築いていきます。
子育てで悩みや困りごとがあったときには、相談がしやすいようにオープンな雰囲気を心がけたり、いざ悩みを相談されたときには、アドバイスをする時もあれば、ときには言いたい気持ちをグッと堪えて、保護者自身が自分で気がつかれることを見守ったりもします。
やりとりを通して、自分が準備していた答えとは違う方向に着地点が見つかり、保護者の方の不安がなくなったということもありました。
とても感覚的で、保育士は日々の仕事の中で何気なくしていると思いますが、実はスキルの一つなのだと思います。
地域の中にある保育園や、こども園、幼稚園などは、通園されている・いないに関わらず、子育てをされている方を支えていく役割があり、子育て相談の窓口を設けているところも多くあります。
ただ、「わざわざ行くほどでもない」と思っている保護者の方や、「こんなことを相談に来て、と思われないかな」と行くことを躊躇う方の声も聞くことがあり、もっと身近に、雑談をするように話せる人が地域にいればいいのかなと思ったことがありました。
そしてその役割を、きっとどの地域にもたくさんいる潜在保育士が、保育の専門職として窓口になれば、現場と連携をして地域の子育て支援ができる!と思うのですが。
例えば、今回私がしたような小さな座談会、雑談会を開催して、保護者の不安がまだ小さなときに解消できる機会を作る、というのもいいと思います。
いやいや、潜在保育士は現場から離れているんだから。
とも言われかねませんが、
保育の仕事以外を経験されている方、地域の情報を知っている潜在保育士さんは、いろんな経験をしながら広い視野をお持ちの方もいます。
お仕事としてするなら、その対価のことや管理体制など考えることはたくさんありますが、潜在や現役、そんなくくりで分けるのではなく、お互いに連携をし合って子育てを支える仕組みができたらいいのに。
以前の記事でも触れましたが、
潜在保育士が保育士としていられる居場所を作ることは、潜在保育士から見た現場との距離を縮めることにもなり、現役保育士の負担軽減にもつながると思うのですが。
妄想は広がる。
けれど、いつか形に。