Brionglóid do Kumamoto
先日、「がまだす熊本プロジェクト#2 寄付イベント」のことを知り、次の写真作品を応募したところ、主宰の Fum さんが温かく受入れてくださった。
かりんの夢
一日の終わり のどを休め デダラスのやうに big words をおそれ 歴史という悪夢から覚め ただしき夢に入らんとす
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この作品を展示してくださるにあたり、キャプション(上記)の意味をお尋ねになったので、お答え申上げた。大体、次のような事情だった。
一日の終わりに、今日は喉をよく使ったとおもい、かりん酒をすこし飲んで、のどを癒そうとした。
たまたま、そのときに読んでいた、アイルランドの作家、ジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』のことばが思い出された。登場人物のスティーヴン・デダラス(作者の分身とも)は大仰なことば(big words)を怖れる。
'the big words which make us so unhappy'
と考えているから(大仰なことばは私たちを不幸にする)。
大義名分や英雄主義をふりかざし戦争をおこなうヨーロッパの歴史を「悪夢」と考え、そういうぺてんに満ちた悪夢から、アイルランドもヨーロッパも目を覚ますべきだ、と彼は考える。
そのことばを思い出し、わたしも「大げさな、体裁ぶったことば」には用心し、すこやかな夢を見ることができるような眠りにつこう、とそういう心持ちを表した文章だった。
『ユリシーズ』は20世紀の英語で書かれた小説の最高峰といわれる。
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日頃、持ち歩いている水筒の写真を撮ったこともある。
Ora pro K. どこへ行くにも水筒といっしょです。祈りをわすれず
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Oh K
熊本の関連では note でしか手に入らない〈Oh K〉を聴いた。もらすとしずむ さんの曲だ。
「あ」さんのヴォーカルがすばらしい。サウンドは、ベルギーの Crammed や Crépuscule などが好きな人にはたまらないだろう。
ぼくはこの曲を何度も何度も聴きたくなる。文明の黄昏に舞い降りた天使を想わせる。
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つた葉ゼラニューム