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私の中のちいさいおうち
綺麗な水色の中にりんごのお花なのかな、カモミールみたいかなポンポンポンと縁取られ、その中に嬉しそうに微笑むようなピンクのちいさいおうちがいる。
まず表紙がかわいい。
田舎暮らしの季節の移り変わりが美しくって、子どもが小さい頃は「どの季節がいい?」と聞いたりしながら読んでた。息子は「秋が一番好き」と言ってた。
あんまり田舎の景色が美しいから、その後の展開にちいさいおうちと一緒に息苦しくなっていって、そして最後にホッと胸を撫で下ろした。良かったぁ、と。
今見てみると、人の心のようだなぁと思った。
子供の頃は時間がゆっくり流れて、満たされていたのに、だんだん時間の流れが早くなっていって、居心地の悪さを感じながらも流れに抗えず気づくともう、そう思う心さえ見えなくなってしまう。
誰か見つけてくれる人と出会うかもしれない。
あなたの大切な美しいおうちはここにあるよ。
また戻ろう、あの美しい景色に。
季節の移り変わりにすっかり身を置いて、ゆっくりと流れる時間を楽しもう。
わたしの中のちいさいおうちがいつも微笑んでいられるといいな。