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料理がめんどくさい時に使う魔法

「料理、めんどくさい。」
そんな風に感じる夜がある。

疲れて帰ってきて、冷蔵庫を開ける。
そこには食材という名の「タスク」が並んでいる。

包丁を握る気力もわかず、スマホを手にとって、出前アプリを開きかける。

──ちょっと待って、妙なアイデアを思いついた。

「もし、このキッチンが、ただの台所ではなく、異世界の小さな食堂だったとしたら?」

木の温もりが感じられるカウンター、旅人たちが疲れを癒す料理の香り、そして、厨房では、いつもの店主(わたし)が腕を振るう。

その魔法は、BGMの力 で始まる。
ファンタジー系RPGの音楽を流すだけで、
いつものキッチンは、異世界の食堂に生まれ変わる。

「いらっしゃい!さ、今日は何を食べる?」

台詞(ひとりごと)を呟くだけで、さっきまでの億劫な気持ちは、ほんの少し、ワクワクへと変わる。冒険者がお腹を空かせて待っているから。

BGMによっては、キャラ設定を変える。
・ふくよかなおばちゃん
・筋肉隆々な元冒険者のお兄さん
・口うるさい幼馴染

たまにイベントを発生させてもいい。
「そういえば、あいつが探していたぞ?」
「最近、厨房の倉庫で食材がいつのまにか減っていてねえ」

もちろん、イベントは進めなくても大丈夫。

すると、どうだろうか。
近所のスーパーで買った食材たちが、冒険者たちが仕入れてきたものに見えてくる。

包丁を握る手に、いつもの重さはない。
リズムよく刻まれる野菜たちは、まるで物語のページをめくるよう。
フライパンを熱する炎は、魔法のように輝いて見える。
(IHコンロだから炎は出ない)

もちろん、ポッドキャストを聴きながら料理をするのもいい。音声を耳で楽しみながら、頭を別の世界へ飛ばすことができる。

でも、もし「料理」という行為そのものを楽しみたいなら、ポッドキャストではなく 「音楽とロールプレイ」 を試してみてほしい。

音楽には、空間を変える力がある。

「はい、召し上がれ!」
そう言って、お皿をテーブルに運ぶとき、
あなたはただの料理人ではなく、物語の一部を紡ぐ「世界の創造主」になっている。

家族に「フルコース料理が食べたい」と言われた。そこはRPGのキャラのように決まった台詞を繰り出す。

「はい、召し上がれ!」


最後に


暖炉の上のお酒?調味料?
なんか熱くなってそう。

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しまぴー
この恩はきっとゆるく返します