獣医さんはマジシャンだと思う時
うちの猫は今から約2年前、初めて手術が必要な病気をした。
ご飯を頻繁に吐くようになり、
「これはいつもの吐き戻しとは少し違うかも?」
と様子をうかがっている間に、
ついには食べ物を全く受け付けなくなってしまった。
正確にいうと、食べるが、食べてもすぐに戻してしまうのだ。
ウ〇チもしなくなり、
とにかくぐったりするようになった。
これはまずいと思って病院に駆け込み、
レントゲンやら超音波やらでいろいろ調べてもらった結果、
お腹を開けてみないことには正確な診断はできそうもないということで、
開腹手術をお願いすることになった。
手術をしてくれた獣医さんによると、
腸管膜に穴があいて、その穴に腸が入り込んでしまい、
腸がねじれて塞がれてしまった状態だったそうだ。
「ギリギリの状態だったと思います。あと1日遅かったら助かったかどうか。」
と言われたときには本当に血の気が引いた。
2,3日前まで
「ちょっと吐く頻度高くなったかな?
でも元気そうだし、様子見ようかな。」
という状態だったのに。
腸がねじれていたなんて、どれだけ辛かっただろうと、
涙が出そうになった。
退院してからは、
回復の速さに驚いた。
手術してから5日も経っていないのに、
棚の上にぴょんと飛び乗ったときには、
閉じたお腹が開くのではないかとハラハラした。
約2週間で抜糸を終えたころには、
ほぼ元通りの元気な猫に戻っていた。
病院に駆け込む前、
ぐったりしていた時とは大違いだ。
あれから、約2年。
うちの猫は
あの病気が嘘のようにすこぶる元気である。
「ご飯くれー」
「なでろー」
「トイレ掃除しろー」
などと言いながら、
うちの中を闊歩している。
そんなうちの猫の様子を見ながら、
瀕死の状態から元気な状態に戻してくれた獣医さんって、
ほんとマジシャンみたいだなぁと、
感謝と尊敬の念を込めて、
つくづく思うのである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?