Lake Isle of Innisfree

地名 Innisfree について。

Efon Vee さんが「イニスフリー湖」 の歌を発表されたことがあるそうです。で、その「イニスフリー」について、「Sean の s と同じでここは sh と発音するのですよ、イニシュフリーですよ」と教えてくれた人があった由。

その人はおそらく英語の情報をもとにしたのでしょう。

半分は正しいのですが、半分は間違っています。

「島」のアイルランド語は inis で、発音は「イニシュ」です。単独では。

ただし、アイルランド語の子音が狭くなるか広くなるかは隣接する母音により決まります。e, i が隣接すると狭くなり「シュ」の音になります。が、a, o, u が隣接すると広くなり「ス」の音になります。

Innisfree はもとのアイルランド語で Inis Fraoigh「ヘザーの島」で、fr のあとに a が来るので f も r も広子音になります。で、問題はその前の s ですが、おそらく、広子音です。すると、「イニス・フリー」の音です。

これを裏付ける証拠もありますが、それはまた。

ともあれ、この詩をイェーツ自身が朗読したものを聴くと「イニスフリー」と正しく発音しています。

なお、詩の7行目に現れるa purple glowはこのヘザーの紫色が湖面に映えたようすです。

I will arise and go now, and go to Innisfree,
And a small cabin build there, of clay and wattles made;
Nine bean rows will I have there, a hive for the honey bee,
And live alone in the bee loud glade.

And I shall have some peace there, for peace comes dropping slow,
Dropping from the veils of the morning to where the cricket sings;
There midnight's all a glimmer, and noon a purple glow,
And evening full of the linnet's wings.

#英詩 #Innisfree #Yeats  

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